「ナイスオン!」って言ったのに結局バンカーかよ… スロープレーにもつながる同伴者の“適当な”かけ声に注意!?

誰もが同伴者の「ナイスショット!」や「ナイスオン!」にまだされた経験があると思います。適当なかけ声はスロープレーにもつながる可能性があります。どんなことに注意すればいいのでしょうか。

同伴者の「ナイスショット!」は当てにならない

 セルフプレーでラウンドしていると、ボールの行方を見守ってくれるのは同伴者しかいません。

 ティーショットは基本的に同伴者全員が見守ってくれますから、打った本人が行方を見失っても、同伴者の誰かが行方を追ってくれることが多いです。しかしセカンドショット以降で同伴者が誰も見守っていない場合、ボールの行方を見失うことがあります。

 ですから筆者はティーショットだけでなく、セカンドショット以降も同伴者のプレーをなるべく見守るようにしています。

よかれと思ってかけてくれる「ナイスショット」などのかけ声だが、信用しすぎるとスロープレーにつながることもある 写真:PIXTA

よかれと思ってかけてくれる「ナイスショット」などのかけ声だが、信用しすぎるとスロープレーにつながることもある 写真:PIXTA

 そうすると思わぬミスショットが出たときもボールの行方を追うことができます。打ち上げやドッグレッグなどで着地点が見えない場合は、安全に配慮しながら前方を見渡せるポジションに移動してボールの行方を見守ります。そうすると同伴者に喜ばれます。

 一方で、同伴者でそこまで丁寧にボールの行方を見守ってくれる人はあまりいません。多くの人は自分のボール付近からショットの行方を見守り、「ナイスショット!」「ナイスオン!」と声をかける程度です。

 ところが、同伴者の「ナイスショット!」「ナイスオン!」は正直なところ当てになりません。

「ナイスショット!」はボールがフェアウェイ方向に飛んだというだけの話です。ボールがフェアウェイに止まっている保証はなく、ラフに入っていたりバンカーに入っていたりすることがあります。

「ナイスオン!」もボールがグリーン方向に飛んだというだけの話です。グリーンに乗ったことが確定したわけではありません。グリーンに乗っていないこともしょっちゅうあります。花道やカラーにボールが止まっていればマシなほうで、手前のラフや奥のバンカーに入っていることもあります。

 筆者は「ナイスショット!」「ナイスオン!」と声をかけられても、自分の目でボールの所在を確かめるまで信用しません。サンドウェッジとアプローチウェッジとピッチングウェッジの3本セットを常に持ち歩き、パターで打てる位置にボールが止まっていることを確認してから、ようやく3本セットをグリーン周りの邪魔にならないところに置きます。

かけ声に確定情報か推定情報かをつけ加えたほうがいい

 ですから筆者が同伴者のショットに対して「ナイスショット!」「ナイスオン!」と声をかける際は、ボールが止まった位置が見えた場合は確定情報を伝え、見えなかった場合は推定情報を伝えるように心がけています。

 ボールがグリーン上に止まっているのがハッキリと見えた場合は「ナイスオン! ピンから○メートルくらいのところに乗っています」と伝えます。グリーン上に止まっているかカラーに止まっているか分からないときは「グリーンに乗っているかどうか微妙ですが、パターで打てそうな位置に止まっています」と伝えます。

 ボールがグリーンに着地したのは見えたけど止まった位置が見えない場合は、ナイスオンという言葉を使いません。「グリーンに着地しましたが、もしかしたら奥のラフ(バンカー)までこぼれているかもしれません」と伝えます。

 これは別に意地悪でいっているわけではありません。「ナイスオン!」と伝えたボールがグリーン奥にこぼれていたらショックを受けますが、「グリーン奥にこぼれているかもしれません」と伝えたボールがグリーン上に残っていたらホッとします。喜んでから落胆するのと、心配してから安心するのとでは、後者のほうが精神的なダメージが少ないです。

 特にビギナーは「ナイスオン!」と伝えた時点でグリーンに乗ったと思い込む傾向があります。パター以外のクラブを全部キャディーバッグに片づけたりします。その後でボールがバンカーに入っていることが判明すると、慌ててサンドウェッジを取りに戻るものの、気が動転してバンカーからなかなか脱出できず、想定外の大叩きを食らうことがあります。

 上級者でさえもグリーンに乗ったつもりで余裕をかましていたらラフにこぼれており、手持ちのクラブで何とか対処しようとしたがうまくいかず、思わぬダボ(ダブルボギー)やトリ(トリプルボギー)をたたく場面をよく見かけます。

 ゴルフは自己責任のスポーツですから、同伴者の言動に一喜一憂するとロクなことがありません。ショットの手ごたえがどんなによくても、結果がともなっているとは限りませんから、ボールの行方は自分の目で見て確認するまで気を緩めないほうがいいです。

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