大谷翔平、ポストシーズンもフル回転…ダルビッシュに三振でも気持ちはグラウンドへ

 【ロサンゼルス=帯津智昭】米大リーグは11日、ナ・リーグの地区シリーズ最終第5戦が行われ、大谷と山本のドジャース(西地区1位)が、ダルビッシュと松井のパドレス(西2位)を2―0で破り、13日からのリーグ優勝決定シリーズで千賀のメッツ(東3位)と対戦する。ドジャースは山本、パドレスはダルビッシュが先発し、ポストシーズンで史上初めて、両チームで日本人投手が先発して投げ合った。山本は5回無失点、ダルビッシュは七回途中2失点。大谷は1番指名打者で出て無安打だった。

6回1死、空振り三振に倒れる大谷(投手・ダルビッシュ)(11日)=片岡航希撮影

 レギュラーシーズンで159試合に出場し、パドレスとの地区シリーズは最終第5戦まで全試合で先発出場。ドジャース移籍1年目の大谷はフル回転でチームを引っ張った。

 地区シリーズ第2戦と同様、この日もダルビッシュが先発し、大谷の前に立ちはだかった。「一つの型に収まることなく、どういう状況でもうまく投げられる、そういう強さがある。自分もそこに対応していきたい」と話していた大谷。一回の第1打席は内角低めのスライダーで空振り三振。その後も、メジャーの先輩に完璧に抑えられ、無安打に終わった。ただ、ベンチでは身を乗り出してチームメートの打席を見つめ、1球ごとにうなずいたり、手をたたいたりして、気持ちを常にグラウンドに向けた。

 昨年12月の入団記者会見で、大谷は宣言した。「優勝することを目指しながら、欠かせなかったと言われる存在になりたい」。昨年9月に手術した右肘のリハビリのため、投打の二刀流を封印して打者に専念した今季、メジャーで誰も成し遂げたことのない「54本塁打、59盗塁」を達成。プレーオフでも、チームの顔としての戦いはまだ続く。(帯津智昭)

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