絶対に呼ぶべき!? サッカー日本代表に推薦したい選手6人。欧州、Jリーグで結果を残す男たち

【写真:Getty Images】

●DF:常本佳吾(つねもと・けいご)

 JFA(日本サッカー協会)は14日、今月のFIFAワールドカップ26アジア2次予選に臨む日本代表メンバーを発表する。果たして誰が選ばれるのか。今回は、日本代表に招集したい選手を6人ピックアップした(代表キャップ数10未満の選手が対象。U-23日本代表招集の可能性がある選手は対象外)。

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生年月日:1998年10月21日(25歳)
所属クラブ:セルヴェット(スイス)
23/24リーグ戦成績:21試合0得点2アシスト

 今季も多くの日本人選手がヨーロッパへと活躍の場を移した。25歳の常本佳吾もその中の1人であり、ここまでは順調なシーズンを過ごしていると言えそうだ。

 鹿島アントラーズでプロデビューし、着実に力をつけた常本は、昨年夏に17回の国内リーグ優勝を誇るスイスのセルヴェットに完全移籍を果たした。加入直後にまさかの負傷離脱と不運に見舞われたが、復帰後はスタメン出場を続けており、リーグ戦ではここまで21試合で2アシストという成績を残している。UEFAヨーロッパリーグ(EL)にも出場し、イタリアの名門ローマ相手に奮闘するなど、貴重な経験を積むこともできた。

 右サイドバックを主戦場とする常本の大きな魅力は高い守備力にある。とくに1対1の強さは折り紙付きで、鹿島に在籍していた2021年には川崎フロンターレで無双していた三笘薫(現ブライトン)のドリブルをほぼ完璧に封じ込めたことにより、一躍話題を集めた。新たなプレーの場となったスイスではその武器にさらに磨きをかけており、タックル成功数はチームトップ、リーグ全体10位となる56回を数えている。ちなみにインターセプト数は52回で、リーグ全体2位の好成績だ。

 4バックをベースとする日本代表において、守備力に強みがある右SBの必要性はAFCアジアカップカタール2023の結果で明らかとなった。プレミアリーグ挑戦を果たした橋岡大樹もいるが、スイス国内でかなり高く評価されている常本をぜひ今シリーズで見たいところだ。

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●FW:小川航基(おがわ・こうき)

生年月日:1997年8月8日(26歳)
所属クラブ:NECナイメヘン(オランダ)
23/24リーグ戦成績:23試合8得点1アシスト

 桐光学園時代に高校No.1ストライカーと称された小川航基だが、プロ入り後しばらくは大怪我の影響もあり、期待通りのインパクトを残せずにいた。それでも、2022シーズンに横浜FCに完全移籍すると長い眠りから目を覚まし、リーグ戦26得点をマークしてチームのJ1昇格に貢献。得点王だけでなく、J2ベストイレブンと最優秀選手賞も受賞するなど、個人賞を総なめとした。

 そして昨夏、小川は満を持してヨーロッパに移籍。開幕2連発とこれ以上ないスタートを切ると、その後もコンスタントに結果を残し、ここまで欧州日本人では古橋亨梧に次いで2位となるリーグ戦8得点をマークしている。また、国内カップ戦でも4戦4発と大暴れしており、欧州1年目ながら早くも公式戦2桁ゴール超えを達成。同大会では現時点で得点ランキング3位タイにつけていて、決勝・フェイエノールト戦の結果次第で得点王に輝く可能性もある。

 小川の特徴はなんと言っても186cmの長身だ。今季リーグ戦で奪った8得点のうち、実に4得点がヘディングによるもので、欧州の地でもその高さを活かしたプレーは大きな脅威となっている。もちろん、豊富なシュートパターンや鋭いゴールへの嗅覚、泥臭く前に向かう姿勢なども際立っており、DFにとっては抑えづらい悩みの種といったところ。明らかに自信をつけているようだ。

 現日本代表のエースはAFCアジアカップカタール2023でも結果を残した上田綺世だが、所属クラブでの好調ぶりを考えると、日の丸のユニフォームを着るに相応しいのは小川と言えるだろう。2019年のEAFF E-1サッカー選手権以来となる招集へ期待感は高まっている。

●FW:満田誠(みつた・まこと)

生年月日:1999年7月20日(24歳)
所属クラブ:サンフレッチェ広島
2024リーグ戦成績:3試合0得点0アシスト

 近い将来、海外へと渡ることになるだろう。サンフレッチェ広島に所属する満田誠は、大卒1年目から現在に至るまでハイパフォーマンスを続け、チームを牽引してきた。

 満田はプロ1年目の2022シーズンにJ1リーグ29試合の出場で9得点8アシストをマークするなど早々に名を轟かせ、日本代表デビューも果たした。翌シーズンは広島のレジェンドである佐藤寿人の背番号11を継承し、名実ともにクラブの中心に。そのシーズンに右膝前十字靭帯損傷の大怪我を負い長期離脱を強いられると、チームはその間、リーグ戦で1勝を挙げるに留まったが、満田が復帰してからは同1敗の成績となっており、改めてその存在の大きさを感じさせることになった。

 2列目が主戦場の選手だが、広島では昨季後半戦よりボランチ起用がメイン。広い視野を活かして繰り出される高精度のパス、推進力あるドリブル、そして狙ったコースを確実に打ち抜くシュートの上手さなどはポジションが下がってもなお際立っており、数字に表れない部分での貢献度も申し分ない。ミヒャエル・スキッベ監督のサッカーには欠かせないハードワークもお手のもので、常に中盤の強度とクオリティーを高いレベルで維持してくれる存在だ。

