最高額は誰だ!? JリーグDF市場価値ランキング1~10位。日本人最高額は…【2023年決定版】

【写真:Getty Images】

 明治安田生命J1リーグの2023シーズンが終了した。今回フットボールチャンネル編集部は、データサイト『transfermarkt』が算出したDFの市場価値ランキングを紹介する。※市場価値は12月4日時点。価格が並んだ場合の順位はサイトに準拠。
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●10位:ジェジエウ(川崎フロンターレ)

生年月日:1994年3月5日
市場価値:100万ユーロ(約1億4000万円)
2023リーグ戦成績:5試合0得点0アシスト

 ジェジエウは、2019年に川崎フロンターレに加入したブラジル人センターバック。2020年と2021年は2年連続でJリーグベストイレブンに選出されている助っ人だ。

 強靱なフィジカルとスピードを武器に、対人プレーに絶対的な強さを誇るジェジエウは、川崎Fに加入したときの市場価値が40万ユーロ(約5600万円)だったが、2022年1月には120万ユーロ(約1億6800万円)まで上昇した。

 しかし、その後は右肩下がりが続いている。2021年11月の負傷で2022シーズンの前半戦を棒に振ると、2023シーズンは第3節の湘南ベルマーレ戦で左ひざの半月板を負傷し、復帰したのは10月29日。ほとんどピッチに立てていない時期が続いたため、最新の市場価値は100万ユーロ(約1億4000万円)に下がった。

 以前の状態を取り戻せるのであれば、Jリーグ屈指のセンターバックであることは間違いないジェジエウ。ファンが期待する姿を見せられれば、2024年は再び市場価値をさせることができるはずだ。

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●9位:毎熊晟矢(セレッソ大阪)

生年月日:1997年10月16日
市場価値:100万ユーロ(約1億4000万円)
2023リーグ戦成績:31試合1得点2アシスト

 毎熊晟矢は、2020年に地元のV・ファーレン長崎に加入して、プロとしてのキャリアを始めた。FWとして加入した毎熊は、手倉森誠監督のもとでサイドバックにコンバートされて1年目からレギュラーをつかみ、J2で2年間活躍したのち、2022年にセレッソ大阪へ移籍。新天地でもすぐにレギュラーに定着し、J1デビューから約3カ月後の2022年5月には、リーグ月間MVPに選出された。

 2022シーズンはC大阪で主に右サイドハーフを務めた毎熊だが、2023シーズンはジョルディ・クルークスの加入もあって、右サイドバックが定位置になった。すると、前シーズン以上の存在感を見せて注目の存在となり、9月にはサッカー日本代表デビュー。11月のミャンマー代表戦では、守備時に空中戦でも地上戦でも相手に何もさせない安定感を見せ、攻撃時には果敢なオーバーラップから精度の高いクロスを入れるなど、好印象を残している。

 C大阪加入時の2021年1月に45万ユーロ(約6300万円)だった毎熊の市場価値は上昇を続けており、今年6月に100万ユーロ(約1億4000万円)に達した。26歳の毎熊は、さらに市場価値を高める可能性がありそうだ。

●8位:マリウス・ホイブラーテン(浦和レッズ)

生年月日:1995年1月23日
市場価値:100万ユーロ(約1億4000万円)
2023リーグ戦成績:33試合1得点1アシスト

 ノルウェー人のマリウス・ホイブラーテンは、Jリーグで市場価値を高めているセンターバックだ。今季浦和レッズにやってきたときは80万ユーロ(約1億1200万円)という市場価値だったが、現在は100万ユーロ(約1億4000万円)に上昇している。

 ホイブラーテンは、ノルウェーの名門クラブであるFKボデ/グリムトからやってきたが、同国のA代表経験があるわけではなかった。浦和では開幕から先発で起用されると、アレクサンダー・ショルツとともに強固な守備を築いている。浦和は2023シーズンのJ1リーグ最少失点クラブであることからも、守備が安定していたことは明らかだ。

 ハイボールに対する強さはホイブラーテンの強みの一つで、空中戦勝利数は今季J1のDF全体で8位の99回。相棒のショルツは51回で同42位となっており、守備の連係がうまくいっていたことがうかがえる。

 キャリア最高額の市場価値を更新した28歳のホイブラーテンは、これからさらに評価を高めていけるだろうか。

●7位:古賀太陽(柏レイソル)

