グリズリーズ・河村勇輝、NBAデビューお預け ベンチ入りも開幕戦は出場ならず チームはジャズに接戦の末、勝利

◆NBA グリズリーズ―ジャズ(23日、米ユタ州ソルトレイクシティ=デルタ・センター)

 NBAグリズリーズの河村勇輝が、アウェーで行われたジャズとの開幕戦でベンチ入りしたが、出番はなかった。チームは接戦の末、126―124で白星発進した。

 グリズリーズは、けが人が続出で5人が開幕戦を欠場。河村も遠征に帯同し、開幕戦からベンチに入った。試合は、ベンチの2列目に座り見守った。仲間の好プレーには立ち上がって拍手を送り、アリウープのビッグプレーには、ベンチで両手を挙げてジャンプ。思いきり喜ぶ姿も見られた。試合終盤には、ベンチ1列目に座るも、機会は得られず。

 事前に現地メディア「commercial appeal」は、ジェンキンス監督が、開幕戦で登録した12人全員を出場させる方針を示しているなどと報じていたが、この日は12人中、11人がプレー。試合はグリズリーズリードで進むも、後半にジャズが猛追し、大接戦に。両チーム最後まで主力選手がコートに立ち、緊迫の開幕ゲームとなった。

 次は25日(同26日)にヒューストンでロケッツと戦う。河村は次戦以降、出場すれば、田臥勇太(現・宇都宮)、渡辺雄太(現・千葉J)、八村塁(レイカーズ)に続き、日本人4人目のNBAプレーヤーで、Bリーグ出身者からは初のNBA選手誕生となる。

 河村は、今夏にNBAグリズリーズとキャンプ参加のための「エキシビット10」契約に合意。9月下旬に渡米し、10月からキャンプに参加。プレシーズンマッチでは、全5試合に出場し、1試合平均約15分で3・4得点、4・2アシストを記録。19日にはチームと、下部Gリーグのチームに所属しながらNBAの試合に一定数出場可能な「ツーウェー契約」を結び、“昇格”した。

 米メディアによると現段階で身長172・7センチの河村は現役最小。過去にはハンディをはねのけて活躍したサイズの小さい選手もおり、「そういった歴史を紡いでいきたい。ただプレーするだけでなく、活躍したい」と河村。

 また、米留学経験ない河村は、過去3人の日本人NBA選手とは異なる道で、世界最高峰への扉を切り開いた。「どの選択肢が正しいかは、やってみないと分からない。日本で積み重ねてNBAに行く道もあるということを証明できたらいい」と語っていた。

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