 満田が初めて日本代表に名を連ねたのは国内組中心で挑んだ2022年のEAFF E-1サッカー選手権だったため、久保建英や遠藤航伊東純也らとの共演はまだない。Jリーグでレベルの違いを見せつけている男が、海外組とどのようなハーモニーを奏でるのか、ぜひ見てみたいものだ。

●GK:小島亨介(こじま・りょうすけ)

生年月日:1997年1月30日(27歳)
所属クラブ:アルビレックス新潟
2024リーグ戦成績:3試合2失点

 年代別代表での経験が豊富な小島亨介だが、ここまで順風満帆なキャリアを歩んできたわけではない。早稲田大学卒業後に加入した大分トリニータでインパクトを残せず、アルビレックス新潟にレンタルしていた2020、2021シーズンは怪我にも苦しんで守護神定着とはならなかった。その影響もあってか、東京五輪への出場を逃すことになった。

 それでも、新潟に完全移籍となった2022シーズンに殻を破る。J2リーグ全試合に出場して35失点という成績を残し、リーグ優勝&J1昇格に大きく貢献している。自身初のJ1挑戦となった昨季は30試合に出場して34失点に抑え、残留の立役者に。シーズン中には、追加招集という形ではあったものの、日本代表メンバーにも名を連ねている。

 小島の身長は183cmでGKとして決して大柄なタイプではないが、ピッチ内で体格のハンデを感じさせることはない。驚異的な反射神経と素早いステップを武器にダイナミックなセーブを連発し、ピンチをうまくかき消している。また、足元の技術も極めて高く、長短問わず狙った場所へボールを届けることが可能だ。新潟のポゼッションは“最後尾の司令塔”なくして成り立たないと言っていいだろう。

 日本代表の守護神争いはこれからますます熾烈を極めるだろう。サンフレッチェ広島の大迫敬介が一歩リードしている印象があるが、2番手以下は混戦模様となっている。新潟でしっかりと結果を残す小島にもその競争に加わる資格は間違いなくあるはずだ。

●DF:角田涼太朗(つのだ・りょうたろう)

生年月日:1999年6月27日
所属クラブ:コルトレイク(ベルギー)
23/24リーグ戦成績:8試合0得点1アシスト

 横浜F・マリノスで成長した角田涼太朗は、昨年3月に日本代表に初選出されるも、怪我で無念の辞退となったため、まだサムライブルーのユニフォームに袖を通していない。ただ、そこから1年が経ち、再びそのチャンスが訪れたとしても不思議ではないだろう。

 角田は今冬にマリノスからカーディフ・シティに移籍し、それと同時にベルギーのコルトレイクに期限付きで加入した。第22節のルーヴェン戦で欧州デビューを果たすと、その試合で地上戦、空中戦ともに勝率100%を叩き出す圧巻のパフォーマンスを披露。これで完全に信頼を勝ち取ったか、以降はフル出場を続けている。チームは依然として最下位と苦しい状況だが、角田への評価は高い。

 守備能力の高さもさることながら、目を見張るのがやはりビルドアップ能力の高さだ。角田と同じくカーディフからコルトレイクに期限付き移籍しているFWアイザック・デイビスは『Wales Online』でのインタビューで「彼は万能だよ。後ろからパスを出すクオリティーを持っているから、彼とはよく話している。僕たちはいい関係を築いているし、アイコンタクトを取りながら、彼は常に前方へのパスをうかがっている。彼はボールを持つのが本当に上手で、チャレンジを恐れない、良い選手だよ」と角田を絶賛。「彼は常に前を向いているし、守備を破るためのパスを出せる」と付け加え、カーディフが重要な契約を結んだと実感しているようだ。

 3月シリーズでは負傷から回復したばかりの冨安健洋がメンバー入りできない可能性が高く、AFCアジアカップカタール2023でほぼ出番がなかった渡辺剛や谷口彰悟もどうなるかわからない。欧州で変わらず質の高さを証明する角田が入り込む余地は十分にありそうだ。

●FW:大橋祐紀(おおはし・ゆうき)

生年月日:1996年7月27日(27歳)
所属クラブ:サンフレッチェ広島
2024リーグ戦成績:3試合3得点0アシスト

 今季もJリーグでは多くの移籍があった。その中で、早くも“アタリ補強”となりそうなのが、湘南ベルマーレからサンフレッチェ広島に籍を移したFW大橋祐紀だ。

 大橋は中央大学卒業後に湘南に加入したが、その後は大怪我が続いてしまったことも影響し、なかなか芽が出なかった。それでも昨季、リーグ戦23試合に出場し13得点をマークするなど、ようやくブレイク。今冬に満を持して広島に移籍すると、浦和レッズとの開幕戦で衝撃の2ゴールを叩き込み、翌第2節のFC東京戦でもゴールを決めるなど上々のスタートを切った。まさに今、ノリに乗るストライカーだ。

 大橋の身長は181cmと日本人FWとしては大柄で、フィジカルコンタクトを苦手としているわけではなく、左右、頭とゴールパターンも豊富だ。また、巨体からは想像できないほどの機動力があり、前線からのハードワークを厭わないだけでなく、献身的なアクションで味方のために汗をかきながら、相手DF陣をかき乱すこともできる。高い強度と運動量が求められるミヒャエル・スキッベ監督率いる広島にはぴったりのFWと言っていいだろう。

 ストライカーは何より勢いが大事であり、そういった意味で今の大橋を日本代表で見たいと感じているサポーターは決して少なくないだろう。過去、幾度となく訪れた試練を乗り越えた“遅咲きのFW”が日の丸を背負う日はやってくるだろうか。

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