「何かの1位を」 メジャー覇者・古江彩佳が“見据える”もの… 次戦ホステス大会を経て戦いは再び米ツアーへ

国内女子ツアー「スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント」最終日、古江彩佳はボギーフリーの5バーディーで「67」の好スコアをマーク。通算10アンダーの7位タイで3日間の戦いを終えた。

年間の平均ストローク1位の選手に与えられる「ベアトロフィー」

◆国内女子プロゴルフ

スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント 10月4~6日 東名カントリークラブ(静岡県) 6610ヤード・パー72

 古江彩佳が国内ツアー「スタンレーレディスホンダ」最終日を、ノーボギーの5アンダーでプレー。通算10アンダーの7位タイで終えて、主戦場である米ツアー終盤戦に向けて弾みをつけた。

3日間を通して安定した戦いを披露した古江彩佳は通算10アンダーの7位タイでフィニッシュ 写真:Getty Images

3日間を通して安定した戦いを披露した古江彩佳は通算10アンダーの7位タイでフィニッシュ 写真:Getty Images

「リズムよくいいラウンドができたのがよかったかなと思います。(クラブを)上げてから下りてくるときのテンポが速くなるショットのミスがたまに出るんですけど、それが少なかった。ロングパットも入ってくれてよかったです」と締めくくった3日間。

 米ツアーを主戦場にして3年目の今季は「アムンディ・エビアン選手権」でメジャー初優勝を飾り、飛躍の1年となっている。ここまで10度のトップ10入りを果たす安定したプレーで、ツアーを引っ張る存在の一人であることに間違いない。

 米ツアーは次戦のビュイックLPGA上海(10~13日、チージョン・ガーデンGC)からTOTOジャパンクラシック(31~11月1日、滋賀・瀬田GC)まで4試合のアジアシリーズに突入するが、古江は2戦目からの参戦となる。

 今週は、所属先の主催で自らも過去2勝を挙げている国内ツアー「富士通レディース」(11~13日、東急セブンハンドレッドC)に出場するからだ。ここでさらに勢いをつけて、米ツアー終盤戦に向かう予定となっている。

 米ツアーはその後ハワイを経て米本土に戻り、最終戦「CMEグループツアー選手権」(11月21~24日、フロリダ州・ティブロンGC)まで3試合。ここでの目標を古江は高く掲げている。

「何かの1位を取れればいいなと思っています。ランキングもそこそこ、いいとこにいると思うので」。言葉は控えめだが、強烈な闘志がにじみ出す。

 実力の証明として選手たちが大切にしている平均ストローク1位は、米女子ツアーでは「ベアトロフィー」と言われる。古江はシーズン途中まで1位にいたが、現在はネリー・コルダが1位(69.92)の座に。僅差の2位(70.06)でピタリと追走している。

 しかし、そのほかにも「サブパーラウンド」(アンダーパーで回ったラウンド数:48回)、60台でのラウンド数(31回)、ボギーアボイダンス(回避率=11.98%)、トップ10フィニッシュ数(10回)など、ツアーで1位を記録しているものはたくさんある。

 残り試合でさらにいいプレーをして“何かの1位”に。その思いが、平均ストローク1位に与えられる「ベアトロフィー」につながれば最高だ。

古江 彩佳(ふるえ・あやか)

2000年生まれ、兵庫出身。19年「富士通レディース」でツアー史上7人目のアマ優勝を達成してプロ転向。20年にプロ初勝利を飾り、20-21シーズンはトータル6勝で賞金ランキング2位と躍進した。22年からは米女子ツアーを主戦場にして22年に同ツアー初優勝。同年は国内ツアーでも「富士通レディース」で連覇と大会3勝目を挙げた。24年米女子ツアー「アムンディ エビアン選手権」で悲願のメジャー制覇。

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