名古屋の“生ける伝説”GKランゲラックがシーズン終了後に退団「このクラブは本当に特別なクラブ」

 名古屋グランパスは30日、主将GKランゲラックが今シーズン限りでクラブを退団することを発表した。

 ロッソジャッロの“生ける伝説”が、別れを告げる時がきたようだ。オーストラリア生まれのランゲラックは1988年8月22日生まれの現在35歳。母国メルボルン・ビクトリーでプロキャリアを始めた後、ドルトムント、シュトゥットガルト、レバンテを経て、2018年に名古屋グランパスに加入。以降は神がかりなセービングで、何度も何度もチームを救ってきた。2021シーズンにはクラブ史上初となるルヴァンカップ優勝に貢献した他、J1リーグの1シーズンにおける歴代最多となる21試合のクリーンシートを達成。また、2019シーズンに楢﨑正剛氏の背番号『1』を継承すると、2023年5月にはクラブの外国籍選手におけるJ1リーグ通算出場数で歴代1位に浮上。ここまで公式戦通算246試合に出場。ドラガン・ストイコヴィッチ氏に匹敵するレジェンドとなっている。

 今シーズンは主将を務める中、シーズン終了後の名古屋グランパス退団を発表した“ミッチ”は、クラブ公式サイトにてコメントを残している。

「この名古屋グランパスという素晴らしいクラブで過ごした7シーズンはとても幸せでした。たくさんの美しい思い出を胸に、いよいよオーストラリアで新たな一歩を踏み出す時が来ました。素晴らしい経験をさせてくれたクラブとグランパスファミリーに心から感謝しています。このクラブは本当に特別なクラブです。一度そのクラブの一員になれば、クラブへの愛情は永遠のものだと信じています。このユニフォームを着ることができる限り、シーズンの終わりまで皆さんと共に闘い続けます」

 また、山口素弘GMの公式サイトにてコメントを残している。

「ランゲラック選手のこれまでの偉大な功績に深く敬意を表するとともに心より感謝申し上げます。ランゲラック選手は、クラブがJ2からJ1への復帰を果たした2018シーズンから、名古屋のゴールマウスを守り続けてきてくれました。2019シーズンからは、それまで楢﨑正剛がつけていた背番号1を背負い、ビッグセーブで何度もチームのピンチを救ってくれました」

「2021シーズンには、J1連続無失点記録を28年ぶりに更新する823分間無失点とう偉業を達成してくれました。また、このシーズンはリーグ戦におけるクリーンシートが21試合というリーグ記録も打ち立てるなど鉄壁の守りで、クラブのルヴァンカップ初タイトルにも大きく貢献してくれました。そして、昨シーズン、名古屋グランパスでの試合出場数を185とし、これまでクラブの外国籍選手としての最多出場記録を持っていたストイコビッチさんを抜き、クラブに在籍した外国籍選手としては歴代最多出場となり、名古屋グランパスとうクラブの歴史にその名を深く刻んでいただきました。今シーズンはキャプテンとして、クラブのフィロソフィーでもある『Never give up』のスピリットを体現し、ここまでチームを牽引してきてくれました」

「来シーズン一緒に闘うことができないのは非常に残念ではありますが、ランゲラック選手とご家族の決断を尊重したいと思います。ランゲラック選手が名古屋グランパスのユニフォームを着るのは今シーズンが最後になりますが、ランゲラック選手とクラブがこれまで築いてきた関係は決して終わるものではありません。今後もクラブとランゲラック選手の素晴らしい関係、そしてランゲラック選手にとって幸せな人生が続いていくことを願っています」

【セーブ集】神がかり連発のGKランゲラック

ジャンルで探す