河村勇輝、NBAデビュー 3分34秒プレーで1アシスト 日本人4人目&Bリーグ出身初の快挙

◆NBA グリズリーズ―ロケッツ(25日、テキサス州ヒューストン=トヨタセンター)

 NBAグリズリーズの河村勇輝が、アウェーで行われたロケッツとのチームの開幕2戦目に途中出場。3分34秒プレーし、1アシストをマークした。チームは108―128で敗れ、今季初黒星を喫した。

 ついに歴史的瞬間が訪れた。104―123の最終第4クオーター(Q)残り3分34秒、ついに河村がコートに入り、田臥勇太(現・宇都宮)、渡辺雄太(現・千葉J)、八村塁(レイカーズ)に続き、日本人4人目のNBAプレーヤーとして名を刻んだ。またBリーグ出身者からは初のNBA選手誕生となった。

 最初はスローインからパスを受け、司令塔としてをボールを運び、仲間にパスをさばいた。シュートチャンスこそなかったが、同Q残り1分14秒には、ノールックで味方にNBA初のアシスト。スタッツを残した。

 次は26日(日本時間27日)にマジックと戦う。

 23日(日本時間24日)の今季開幕戦ジャズ戦で河村はベンチ入りを果たすも、試合は最後まで大接戦となり出番がなかった。チームは126―124で白星発進した。

 河村は、今夏にNBAグリズリーズとキャンプ参加のための「エキシビット10」契約に合意。9月下旬に渡米し、10月からキャンプに参加。プレシーズンマッチでは、全5試合に出場し、1試合平均約15分で3・4得点、4・2アシストを記録し、アピールした。

 19日にはチームと、下部Gリーグのチームに所属しながらNBAの試合に一定数出場可能な「ツーウェー契約」を結び“昇格”。グリズリーズは、けが人が続出で5人が開幕戦を欠場。河村も遠征に帯同し、開幕戦からベンチ入りを果たしていた。

  米メディアによると身長172・7センチの河村は現役最小。過去にはハンディをはねのけて活躍したサイズの小さい選手もおり、「そういった歴史を紡いでいきたい。ただプレーするだけでなく、活躍したい」。

 また、米留学経験ない河村は、過去3人の日本人NBA選手とは異なる道で、世界最高峰への扉を切り開いた。「どの選択肢が正しいかは、やってみないと分からない。日本で積み重ねてNBAに行く道もあるということを証明できたらいい」と語っていた。この日、新たな道があることを証明した。

 ◆河村 勇輝(かわむら・ゆうき)2001年5月2日、山口・柳井市出身。23歳。6歳でバスケを始める。福岡第一高3年だった20年1月にBリーグ・三遠に特別指定で入団し、当時史上最年少18歳8か月23日で出場。東海大を中退し、22年3月にプロ転向、横浜BCでプレー。22~23年のBリーグで史上初のMVP&新人賞のW受賞。22年7月に代表デビュー。23年W杯、24年パリ五輪日本代表。24年10月にNBAグリズリーズとツーウェー契約。

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