サッカー日本代表、予想スタメン全選手紹介&フォーメーション。インドネシア代表戦に起用するのは?【アジアカップ2023】

【写真:Getty Images】

サッカー日本代表は24日、AFCアジアカップカタール2023グループリーグ第3節でインドネシア代表と対戦する。自力での決勝トーナメント進出を決められる位置につけている両者の一戦で、日本代表はどのようなメンバーを起用するのだろうか。スタメンとフォーメーションを予想する。
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<a href="https://www.footballchannel.jp/2024/01/24/post528806/6/" target="_blank" rel="noopener">【画像】日本代表、インドネシア戦の予想フォーメーション</a>

GK:前川黛也(背番号1)

生年月日:1994年9月8日(29歳)
所属クラブ:ヴィッセル神戸
2023リーグ戦成績:34試合29失点
日本代表通算成績:1試合0失点

 昨年7月のデビュー戦から日本代表では4試合連続でクリーンシートを達成してきた鈴木彩艶だったが、今大会では2試合続けて2失点。全責任をGKに背負わせることはできないが、その原因の一部になってしまったことは否定できない。そこで、前川黛也がインドネシア代表戦では起用されると予想する。

 昨年末の国内合宿で左手首を痛めた野澤大志ブランドンは、状態を見ながら調整を続けているが、インドネシア代表戦でプレーすることは難しいだろう。前川黛也も控えているが、練習で見せる能力の高さは鈴木が数段上だ。とはいえ、練習でいくらスーパープレーを見せても、試合で発揮できなければ意味はない。決勝トーナメント4試合を見据える意味でも、ここで前川を起用する意味は確実にある。

 前川がこれまでプレーしたのはわずか1試合で、大量リードしていた昨年11月のミャンマー代表戦の試合終盤だった。経験という側面で不安は残るが、昨季のJリーグでプレッシャーのかかる優勝争いを制した経験はある。果たして重圧のかかる第3戦で日本代表を支える活躍を見せることはできるのだろうか。

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DF:板倉滉(背番号4)

生年月日:1997年1月27日(26歳)
所属クラブ:ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ドイツ)
23/24リーグ戦成績:7試合2得点0アシスト
日本代表通算成績:24試合1得点1アシスト

 昨年10月に足首の手術を受けた板倉滉は、年内すべての公式戦を欠場して、アジアカップ出場に照準を合わせてきた。元日のタイ代表戦も出場を見送ったが、大会初戦で先発出場。続くイラク代表戦にも先発し、2試合ともフル出場している。

 本来の実力を考えるとまだ本調子とは言えないかもしれないが、試合をこなすごとにコンディションは上がっていくだろう。連戦にはなるが、中4日空いていることに加え、引き分け以上で2位通過を決められれば、ラウンド16までは中6日の間隔が空く。格下だからと言って温存するという選択肢はないだろう。

 イラク代表戦ではロングボールを主体とする相手の攻撃に苦しんだが、「(イラク代表戦の)映像を見て、もっと(ディフェンスラインを)押し上げられる部分はあった。もう少しコンパクトにできたら前の選手を助けられた」と課題を明確にしている。最終ラインのかじを取る板倉の存在が日本代表のパフォーマンスを左右することになる。

DF:冨安健洋(背番号22)

生年月日:1998年11月5日(25歳)
所属クラブ:アーセナル(イングランド)
23/24リーグ戦成績:13試合1得点1アシスト
日本代表通算成績:38試合1得点2アシスト

 日本代表合流直前の試合で足首を負傷した冨安健洋は、初戦こそベンチを外れたが、第2節で復帰を果たした。森保一監督は「90分出ることのダメージを考えた」上で、出場時間を45分に限定。2点ビハインドの後半開始から投入された冨安は自陣に引いて守る相手を最終ラインから崩そうと試行錯誤したものの、チームとして有効な形を作ることはできなかった。

 イラク代表戦から中4日で迎えるインドネシア代表戦は、90分プレーできるはずだ。全体が間延びしてしまったイラク代表戦を「勝ちに値しなかった」と反省。悪い流れを払拭するためにも、冨安にはフル稼働が求められる。

 17日には「ゴールだけじゃなくアシストなどへの貢献のところは、今大会で自分に課している部分でもある」と、得点に絡む意欲を語っていた。イラク代表戦で遠藤航がコーナーキックからゴールを決めたように、セットプレーからの得点は短期決戦において貴重な得点源となる。プレミアリーグという世界最高峰の舞台で活躍するアーセナルDFへのマークは当然厳しくなるが、それをものともしない活躍が期待される。

DF:毎熊晟矢(背番号16)

