「上級者とのラウンドが上達の近道!」とは言うけれど… 実際にプレー中のどんなところを注視したらいいの?

ゴルフの上達には「自分より上手な人とラウンドするのが良い」と言われています。とはいえ、上手な人とラウンドできる機会があったとしても「何をどのように学ぶのか」という点を意識しておかなければ意味がありません。では、どんな心がけが大切なのでしょうか。

まずは自分の課題を明確に

 自分よりも上手な人とラウンドをする場合、同伴者のプレーから学ぶ意識を持つことが上達を目指すうえでは重要です。

 上級者とのラウンドを通して自分にも生かせる学びがあるはずですが、具体的にどのような点を意識することが大切なのでしょうか。池袋ゴルフアカデミー代表でレッスンプロの村井良行氏に話を聞きました。

同伴者のプレーから見て学べることも多いはず 写真:PIXTA

同伴者のプレーから見て学べることも多いはず 写真:PIXTA

「上級者とラウンドする機会があるのなら、自分が改善したいと思っている部分を見ておきましょう。ゴルフの上達は自分の課題を理解するところから始まります。『ドライバーショットを安定させる』『ミスショットした後の切り替えを早くする』など、自らの課題をあらかじめ認識したうえでラウンドに臨むことが重要です」

 村井氏は続けて「上級者とのラウンドには学べる点がたくさんある」と言い、次のように話を続けます。

「ラウンドを通して『技術』『メンタル』『コース戦略』など、さまざまなことが学べるでしょう。技術面でいえば、上手な人ほどフルスイングをしていません。ほとんどがコントロールショットで、ドライバーにいたっては6~7割程度の力でスイングしている人も多いです」

「また、上級者は平常心を保ってラウンドをしています。バーディーを取ろうがダブルボギーを叩こうが一喜一憂しません。腕前がまだまだな人ほど喜怒哀楽が激しい傾向にあるので、そういった感情との付き合い方も学べるポイントとして挙げられます」

「さらに、コース戦略でいえば『セカンドショットでグリーンが狙いやすいところに打っている』『上りのパットを残している』といったように、常に次のことを考えながら目標を定めて打っていることを学習できるはずです」

 とはいえ、 ラウンドに慣れていないビギナーは自分のことに精いっぱいで、同伴者のプレーを見て学ぶ余裕がない人も多いはず。そのような人でも、スキルアップのために必ず見ておくべきポイントはあるのでしょうか。

「ビギナーはできることからマネしていくのがいいでしょう。そこで挙げられるのが『プレーの手際の良さ』です」

「例えば『OBを打ったときのために予備のボールをポケットに入れておく』『ボール地点へ行くときにクラブを2~3本持って移動する』『クラブを常にキャディーバッグの同じ場所に入れて取り出しやすくしておく』などといったことはすぐにできることですし、ゴルフで一番大切なマナーであるプレーファストにもつながります」

分からないことは積極的に質問する気持ちも大切

上級者から直接アドバイスをもらえることもあるでしょう 写真:AC

上級者から直接アドバイスをもらえることもあるでしょう 写真:AC

 村井氏は続けて「自分が分からないことや気になるところは積極的に尋ねる気持ちも、上達を目指すうえでは大切こと」と言います。

「例えば『ドライバーショットを安定させたいんですけど何かいい方法はありませんか』といった質問をすれば、上級者からその場で具体的なアドバイスがもらえるはずです。前もって悩みを伝えていれば相手もラウンド中にその点を注視して見てくれるので、自分に特化したアドバイスを上級者からもらえるのは非常に価値が高いです」

「また、プレーを見ているだけでは理解できない部分も当然あるので、相手に直接『なぜそのクラブを選んだのか』『傾斜のある場所ではどのような意識で打ったのか』などと具体的な質問をすることで効果的な学習ができるはずです」

 自分より上手な人とのラウンドには、上達につなげられる要素が数多く詰まっています。上達に結びつけるためにも、まずは前もって自分の課題を認識しておくことが大切。

 ラウンド中はその課題となっている部分を相手から見習い、ときには直接アドバイスをもらってみましょう。自身にとって有意義なラウンドとなるはずです。

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