生年月日:1998年10月28日
市場価値:100万ユーロ(約1億4000万円)
2023リーグ戦成績:33試合0得点1アシスト

 古賀太陽は、2023シーズンから柏レイソルの主将を務めているセンターバック。25歳と若く、このランキングに登場する日本人選手として最年少だ。

 下部組織から柏一筋のキャリアを過ごしてきた古賀は、2017年にトップ昇格し、プロ2年目の途中からアビスパ福岡への期限付き移籍を経験。柏に戻ってきてレギュラーになった。

 レジェンドの大谷秀和が昨季限りで現役を引退したことで、古賀はキャプテンに。タックル数、空中戦勝利数、ブロック数の全てがチームトップ。また、サイドバックとしての経験もあり、ボールの扱いにも長けており、パス数はチームでダントツの1567本だった。

 古賀の市場価値は、2022年6月の100万ユーロ(約1億4000万円)から横ばいだが、さらなる上昇に期待ができそうだ。

●6位:荒木隼人(サンフレッチェ広島)

生年月日:1996年8月7日
市場価値:120万ユーロ(約1億6800万円)
2023リーグ戦成績:32試合1得点0アシスト

 サンフレッチェ広島ユースで育った荒木隼人は、2019年に関西大学を卒業して広島でプロとしてのキャリアを始めた。すぐにチームで欠かせない選手となり、2022年にはサッカー日本代表にも呼ばれている。

 186cmの長身を武器にハイボールに対して圧倒的な強さを見せる荒木は、空中戦の勝利数が146回でリーグ全体の3位。ポジションをDFに限定すると、2位の岡村大八北海道コンサドーレ札幌)の115回に大差をつけてのトップとなっている。ただサイズが大きいだけではなく、競り合いへの入り方なども含めて制空権をとれる選手だ。

 今季の広島は、J1での失点数がリーグで2番目に少ない「28」で、浦和レッズに次ぐ堅守を誇った。2022シーズンは41失点だったことを考えると大きな進歩。その成長に貢献した一人が荒木と言えるだろう。

 荒木の市場価値は、2021年6月に90万ユーロ(約1億2600万円)となってから1年以上変動がなかったが、今年1月に100万ユーロ(約1億4000万円)の大台に乗ると、現在は120万ユーロ(約1億6800万円)まで上昇している。

 J1最終節のアビスパ福岡戦で試合終了間際に劇的な決勝点を挙げて、良い形でシーズンを締めくくった荒木。さらなる上昇に期待できそうだ。

●5位:中谷進之介(名古屋グランパス)

生年月日:1996年3月24日
市場価値:130万ユーロ(約1億8200万円)
2023リーグ戦成績:33試合1得点2アシスト

 中谷進之介は柏レイソルの下部組織で育ち、2014年にトップ昇格。プロ3年目の2016シーズンから定位置をつかみ、2018シーズン途中に名古屋グランパスに移籍した。

 名古屋ですぐにレギュラーとなった中谷は、堅守を武器とするチームの象徴的な存在に。1対1の対人守備で抜群の強さを誇るだけでなく、鋭い危険察知能力でカバーリングも絶妙で、あらゆるディフェンス能力が高いJリーグ屈指の守備職人だ。それでいて最終ラインから前線への鋭い縦パスも見事で、攻撃の起点としても存在感を発揮している。

 また、鉄人としてもお馴染みで、2019シーズンと2020シーズンは2年連続でJ1リーグ全試合フルタイム出場を達成。2022シーズンと2023シーズンもリーグ戦34試合中33試合にフル出場している。

 中谷の市場価値は、2022年1月から130万ユーロ(約1億8200万円)で横ばいという状況。27歳でさらなる上昇が期待できる年齢だが、もう一皮むけるきっかけはあるだろうか。

●4位:マテウス・トゥーレル(ヴィッセル神戸)

生年月日:1999年3月10日
市場価値:130万ユーロ(約1億8200万円)
2023リーグ戦成績:27試合2得点0アシスト

 ブラジル人のマテウス・トゥーレルは、ヴィッセル神戸の優勝に貢献したセンターバックだ。

 ブラジルの名門フラメンゴでリーグ優勝やリベルタドーレス杯優勝を経験したトゥーレルは、2021/22シーズンにフランスのモンペリエに期限付き移籍をして、市場価値を200万ユーロ(約2億8000万円)まで上昇させたあと、2022年夏に神戸に期限付きで加入した。

 186cm・86kgという恵まれた体格と、高度な守備のインテリジェンスを武器にカバーリング能力にも長けるトゥーレルは、対人における守備能力や攻撃の起点となるパスも見事で、加入後すぐに定位置をつかんだ。今年1月に入って完全移籍が発表されて神戸に残ることが決定すると、シーズン開幕には間に合わなかったが、第10節以降はレギュラーとしてほとんどの試合に先発している。

