「休場日セルフデー」って休んでないじゃん! ゴルフ場の「休場日」はどんなことをやっている?

休場日を設けているゴルフ場がありますが、その日は完全にお休みなのでしょうか? 専門家に話を聞いてみると単なる休みではないことがわかりました。

ゴルフ場は休場日にコース管理や施設のメンテナンスをしている

「休場日」を設けているゴルフ場がありますが、単に来場者を受け入れることなく従業員全員が休んでいるわけではないといいます。またゴルフ場の休場日は月曜に設定されている場合がほとんどですが、明確な理由があるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)に話を聞いてみました。

ゴルフ場の休場日は何のためにあるの? 写真:AC

ゴルフ場の休場日は何のためにあるの? 写真:AC

「ゴルフ場の休場日に月曜が多いのは、単純に1週間で最も利用者が少ないからです。ちなみに、データを分析して来場者が少なそうな日を事前に予測し、ランダムに休場日を決めているゴルフ場もあります」

「休場日はスタッフの休日になる場合が多いですが、人気のゴルフ場では年間5万人以上のゴルファーを受け入れており、多くの利用者の安全を担保しなくてはなりません。従って、時には休場日を利用して集中的なコース管理や修繕、クラブハウスやレストランの空調など、様々な設備のメンテナンスを行っているのです」

 また飯島氏は、休場日を利用して接客サービスを向上させるためにスタッフの研修を行っている場合もあるといいます。

「休場日にフロントスタッフらのサービスレベル向上を目的とした研修を行うこともあります。例えば、従業員役と利用客役に分かれて応対を実践する『ロールプレイング』などを通してサービスを学びます。日々そのような努力をしているゴルフ場は、口コミサイトなどでも、高い評価を受けている印象があります」

「また、完全な休場日を設けずスタッフの数を減らして『休場日セルフデー』として営業しているゴルフ場もあります。セルフデーはキャディーバッグの積み下ろしは自分で行うのが一般的で、レストランやロッカールーム、浴室などを利用できない場合があるため、事前に確認しておくと安心です」

 長年にわたり広大なゴルフ場を管理、維持していくためには、日々のメンテナンスだけでは追いつかないのでしょう。我々ゴルファーがいつまでも美しいゴルフ場で快適にプレーするためには、休場日はなくてはならないものなのかもしれません。

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