生年月日:1997年10月16日(26歳)
所属クラブ:セレッソ大阪
2023リーグ戦成績:31試合1得点2アシスト
日本代表通算成績:5試合0得点1アシスト

 ここまでの2試合では菅原由勢が先発メンバーに名を連ねてきたが、第3節では毎熊晟矢が抜擢される可能性がある。初戦でイエローカードをもらっている菅原は出場停止にリーチがかかっていることも、菅原をベンチに置く理由の1つになるだろう。

 2023シーズンのJリーグベストイレブンに選ばれた毎熊は、昨年9月に日本代表としてのキャリアをスタートさせた。11月のFIFAワールドカップ26アジア2次予選の初戦でも先発起用されており、先発に食い込む力があることはこれまでの代表活動で証明済みだ。豊富な運動量で右サイドを広範囲に動き、内と外を使い分けながら味方と連動して崩していく持ち味を、インドネシア代表戦で見せることはできるだろうか。

 これまでの2試合では日本代表の右サイドを狙われるケースが多く、菅原は守備における対応に苦戦していた。インドネシア代表も同じように手数をかけず日本代表の右サイドへボールを集める可能性は考えられる。ベンチからそれを見ていた毎熊はどう対処するのかに注目だ。

DF:中山雄太(背番号19)

生年月日:1997年2月16日(26歳)
所属クラブ:ハダースフィールド(イングランド)
23/24リーグ戦成績:19試合0得点1アシスト
日本代表通算成績:20試合0得点2アシスト

 ここまでの2試合では伊藤洋輝が左サイドバックに入ったが、アタッキングサードでのクオリティを欠き、チャンスにつながる場面を多く作ることができなかった。そこで第3節では中山雄太を起用すると予想する。

 FIFAワールドカップカタール2022メンバーに選出されながら、大会直前にアキレス腱を断裂して大会出場を断念した。懸命なリハビリを経て昨年7月に復帰し、今季は開幕からプレーを続ける。今大会では開幕直前に体調不良で練習を欠席したこともあったが、コンディションは完全に戻っているはずだ。

 所属クラブでは3バックの左を主戦場にしているが、左ウイングバックや中盤でプレーすることもある。後方からの配球力や精度の高いクロスは中山の武器で、イラク代表戦でアタッキングサードの質に問題を抱えた日本代表にとってはキーマンになるかもしれない。年代別の日本代表で主将を務めた経歴を持つ中山は、リーダーの1人として低調なスタートを切った今大会の日本代表を支えていく。

MF:遠藤航(背番号6)

生年月日:1993年2月9日(30歳)
所属クラブ:リバプール(イングランド)
23/24リーグ戦成績:15試合1得点0アシスト
日本代表通算成績:57試合3得点4アシスト

 遠藤航は3試合連続で先発起用されるだろう。リバプールでは元日までの29日間で9試合出場というハードな日程をこなしてきたが、そこから初戦まで10日以上は実践から離れた。グループステージは中4日の間隔がそれぞれ空いており、調整に大きな問題はない。16日には「コンディションはこれから上がっていく」と話しており、試合を重ねるたびに状態は上がってくるのではないだろうか。

 イラク代表戦では全体が間延びしてしまい、遠藤を含めた中盤はセカンドボールの改修に苦戦していた。日本代表は21日に全体ミーティングで選手からの意見も集約し、主将の遠藤も自身が感じた問題をチームで共有している。

 2点を追う展開となったイラク代表戦では後半アディショナルタイムにコーナーキックを頭で合わせて一矢報いるゴールを決めた。どんな状況でも冷静にやるべきことをやり抜くタフなメンタルを持つ30歳は、チームが苦しい時こそ頼もしい存在になる。

MF:旗手怜央(背番号17)

生年月日:1997年11月21日(26歳)
所属クラブ:セルティック(スコットランド)
23/24リーグ戦成績:8試合2得点2アシスト
日本代表通算成績:6試合0得点1アシスト

 これまでの2試合では遠藤航と守田英正の2人が中盤で起用されている。イラク代表戦では最終ラインからの押し上げがなかなかできずに全体が間延びするという問題が起き、攻撃面でも中盤が空洞化してボールロストからカウンターを受けるシーンが目立った。そういった意味で旗手怜央は、日本代表が抱える問題を解決するための一手になるかもしれない。

 昨年10月のUEFAチャンピオンズリーグでハムストリングを負傷した旗手は、約2ケ月に渡って戦線を離脱した。年明けのリーグ戦で復帰し、日本代表に合流している。

 イラク代表戦では守田に代わって74分からプレー。後半アディショナルタイムにはコーナーキックから遠藤のゴールをアシストしている。ラストパスの質やパンチ力のあるシュートといった旗手の武器が、インドネシア代表戦ではカギになるかもしれない。

MF:久保建英(背番号20)

生年月日:2001年6月4日(22歳)
所属クラブ:レアル・ソシエダ(スペイン)
23/24リーグ戦成績:18試合6得点3アシスト
日本代表通算成績:31試合3得点7アシスト

