J1リーグ最高額はどこだ! クラブ市場価値ランキング11〜20位。上位進出を狙うのは?【2024年最新版】

【写真:Getty Images】

 明治安田Jリーグの2024シーズンが開幕した。J1リーグで最も高い市場価値を持つのはどのクラブなのか。今回はデータサイト『transfermarkt』が算出した最新版のJ1リーグクラブ市場価値をランキング形式で紹介する。※市場価値は2月19日時点。
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●20位:東京ヴェルディ

監督:城福浩
2023リーグ戦成績:J2・3位(21勝12分9敗)
総市場価値:705万ユーロ(約9億8700万円)
最高額選手:見木友哉

 16年ぶりにJ1に戻ってきた東京ヴェルディは、チーム総市場価値がJ1最下位だ。それも、19位と大差の最低額である。

 チーム最高額は、新加入で10番を背負う見木友哉で80万ユーロ(約1億1200万円)。翁長聖と宮原和也が50万ユーロ(約7000万円)で2位タイとなっている。

 京都サンガF.C.から加入した木村勇大(17.5万ユーロ=約2450万円)と山田楓喜(30万ユーロ=約4200万円)、ガンバ大阪から加入した山見大登(30万ユーロ)といった新戦力はJ1での経験という側面で期待される役割があるとしても、市場価値の上ではあまり大きなインパクトはない。

 それでも、昨季の主力メンバーからは加藤蓮が横浜F・マリノスへ移籍したくらいで、チームのベースが変わっていないことは明るい要素だろう。チームの平均年齢は23.9歳と20チーム中で最も若く、シーズン中に価値を高める可能性を秘めたチームと考えられるかもしれない。

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●19位:湘南ベルマーレ
監督:山口智
2023リーグ戦成績:15位(8勝10分16敗)
総市場価値:1000万ユーロ(約14億円)
最高額選手:ソン・ボムグン

 2023シーズンのJ1を15位で終えた湘南ベルマーレの総市場価値は1000万ユーロ(約14億円)で、リーグ19位となっている。

 高額市場価値の選手は、守備陣に多い。GKソン・ボムグンが最高額の100万ユーロ(約1億4000万円)、DFの杉岡大暉が75万ユーロ(約1億500万円)で2位につけている。そのほかでは、昨年夏に期限付き移籍から復帰した守備的MFの田中聡が65万ユーロ(約9100万円)、同じく昨年夏に鹿島アントラーズから期限付き移籍で加入して完全移籍に切り替わったDFキム・ミンテが50万ユーロ(約7000万円)と比較的高額だ。

 今季最大の注目は前線で、エースだった大橋祐紀の退団をどう埋めるかがカギを握りそうだ。2021シーズンにジュビロ磐田で22得点を挙げたルキアンは、アビスパ福岡での直近2シーズンは振るわず、60万ユーロ(約8400万円)まで市場価値を下げている。栃木SCへの期限付き移籍から復帰した根本凌は24歳で伸びしろにも期待できるが、昨年8月に負った左膝前十字靭帯断裂の怪我からまだ回復しておらず、本領発揮には時間がかかるかもしれない。

 昨季ジュビロ磐田で10アシストを記録し、J2アシストランキングのトップタイとなった鈴木雄斗は、70万ユーロ(約9800万円)の市場価値で、湘南のFWをどう活かすかにも注目だ。

●18位:北海道コンサドーレ札幌
監督:ミハイロ・ペトロヴィッチ
2023リーグ戦成績:12位(10勝10分14敗)
総市場価値:1025万ユーロ(約14億3500万円)
最高額選手:菅大輝

 北海道コンサドーレ札幌は、近年J1の中位が定位置になっており、2023シーズンも12位だった。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督体制7年目は、総市場価値18位でスタートする。

 今オフに多くの選手が入れ替わった札幌だが、市場価値の上位は残留組だ。最高額は菅大輝の120万ユーロ(約1億6800万円)。昨季リーグ戦で33試合に出て3得点2アシストを記録した主力は、チームで唯一の100万ユーロ(約1億4000万円)超プレーヤーである。

 2位にはスパチョークと浅野雄也が80万ユーロ(約1億1200万円)で並んだ。新加入の最高額は、長谷川竜也の70万ユーロ(約9800万円)となっている。

 その他の新加入選手では、鈴木武蔵が45万ユーロ(約6300万円)の市場価値となっている。2021年に市場価値を200万ユーロ(約2億8000万円)まで高めたあとは下落が続いているが、札幌では2019シーズンに14得点を記録するなどファンは良いイメージを持っている期待の戦力だ。

 岡田大和や田中克幸といった大卒ルーキーは1年目から期待されているが、現時点で市場価値は付いていない。多くの新戦力を迎えているだけに、ミシャ監督の手腕が試されるシーズンと言えるかもしれない。

