ゴルフ場でフードデリバリーを頼むのってアリ? 持ち込みが可能なケースって!?

多くのゴルフ場では、ハーフターン休憩の際にクラブハウス内のレストランで昼食を取りますが、その金額が割高に感じることも少なくありません。フードデリバリーや出前を取って、節約することは可能なのでしょうか?

基本的に飲食の持ち込みは「禁止」が一般的

 日本のゴルフ場で18ホールをラウンドする場合、前半の9ホールが終わったら一旦クラブハウスまで戻り、館内に併設されているレストランで1時間程度の食事休憩を取ることが多いです。

急速に世の中に浸透したフードデリバリー 写真:AC

急速に世の中に浸透したフードデリバリー 写真:AC

 ゴルフ場のレストランでは、カレーライスやラーメン、蕎麦といった定番メニューだけでなく、本格的な中華料理やイタリアン、地元の食材を使用した特別メニューを提供しているところもあります。それだけに1食で2000円前後かかることも多く、街中で食べるランチに比べて、割高に感じることも少なくないでしょう。

 近年はコロナ禍の巣ごもり需要を受けてフードデリバリーが急激に発展し、自宅だけでなく職場や外出先でも、注文した料理を届けてもらうことが可能になっています。たとえば節約などを目的として、ゴルフ場にフードデリバリーを呼ぶことは可能なのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。

「よほどの緊急事態にならない限り、一度チェックインしたら帰りにチェックアウトするまでゴルフ場の外へは出ないのが常識です。基本的に、どこのゴルフ場も外部から食べ物や飲み物の持ち込みを控えるように案内しているので、フードデリバリーは『原則禁止』と考えてよいでしょう」

「万が一、フードデリバリーを頼んでしまった場合、『持ち込み料』を請求される可能性があります。ドリンクに限り持ち込みを許可しているコースもあり、『コンペ後のパーティなどでお酒を振る舞いたい』と持ち込みをされる方もいますが、1本あたり約1000円の支払いを求めています」

「また、レストラン以外の場所で飲食をすると、匂いが広がって周りの人に不快な思いをさせる可能性があります。ゴルフ場側も衛生管理上、責任を負いきれなくなるため、食べ物の持ち込みを禁止しているところが多いようです」

 全国でゴルフ場の運営を行っている東急リゾーツ&ステイの広報担当者はゴルフ場での食事に関して、以下のように話します。

「弊社のゴルフ場でも、衛生的な観点から出前などの形で食べ物を持ち込むことはお断りしており、飲み物についても持ち込み料を頂いています。ごくまれに、コンペや宿泊を伴う利用者のオーダーを受け、業務委託契約を結んでいる近所の飲食店にゴルフ場経由で『夕食』の出前を頼むこともありますが、通常のプレー中に朝食や昼食として出前を取ることはありませんし、お客様からの要望も見受けられません。ただし、飴やお菓子など、小腹を満たす程度の軽食であれば、コース内やカート内に限りますが、持ち込むことに対して特に制限は設けていません」

今後はフードデリバリーが可能になる可能性も!?

 現在は、原則禁止であることの多いゴルフ場でのフードデリバリー利用ですが、飯島氏は「昨今の食生活の変化に合わせて、ゴルフ場の対応も少しずつ変化する可能性がある」と話します。

「フードデリバリーはここ数年で、非常に世の中に浸透しました。今後、クラブハウスの設備点検や修繕、清掃など、レストランも含めた館内全体をクローズにしなければならない状況になった際に、食事提供の代替措置としてゴルフ場側が出前を承るようになる可能性はあります。ただし仮にそのような形になったとしても、通常営業時はフードデリバリーを取るのは避けるべき行為といえます」

 ゴルフ場のプレー料金は決して安くありませんし、別の部分で費用を抑えたい気持ちもあるかもしれません。しかしプレーだけでなく、レストランでも「せっかくだから普段食べないような贅沢なものでも食べてみよう」と楽しんだほうが、より充実した1日が過ごせるという考え方もあるでしょう。

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