 トップ下には、イラク代表戦に続いて久保建英が先発すると予想する。初戦でトップ下、第2戦で左サイドに入った南野拓実は21日の練習を欠席しており、90分プレーできるかどうかは分からない。厳しいマークを受けたイラク代表戦はなかなか周囲のサポートを受けられず、61分で交代しているが、インドネシア代表戦で雪辱を期す。

 2023年は日本代表で7試合に出場し、2得点6アシストと多くのゴールに絡んだ。レアル・ソシエダでは今季リーグ戦で6得点3アシストを記録しており、クラブと代表では得点とアシストが逆転する現象が起きる。これについて久保は日本代表では「パスを出したら決めてくれる選手がいる。(ゴールは)クラブで取れているんで、代表ではそんなに欲張らなくてもいいかな」と話す。あくまでチームを勝利に導くプレーを最優先させるつもりのようだ。

 2列目を含めた攻撃陣はイラク代表戦から顔ぶれが変わる可能性もあるが、組む相手によって最適なプレーを選択できる引き出しの多さを、インドネシア代表戦では発揮する必要がありそうだ。

FW:堂安律(背番号10)

生年月日:1998年6月16日(25歳)
所属クラブ:フライブルク(ドイツ)
23/24リーグ戦成績:16試合1得点1アシスト
日本代表通算成績:44試合7得点6アシスト

 この2試合で浮上した日本代表の課題の1つとして、人数をかけられて守られた場面におけるアタッキングサードの攻撃の質が挙げられる。そういったシーンは多くなることが予想されるインドネシア代表戦ではオンボールで違いを生むことができる堂安律が抜擢されるのではないか。

 引いたイラク代表のディフェンスをこじ開けることができなかったイラク代表戦でも、ドリブルや積極的なパスなど堂安の打開しようとする姿勢は光っていた。キープ力に優れ、決定的なパスも強烈なミドルシュートも持っている堂安には、東京五輪やFIFAワールドカップといった大一番でゴールを決めてきた実績もある。

 伊東純也はイラク代表戦で警告を受けた。2枚目のイエローカードをもらうと次戦は出場停止となるため、インドネシア代表戦ではできるだけ温存したい。堂安には伊東を使う必要のない展開に導く活躍が期待される。

FW:上田綺世(背番号9)

生年月日:1998年8月28日(25歳)
所属クラブ:フェイエノールト(オランダ)
23/24リーグ戦成績:13試合1得点0アシスト
日本代表通算成績:21試合8得点0アシスト

 初戦で起用された細谷真大はハーフタイムで交代、次戦で起用された浅野拓磨も61分に交代を告げられた。1トップの選手が持ち味を出せない試合が続く中、2試合ともに途中出場している上田綺世に先発の機会が回ってくると予想する。

 インドネシア代表戦は必然的に敵陣でプレーする時間が長くなるだろう。そういった中でも特長を見せられるのが上田だろう。絶妙な動き出しで相手の背後を取ってパスを受けたり、空中戦を制してクロスに合わせてゴールを狙うことも可能。11月のFIFAワールドカップ26アジア2次予選では2試合で計5得点と固め打ちに成功し、初戦でも途中出場からゴールネットを揺らしている。対アジアで最も特徴を発揮できるFWが上田になるはずだ。

 国内合宿では別メニュー調整が続いていたが、コンディションは上がっている。優勝を目指す日本代表に勢いを与える意味でも、インドネシア代表戦で実力を見せつける必要がありそうだ。

FW:中村敬斗(背番号13)

生年月日:2000年7月28日(23歳)
所属クラブ:スタッド・ランス(フランス)
23/24リーグ戦成績:12試合2得点1アシスト
日本代表通算成績:6試合6得点0アシスト

 初戦では観る者の度肝を抜くスーパーゴールを決めたが、第2節では出番なしに終わった中村敬斗。17日の練習で負った右脚の裂傷の影響があるかは不明だが、その後の練習を見る限りインドネシア代表戦の出場に支障はないとみられる。

 5バックで守ることが予想されるインドネシア代表のゴールをこじ開けるには、優れた得点感覚が求められる。ここまで日本代表で6戦6発とハイペースでゴールを重ねてきた中村は、豊富なフィニッシュパータンを持つ。右サイドからのクロスに飛び込む動きや、GKが弾いたところを詰める嗅覚も見事で、ベトナム代表戦で見せたようなミドルシュートも得意としている。

 中村の活躍には三笘薫も「1試合に1点以上決めているのは僕にはできないことなので、見習わないといけない」と賛辞を贈る。三笘の不在が続く中で中村にかかる期待は必然的に大きくなるが、その期待に応えることはできるのだろうか。

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