横浜F・マリノス注目の新加入5人。王座奪還目指して補強。キューウェル体制で期待の選手たち

【写真:Getty Images】

 明治安田J1リーグの2024シーズンは2月23日に開幕を迎える。昨季は2位で連覇を逃した横浜F・マリノスは、今冬に期限付き移籍からの復帰も含めて8人の新戦力を迎えた。フットボールチャンネルでは、彼らの中から新天地での活躍が期待される5人を紹介する。
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●MF:天野純(背番号20)
生年月日:1991年7月19日(32歳)
前所属クラブ:全北現代モータース(韓国)
2023リーグ戦成績:21試合1得点3アシスト

 天野純は、期限付き移籍で2年間を韓国で過ごして日本に戻ってきて、3シーズンぶりに横浜F・マリノスでプレーする。

 かつて横浜FMの10番を背負った天野は、中盤の選手層に厚みをもたらすことが期待される。チームには渡辺皓太喜田拓也、山根陸、ナム・テヒといった個性豊かな中盤がそろっているが、複数ポジションをこなせる技巧派MFは、ハリー・キューウェル監督の下で重要な戦力になるかもしれない。

 天野は2022年を蔚山現代で過ごし、レギュラーシーズン28試合に出場して8得点1アシストを記録した。2023年は全北現代でレギュラーシーズン21試合に出て1得点3アシストという数字だ。得点の大幅な減少は気になるところではあるが、14日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のバンコク・ユナイテッド戦では、途中出場で宮市亮に鋭いスルーパスを通すなど、持ち味を発揮しており、今後の活躍が期待できるスタートを切っている。

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●DF:渡邊泰基(背番号39)
生年月日:1999年4月22日(24歳)
前所属クラブ:アルビレックス新潟
2023リーグ戦成績:21試合2得点1アシスト

 この冬に角田涼太朗が横浜F・マリノスからヨーロッパへ移籍した。守備陣の主力が抜けた穴を埋める活躍が期待されているのが、渡邊泰基だ。

 渡邊と角田はともに前橋育英高校出身の同学年。当時の渡邊は左サイドバックで、抜群のスピードを活かした積極的なオーバーラップを武器としていた。

 高校卒業後の2018年にアルビレックス新潟でプロキャリアを始めた渡邊は、2023シーズンに自身初のJ1を経験。シーズン途中にセンターバックにコンバートされて定位置を獲得し、リーグ戦21試合に出場している。

 渡邊は、サイドバックとして培った攻撃性能に加え、対人の守備の強さも持ちあわせている。身長は180cmでセンターバックとしては小柄だが、空中戦でも強さを発揮する。

 2023シーズンの横浜F・マリノスは、最終ラインの負傷者続出に苦しんだ。複数ポジションをこなせるという点でも、渡邊の加入は大きな意味を持つかもしれない。

●DF:加藤蓮(背番号16)
生年月日:1999年12月28日(24歳)
前所属クラブ:東京ヴェルディ
2023リーグ戦成績:39試合2得点1アシスト

 加藤蓮は、横浜F・マリノスのサイドに厚みをもたらすことが期待される新戦力だ。

 北海道出身の加藤は、北海道コンサドーレ札幌の下部組織で育ち、明治大学に進学した。大学での活躍が評価されて、2022年に東京ヴェルディと契約してプロ入りすると、1年目から左サイドバックのレギュラーに定着し、J2で30試合に出場している。2年目の2023シーズンは39試合に出場し、クラブのJ1昇格に貢献した。

 加藤は前述のとおり左サイドバックがベースだが、サイドであればどこでもこなせるところも大きな魅力。ときにはピッチの中央に入ることもあり、GK以外ならどこでもこなせてしまいそうなユーティリティー性の持ち主だ。

 2023シーズンのヴェルディでは、途中出場が19回と多かった。スピードがある加藤は、途中出場で試合を変える爆発力があり、その点も城福浩監督に評価されていたようだ。

 先発でも途中出場でもポジションを問わず戦える加藤を、ハリー・キューウェル監督がどのように起用するのかにも注目したい。

●GK:ポープ・ウィリアム(背番号1)
生年月日:1994年10月21日(29歳)
前所属クラブ:FC町田ゼルビア
2023リーグ戦成績:31試合29失点

 横浜F・マリノスは、2023シーズンに幾度もピンチを救い、攻撃の起点にもなったGK一森純が期限付き移籍終了でガンバ大阪に復帰した。その後釜としてやってきたポープ・ウィリアムには、否が応でも注目が集まる。

 東京ヴェルディの下部組織で育ったポープは、なかなかレギュラーの座をつかめないプロキャリアだったが、2020シーズンに在籍したファジアーノ岡山で定位置を獲得して、J2で40試合に出場した。その後、大分トリニータでプレーしたあと、2022シーズンからFC町田ゼルビアでプレーし、2023シーズンのJ2優勝に貢献している。

 192cmの長身で、抜群のセーブ力を誇るポープは、足元の技術にも定評がある。町田では最前線から中間ポジションに下りてきた選手への正確なミドルパスも武器になっていた。

 J1での経験が2021シーズンの14試合のみというところは気がかりではあるとしても、一森の後釜として期待されているGKだ。

●DF:吉田真那斗(背番号44)
生年月日:2001年11月16日(22歳)
前所属クラブ:新加入
2023リーグ戦成績:1試合0得点0アシスト

 吉田真那斗は、特別指定選手として2023シーズンに横浜F・マリノスでJリーグデビューを済ませているが、今季から正式加入となる。

 横浜FMは昨年1月の宮崎キャンプ時、鹿屋体育大学在学中だった吉田が呼ばれている。練習生として好印象を残すと、キャンプを終えたあとも横浜FMの練習に呼ばれ、3月2日に翌年の加入内定と特別指定選手認定が発表された。4月にはJ1デビューを飾り、U-22日本代表合宿参加と、とんとん拍子で階段を駆け上がった異例のキャリアの持ち主だ。

 吉田は抜群のスピードを持ったサイドバックで、縦だけでなく中にカットインしていくこともできる。身長は172cmと大柄ではないものの、驚異の跳躍力があり、長身選手との空中戦を苦にしない。低い位置からの組み立ては課題と言えそうだが、積極果敢な攻め上がりでチームの攻撃に厚みをもたらしてくれそうだ。

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