最高額Jリーガーは誰だ!? Jリーグ市場価値ランキング1~10位。日本人最高額は…【2023年決定版】

【写真:Getty Images】

 明治安田生命J1リーグの2023シーズンが終了した。今回フットボールチャンネル編集部は、データサイト『transfermarkt』が算出したJ1の市場価値ランキングを紹介する。※市場価値は12月1日時点。価格が並んだ場合の順位はサイトに準拠。
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●10位:酒井宏樹(浦和レッズ)

生年月日:1990年4月12日
市場価値:140万ユーロ(約1億9600万円)
2023リーグ戦成績:25試合2得点0アシスト

 酒井宏樹の市場価値は、マルセイユ在籍時の2018年から2019年にかけて800万ユーロ(約11億2000万円)まで上昇した。浦和レッズに加入した2021年夏は400万ユーロ(約5億6000万円)に下がっており、現在はさらに下落して140万ユーロ(約1億9600万円)となっている。

 今季の酒井は、過去のシーズンに比べると悔いの残るシーズンだったかもしれない。4月には右ももの負傷でリーグ戦5試合を欠場。11月には右ひざ半月板の手術を受けており、一足先にシーズンを終えて、来季に備える形になっている。

 本人としても不完全燃焼だったであろう2023シーズンだが、酒井はJリーグ市場価値トップ10で最年長の33歳。昨年はサッカー日本代表としてカタールワールドカップで戦い、浦和に加入してからクラブでもケガで離脱した時期を除いてピッチに立ち続け、頼りにされていることは明らかだ。

 年齢からくる市場価値の低下を止めるほどの結果は残していないとしても、酒井は浦和のリーダーとして不可欠な存在。ファンは主将が良いコンディションで帰ってくることを待ち望んでいるはずだ。

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●9位:ネタ・ラヴィ(ガンバ大阪)

生年月日:1996年8月25日
市場価値:150万ユーロ(約2億1000万円)
2023リーグ戦成績:27試合0得点0アシスト

 イスラエル代表のネタ・ラヴィは、ガンバ大阪を救った助っ人と言えるだろう。2023シーズンは、チームトップとなる150万ユーロ(約2億1000万円)の市場価値に見合う存在感を放った。

 名門マッカビ・ハイファの下部組織で育ち、2015年から同クラブの主将を務めていたラヴィは、キャリア初となる移籍で今年1月にG大阪の一員になった。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でもプレーした能力と経験に疑いはなかった一方で、適応にはやや不安もあったが、フタを開けてみるとすぐに定位置を獲得している。

 ラヴィは攻守両面で判断が早く、技術も高い。相手のプレッシャーを受けても奪われるようなことはほとんどなく、巧みに攻撃につなげることができる。得点もアシストもゼロというのはマイナス材料だとしても、それを補って余りある活躍で、すぐにファンの信頼をつかんでいる。

 今季は最下位に低迷する時期もあったG大阪。ラヴィを獲得していなかったら、もっと厳しいシーズンになっていたはずだ。

●8位:中島翔哉(浦和レッズ)

生年月日:1994年8月23日
市場価値:160万ユーロ(約2億2400万円)
2023リーグ戦成績:6試合1得点0アシスト

 中島翔哉は2017年にポルトガルのポルティモネンセへ移籍してヨーロッパに挑戦すると、リーグ戦で10得点11アシストを記録して、2019年にカタールのアル・ドゥハイルへ移籍。そのときに市場価値は自身最高額の2500万ユーロ(約35億円)まで上昇したが、その後は負傷による長期離脱も影響してパッとせず、今年夏に浦和レッズに加入して、6年ぶりに日本復帰を果たした。

 浦和は今季前半戦、得点力不足に悩んでいた。そこに類い稀な攻撃センスを持つ中島を加えることで問題解決を目指したが、なかなかコンディションが上がらず。リーグ戦の出場は6試合、先発出場はわずか1回で、期待に応えられなかった。

 今季の結果をみれば、中島の市場価値はこれからさらに下がるかもしれない。それでもまだ29歳。今後の活躍を諦めるような年齢ではない。最終節の北海道コンサドーレ札幌戦では後半から出場して浦和での初ゴールを記録し、「らしさ」を見せた。準備万端で臨めるであろう2024シーズンは、本来の価値を示したいところだ。

●7位:アンデルソン・ロペス(横浜F・マリノス)