●17位:ジュビロ磐田
監督:横内昭展
2023リーグ戦成績:J2・2位(21勝12分9敗)
総市場価値:1070万ユーロ(約14億9800万円)
最高額選手:マテウス・ペイショット

 2023シーズンにJ2で2位になってJ1に戻ってきたジュビロ磐田は、1070万ユーロ(約14億9800万円)の総市場価値だ。

 チーム最高額が付いているのは、新戦力FWのマテウス・ペイショットである。市場価値150万ユーロ(約2億1000万円)は、2位リカルド・グラッサの80万ユーロ(約1億1200万円)の2倍近い金額。昨季9得点を決めたドゥドゥがジェフユナイテッド千葉に移籍したこともあって、新たなエースとして期待は高まる。

 そのほかにも今オフはブラジル人の加入が多く、浮沈のカギを握りそうだ。市場価値50万ユーロ(約7000万円)のブルーノ・ジョゼは、突破力が武器の右ウイング。中盤の底でチームを引き締めるレオ・ゴメスは市場価値5万ユーロ(約700万円)、21歳のFWウェベルトンはまだ市場価値が付いておらず、これからブレイクの可能性がある。

 新加入のブラジル人選手がすんなりと適応すれば躍進もあり得るが、そこでつまずくと残留争いに巻き込まれる危険もありそうだ。

●16位:サガン鳥栖
監督:川井健太
2023リーグ戦成績:14位(9勝11分14敗)
総市場価値:1078万ユーロ(約15億920万円)
最高額選手:河原創

 サガン鳥栖は2021シーズンにJ1で7位になってから毎年順位を下げており、2023シーズンは14位でシーズンを終えた。2024シーズンは総市場価値が16位というところからのスタートとなる。

 チーム最高額は昨年から鳥栖でプレーしている守備的MFの河原創で、80万ユーロ(約1億1200万円)という評価だ。10番を背負う22歳の本田風智が70万ユーロ(約9800万円)で続いている。

 新戦力では、横浜FCから加入したマルセロ・ヒアンに期待したいところだろうか。市場価値40万ユーロ(約5600万円)と決して評価が高いわけではないものの、21歳と若い。小野裕二や岩崎悠人が退団した前線でブレイクの機会をうかがっているはずだ。ほかにもヴィニシウス・アラウージョがFC今治から加入した。こちらは30歳で35万ユーロ(約4900万円)の市場価値だが、モンテディオ山形で過ごした2020シーズンからの2シーズンはどちらもJ2で14得点を挙げており、再ブレイクに期待だ。

 22歳の木村誠二(17.5万ユーロ=約2450万円)や23歳のキム・テヒョン(45万ユーロ=約6300万円)は、将来性のあるセンターバックで、シーズンを通して市場価値を高めていく可能性がある。

●15位:アルビレックス新潟
監督:松橋力蔵
2023リーグ戦成績:10位(11勝12分11敗)
総市場価値:1080万ユーロ(約15億1200万円)
最高額選手:太田修介

 6年ぶりにJ1で戦った2023シーズンで10位に入ったアルビレックス新潟は、総市場価値が1080万ユーロ(約15億1200万円)で15位となっている。

 同ランキングの1位〜14位は、全て市場価値が100万ユーロ(約1億4000万円)を超える選手がいるが、新潟のチーム最高額は太田修介で80万ユーロ(約1億1200万円)だ。

 太田は負傷離脱の時期があるため、昨季リーグ戦の出場は19試合どまりだったが、第6節までに4得点1アシストを記録してインパクトを残しており、1シーズンを通しての活躍に期待したいところだろう。

 新戦力では、ヴァンフォーレ甲府から加入した長谷川元希が最高額で70万ユーロ(約9800万円)。チームで2位タイの市場価値となっている。そのほかに小野裕二(45万ユーロ=約6300万円)がサガン鳥栖から、宮本英治(35万ユーロ=約4900万円)がいわきFCから加入し、遠藤凌(25万ユーロ=約3500万円)がいわきFCへの期限付き移籍から復帰した。

 補強の多くがJ2で活躍した選手ということで、J1でどこまで戦えるかは未知数と言えるかもしれない。

●14位:アビスパ福岡
監督:長谷部茂利
2023リーグ戦成績:7位(15勝6分13敗)
総市場価値:1093万ユーロ(約15億3020万円)
最高額選手:前寛之

 2023シーズンのJ1でクラブ歴代最高順位の7位となり、YBCルヴァンカップ初優勝も成し遂げたアビスパ福岡だが、総市場価値は1093万ユーロ(約15億3020万円)でリーグ14位だ。