 トゥーレルは、このランキングのトップ10で最年少の24歳。モンペリエ時代と比べて市場価値は下がっており、最新のものは130万ユーロ(約1億8200万円)となっているが、これは今季序盤戦で出遅れたことも影響しているはず。まだ市場価値を高められる年齢で、今後のさらなる飛躍に期待が集まる。

●3位:酒井宏樹(浦和レッズ)

生年月日:1990年4月12日
市場価値:140万ユーロ(約1億9600万円)
2023リーグ戦成績:25試合2得点0アシスト

 酒井宏樹の市場価値は、マルセイユ在籍時の2018年から2019年にかけて800万ユーロ(約11億2000万円)まで上昇した。浦和レッズに加入した2021年夏は400万ユーロ(約5億6000万円)に下がり、現在はさらに下落して140万ユーロ(約1億9600万円)である。それでも、Jリーグ屈指のDFであることに疑いの余地はない。

 今季の酒井は、過去のシーズンに比べると悔いの残るシーズンだったかもしれない。4月には右ももの負傷でリーグ戦5試合を欠場。11月には右ひざ半月板の手術を受けており、一足先にシーズンを終えて、来季に備えている。

 これまでのパフォーマンスが素晴らしかったこともあるが、怪我に悩まされた今季のそれは不安定なところがあり、年齢からくる市場価値の下落を止めるほどの結果は残していないと言えそうだ。ただ、33歳で市場価値ランキング3位は立派。酒井は、JリーグのDF市場価値ランキングのトップ30で最年長だ。

 浦和のリーダーとして不可欠な存在である酒井。ファンは良いコンディションで主将が帰ってくることを待ち望んでいる。

●2位:山根視来(川崎フロンターレ)

生年月日:1993年12月22日
市場価値:160万ユーロ(約2億2400万円)
2023リーグ戦成績:33試合2得点2アシスト

 2016年に湘南ベルマーレでプロとしてのキャリアを始めた山根視来は、2020年から川崎フロンターレでプレー。3年連続でJリーグベストイレブンに選ばれ、川崎F加入時に80万ユーロ(約1億1200万円)だった市場価値は、2022年11月に170万ユーロ(約2億3800万円)まで上昇した。

 しかし、今季はやや下落しており、最新の市場価値は160万ユーロ(約2億2400万円)だ。29歳という年齢からくる減少とも考えられるが、それだけではないかもしれない。2022シーズンにリーグ戦で4アシスト、2021シーズンは同12アシストを記録していたことを考えると、今季の2アシストは物足りない印象を受ける。

 それでも、山根の今季J1出場時間はチームトップの2950分。Jリーグの出場数は3シーズン連続で30試合を超えており、今季も鉄人ぶりを発揮した。攻撃時のインパクトは薄れたとしても、タックル数がJリーグ全体で4位の91回を記録するなどしており、守備で常にチームに貢献している。

 その一方で、サッカー日本代表ではカタールワールドカップのあとから声がかかっていない状況だ。代表の右サイドバック争いに加わるために、本人としても2024シーズンはさらなるインパクトを残したいと考えていても不思議ではない。

●1位:アレクサンダー・ショルツ(浦和レッズ)

生年月日:1992年10月24日(30歳)
市場価値:220万ユーロ(約3億800万円)
2023リーグ戦成績:34試合7得点1アシスト

 元デンマーク代表のアレクサンダー・ショルツは、2021年夏に浦和レッズに加入し、圧倒的なパフォーマンスを続けている。220万ユーロ(約3億800万円)という市場価値は、DF限定だけでなく、Jリーグ全体の最高額だ。

 浦和は今季のJ1リーグ最少失点クラブで、34試合で27失点という堅守を誇った。ショルツはその全試合にフル出場。センターバックというポジション柄、汚れ仕事が多くなるのが一般的だが、的確なタイミングで相手からボールを奪い取るうまさがあるため、警告を受けることがほとんどない。Jリーグで初めて提示されたイエローカードが今季の第23節サンフレッチェ広島戦で、69試合連続警告なしという記録も話題になった。

 ショルツは冷静な判断力も併せ持っており、攻撃の起点としても活躍。その冷静さはPKでも発揮され、PKで6得点を記録した。今季リーグ戦の得点は7となっており、これはホセ・カンテの8得点に次ぐチーム2位の数字。攻守両面で浦和をけん引した選手だ。

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