生年月日:1993年9月15日
市場価値:160万ユーロ(約2億2400万円)
2023リーグ戦成績:34試合22得点4アシスト

 2016年に来日したブラジル人のアンデルソン・ロペスは、日本で市場価値を高め続けている助っ人だ。サンフレッチェ広島に加入した2016年夏に75万ユーロ(約1億500万円)だった市場価値は、横浜F・マリノス加入時の2022年2月に120万ユーロ(約1億6800万円)となり、現在は160万ユーロ(約2億2400万円)まで上昇している。

 アンデルソン・ロペスは30歳。一般的に市場価値が下落する年齢ではあるが、2023シーズンの活躍を考えると、まだ上昇しそうな気配がある。2022シーズンのJリーグでは11得点を挙げたが、今季はキャリア初となる20得点の大台を突破。得点ランキングでは優勝したヴィッセル神戸の大迫勇也と並んでリーグトップとなった。

 185cmの長身でフィジカルも武器のアンデルソン・ロペスは、ゴール前で圧倒的な強さを発揮する。ヘディングでのゴール数がリーグトップの8回となっているほか、利き足の左足は8得点で同3位。右足でも4得点を決めており、得点パターンの豊富さも魅力だ。得点だけでなく、ポストプレーも巧みで、横浜FMの強力なサイドを活かすことにつながっている。

 2023シーズンのJ1で最も多くのゴールを決めている横浜FM。その攻撃をけん引したアンデルソン・ロペスは、進化を続けている。

●6位:山根視来(川崎フロンターレ)

生年月日:1993年12月22日
市場価値:160万ユーロ(約2億2400万円)
2023リーグ戦成績:33試合2得点2アシスト

 2016年に湘南ベルマーレでプロとしてのキャリアを始めた山根視来は、2020年から川崎フロンターレでプレー。3年連続でJリーグベストイレブンに選ばれ、川崎F加入時に80万ユーロ(約1億1200万円)だった市場価値は、2022年11月に170万ユーロ(約2億3800万円)まで上昇した。

 しかし、今季はやや下落しており、最新の市場価値は160万ユーロ(約2億2400万円)だ。29歳という年齢からくる減少とも考えられるが、それだけではないかもしれない。2022シーズンにリーグ戦で4アシスト、2021シーズンは同12アシストを記録していたことを考えると、今季の2アシストは物足りない印象を受ける。

 それでも、山根の今季J1出場時間はチームトップの2950分。Jリーグの出場数は3シーズン連続で30試合を超えており、今季も鉄人ぶりを発揮した。タックル数はリーグ4位の88回を記録するなど、守備面で奮闘しており、川崎Fにとって不可欠な存在であることは明白だ。

●5位:ディエゴ・ピトゥカ(鹿島アントラーズ)

生年月日:1992年8月15日
市場価値:160万ユーロ(約2億2400万円)
2023リーグ戦成績:31試合3得点1アシスト

 2021年に鹿島アントラーズにやってきたブラジル人のディエゴ・ピトゥカは、JリーグのMFとして最高額の160万ユーロ(約2億2400万円)という市場価値だ。その評価にふさわしい見事な活躍を見せている。

 ピトゥカはJリーグ1年目から鹿島の中盤で圧倒的な存在感を放った。泥臭いハードワークを90分間続けて高いボール奪取力を発揮している。さらに抜群の精度を誇る左足で攻撃の起点にもなり、隙があれば強烈なミドルシュートも狙える万能MFだ。

 28歳で鹿島にやってきたとき、ピトゥカの市場価値は240万ユーロ(約3億3600万円)だった。Jリーグで市場価値は右肩下がりが続いているとはいえ、全体的に市場価値が下がる年齢であることを考えると、31歳で160万ユーロ(約2億2400万円)は、緩やかな下落ペースと言えるだろう。

 今年7月に古巣サントスは、ピトゥカが2024年1月に加入することを発表している。中心選手の退団は、鹿島にとって大きな痛手となりそうだ。

●4位:キャスパー・ユンカー(名古屋グランパス)

生年月日:1994年3月4日
市場価値:170万ユーロ(約2億3800万円)
2023リーグ戦成績:33試合16得点3アシスト

 デンマーク人のキャスパー・ユンカーは、2021年に浦和レッズに加入した。期待の新戦力として一定の活躍はしたものの、負傷離脱もあって、Jリーグ1年目は9得点、2年目は7得点に終わり、今季は名古屋グランパスに期限付き移籍している。