 チーム最高額は、100万ユーロ(約1億4000万円)の市場価値が付いている前寛之である。昨季のYBCルヴァンカップMVPに輝いたボランチは、福岡の攻守のカギを握る存在だ。

 新戦力では、サガン鳥栖から加入した岩崎悠人が最高額で70万ユーロ(約9800万円)が付いている。ブラジルで経験を積んだ22歳の松岡大起は60万ユーロ(約8400万円)だ。昨季サンフレッチェ広島でプレーしたスイス人のナッシム・ベン・カリファは50万ユーロ(約7000万円)となっている。

 福岡は今オフに、2シーズン連続2桁得点を達成した山岸祐也や、中盤の要だった井手口陽介が退団している。昨季の成功を繰り返すのは厳しい陣容にもみえるだけに、新しい力の台頭に期待したいところだろう。

●13位:柏レイソル
監督:井原正巳
2023リーグ戦成績:17位(6勝15分13敗)
総市場価値:1305万ユーロ(約18億2700万円)
最高額選手:細谷真大

 2023シーズンのJ1で最終節に残留を決めた柏レイソルは、総市場価値がリーグで13位だ。

 チーム最高額は日本代表FWの細谷真大で、160万ユーロ(約2億2400万円)が付いている。2位はマテウス・サヴィオと古賀太陽の100万ユーロ(約1億4000万円)で、細谷が群を抜いて高い。昨季14得点を決めたストライカーは、市場価値としても柏をけん引する存在だ。

 昨季途中に期限付き移籍で加入して活躍した犬飼智也(50万ユーロ=約7000万円)は、完全移籍に切り替わった。そのほかには野田裕喜(60万ユーロ=約8400万円)、白井永地(50万ユーロ)、島村拓弥(25万ユーロ=約3500万円)とJ2で結果を残した選手たちが加入している。

 柏は山田康太、仙頭啓矢、椎橋慧也といった主力級が抜けた穴を埋められるかが気になるところ。シーズン中に飛躍的に価値を高める選手が現れなければ、再び熾烈な残留争いに巻き込まれる可能性もありそうだ。

●12位:京都サンガF.C.
監督:曺貴裁
2023リーグ戦成績:13位(12勝4分18敗)
総市場価値:1320万ユーロ(約18億4800万円)
最高額選手:川崎颯太

 2023シーズンのJ1で13位だった京都サンガF.C.は、チーム総市場価値が1320万ユーロ(約18億4800万円)で12位となっている。

 チーム最高額は、川崎颯太の100万ユーロ(約1億4000万円)だ。昨季28試合に出場した守備的MFは22歳と若く、伸びしろにも期待できる。

 2位には90万ユーロ(約1億2600万円)で福岡慎平、原大智、平戸太貴の3人が続いており、いずれも成長に期待できる20代だ。

 尚志高校から加入した期待のドリブラーである安齋悠人は、まだ市場価値が付いていない。さらに、内部昇格の喜多壱也もU-18日本代表経験があるが、5万ユーロ(約700万円)の市場価値で、評価はこれからの選手と言える。

 上位勢と比べて主力の平均年齢が低い京都サンガは、曺貴裁のもとで若い力が活躍しているのも魅力の一つ。今季も新しい力が出てくるだろうか。

●11位:FC東京
監督:ピーター・クラモフスキー
2023リーグ戦成績:11位(12勝7分15敗)
総市場価値:1353万ユーロ(約18億9420万円)
最高額選手:仲川輝人

 2023シーズンのJ1で11位だったFC東京は、総市場価値もリーグ11位となっている。

 市場価値100万ユーロ(約1億4000万円)超えは2人。仲川輝人がチーム最高額の120万ユーロ(約1億6800万円)で、ディエゴ・オリヴェイラが100万ユーロ(約1億4000万円)で続いている。どちらも30歳オーバーだが、依然として高い市場価値を誇る。

 また、市場価値は高くないものの、元日本代表の長友佑都(30万ユーロ=約4200万円)や主将の森重真人(17.5万ユーロ=約2450万円)といったベテランもおり、経験値に不足がないはずだ。その一方で、20歳の松木玖生(85万ユーロ=約1億1900万円)のように伸びしろのある若手もおり、シーズン中に価値を高める可能性がある。

 新戦力で最高額は、アルビレックス新潟から加入した高宇洋で90万ユーロ(約1億2600万円)だ。渡邉凌磨の移籍は痛手かもしれないが、遠藤渓太(50万ユーロ=約7000万円)、荒木遼太郎(65万ユーロ=約9100万円)といった即戦力候補がやってきた。

 昨季の途中からピーター・クラモフスキー監督が指揮を執ったFC東京は、各ポジションがパワーアップした印象で、上位進出を狙っているはずだ。

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