山下美夢有がメジャーを2位タイで終え五輪代表がほぼ確実に! 渋野日向子も健闘 西郷真央はベストスコアでごぼう抜き

米女子ツアーのメジャー第3戦「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」最終日、山下美夢有(やました・みゆう)が通算4アンダーの2位タイで終え、五輪代表入りへ大きく近づいた。

「緊張したんですけど、楽しくゴルフができました」

◆米国女子プロゴルフ<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 6月20~23日 サハリーCC(ワシントン州) 6731ヤード・パー72>

 山下美夢有がメジャーで堂々たる戦いぶりを見せ、2位タイで最終日を終えた。

日本ツアー2年連続年間女王の力を見せた山下美夢有 写真:Getty Images 

日本ツアー2年連続年間女王の力を見せた山下美夢有 写真:Getty Images 

 米女子ツアーのメジャー第3戦「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」最終日(現地時間23日)、山下が2打差2位タイ、渋野日向子が4打差5位タイといずれも逆転可能な位置で臨んだ。

 山下は首位のエイミー・ヤン(韓)、2位タイのローレン・ハートレッジ(米)と最終組でプレー。「たくさんギャラリーの方がいてすごい緊張した」と振り返るラウンドだったが、2番で1.8メートルのバーディーパットを決めて幸先のいいスタートを切る。

 だが、難易度の高い8番のティーショットが左バンカー縁のラフへ。スタンスはバンカーという難しいライからレイアップするも、3打目をバンカーに入れてしまい痛恨のダブルボギー。ここでバーディーを奪ったヤンとの差は5打に広がった。

 迎えた最終18番をバーディーで終えて、通算4アンダー。7アンダーで優勝したヤンには及ばなかったが、2位タイと日本ツアー2年連続年間女王の力を見せつけた。

「緊張したんですけど、楽しくゴルフができました。比較的ショットが安定していて、ショートゲームでリカバリーもできました。難しいピン位置でしたが、うまくプレーできました」と白い歯を見せる。メジャー初優勝を飾ったヤンを目の当たりにして「(自分も)もっともっと上位で戦えるように頑張りたい」と意欲を見せた。

 2019年以来のメジャー2勝目を狙った渋野日向子は、3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーのもったいないゴルフで通算2アンダー7位タイに終わり「もう少しできたなと思う。悔しいです」と残念がった。

 大きく順位を上げて、渋野と同じ通算2アンダー7位タイにジャンプアップしたのが西郷真央だ。通算3オーバー31位タイから、前半で2バーディーを奪った後は15番までパーを重ねていたが、16番から上がり3ホールで連続バーディー。ノーボギーでこの日のベストスコア67を叩き出した。ピン位置が難しかったこともあり、60台はただ一人。今期のメジャー2試合は予選落ちをしていたが、3試合目で実力を見せた。「3日間決めきれなかったバーディーパットを(今日は)決めれたのは良かったです。今後につながると思います」と明るい表情を見せた。

 4試合連続トップ10入りを続けていた古江彩佳は、2バーディー、ノーボギーでプレーして通算2オーバーの19位タイ。竹田麗央、岩井明愛が通算6オーバー32位タイ。西郷と同組でプレーした勝みなみは通算8オーバー41位タイ。全米女子オープン優勝の笹生優花は通算13オーバーの68位に終わっている。

 畑岡奈紗、西村優菜、岩井千怜は予選落ち。稲見萌寧は2日目途中で棄権している。

 終了後のロレックス(女子世界)ランキングを基準にしたオリンピックランキングでパリ五輪(8月7~10日、ル・ゴルフ・ナショナル)代表が決まるという状況でもあった今大会。各国2人まで(15位以上は最大4人)の代表候補争いは、大会前の時点で6位の笹生は当確だったが、20位に古江、21位に畑岡、22位に山下という激戦になっていた。今大会の結果が反映されたランキングの発表はまだだが、メジャーのポイント配分は大きいため、山下が逆転で代表入りする可能性が高い。

ジャンルで探す