 ユンカーは新天地に移って輝きを取り戻した。抜群の決定力とシュートテクニックでゴールを量産。特にシーズン前半戦は得点ペースが見事で、第20節までに11ゴールを決めている。浦和加入後に市場価値は200万ユーロ(約2億8000万円)から160万ユーロ(約2億2400万円)まで下落していたが、今年6月のアップデートで170万ユーロ(約2億3800万円)となり、再び上昇に転じた。

 ただ、ユンカーはシーズン後半戦に得点ペースがダウン。第21節以降は5得点しか決めていない。ユンカーはあくまでフィニッシャーであり、夏にマテウス・カストロが移籍した影響はあった様子。そこまでボールを運んでくれる相棒がいないと厳しく、名古屋の今後の課題の一つと言えそうだ。

●3位:武藤嘉紀(ヴィッセル神戸)

生年月日:1992年7月15日
市場価値:180万ユーロ(約2億5200万円)
2023リーグ戦成績:34試合10得点10アシスト

 武藤嘉紀はFC東京でプロデビューを飾ったあと、2015年にヨーロッパへ活躍の場を移した。ドイツのマインツで結果を残したあとはイングランドのニューカッスルでプレー。市場価値を順調に高め、2018年に1000万ユーロ(約14億円)に到達している。しかし、ニューカッスル移籍後はインパクトを残せず、2021年8月にヴィッセル神戸へ移籍して日本復帰。そのとき、市場価値は250万ユーロ(約3億5000万円)まで下がっていた。

 ヨーロッパで苦しんでいた武藤だが、Jリーグに復帰して改めて自身の価値を証明した。今季はリーグ戦でFC東京時代以来となるシーズン2桁得点を達成。第18節アビスパ福岡戦で2得点1アシストを記録するなどして、6月のJリーグ月間MVPに選出された。

 また、アシスト数はキャリア最多となる「10」。このアシスト数からも分かるように、武藤は献身的な姿勢でも光った。強度の高い神戸のサッカーを31歳のベテランである武藤らが率先して行うことで、チーム全体にも好影響を与えたことは間違いない。武藤は悲願のJ1初優勝に大きく貢献した英雄だ。

●2位:鈴木優磨(鹿島アントラーズ)

生年月日:1996年4月26日
市場価値:200万ユーロ(約2億8000万円)
2023リーグ戦成績:33試合14得点5アシスト

 鹿島アントラーズの育成組織で育った鈴木優磨は、2019年にベルギーのシント=トロイデンに移籍した。2020/21シーズンにはリーグ戦で17得点4アシストと大活躍し、2021年には市場価値が350万ユーロ(約4億9000万円)まで上昇している。

 鈴木は市場価値が200万ユーロ(約2億8000万円)まで下がった2022年に鹿島に復帰。レジェンドである小笠原満男が背負ってきた「40番」のユニフォームを着て、多くの試合でキャプテンマークを巻き、リーダーとして鹿島をけん引した。

 今季の鈴木は、リーグ戦でチーム最多の14得点を挙げている。エースの仕事をしながらも、やや下がった位置からするチャンスメイクも質が高く、アシスト数「5」はチーム2位の数字。むき出しの闘争心と繊細な技術を併せ持った万能アタッカーだ。

 鈴木はまだ27歳だが、鹿島の歴史に残るストライカーと言えるほどの存在だ。これから再び市場価値を上げていく可能性もあるはずだ。

●1位:アレクサンダー・ショルツ(浦和レッズ)

生年月日:1992年10月24日(30歳)
市場価値:220万ユーロ(約3億800万円)
2023リーグ戦成績:34試合7得点1アシスト

 元デンマーク代表のアレクサンダー・ショルツは、2021年夏に浦和レッズに加入し、Jリーグ最高額の220万ユーロ(約3億800万円)という市場価値にふさわしいプレーを見せてきた。

 ショルツは、センターバックの選手として異例とも言えるクリーンさが特長の一つ。Jリーグで初めて提示されたイエローカードが今季の第23節サンフレッチェ広島戦で、69試合連続警告なしという記録も話題になった。

 それでいて、強度が低いわけではなく、抜群のタイミングで仕掛けてボールを取り切り、相手の攻撃を封じている。2023シーズンのJ1における浦和の失点は、リーグ最少の「27」。この鉄壁の中心となったのがショルツだ。

 90分間を通して冷静な判断ができるショルツは、PKでもその落ち着きを発揮。今季はJリーグで6回、YBCルヴァンカップで2回、PKを決めており、得点でも浦和に貢献した。

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