FA宣言せず残留の巨人・大城はメイン捕手の座を奪回できるのか、それとも一塁での出場を増やすのか
巨人の大城卓三捕手(31)が12日、今季取得した国内FA権を行使せず残留する決断を下した。13日の書類提出期限が迫る中、複数年契約を提示されてギリギリまで熟考。他球団の評価を聞く選択肢も含めて悩み抜き、最終的には愛着の強い巨人で来季もプレーする意思を固めた。夕方に球団側に思いを伝え、球団からも正式発表。「今のチームメートと一緒に日本一になりたい」と決意を示した。
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今季の巨人は捕手併用制でリーグ優勝。岸田がチーム最多の72試合で先発マスクをかぶり、小林は同36試合、大城卓は同34試合、山瀬は同1試合だった。その数が示すように、大城卓にとって捕手としては試練のシーズンになった。
開幕から打率1割台と苦しみ、5月にリフレッシュのため登録抹消。捕手出身の阿部監督は捕手起用について「大城メインでいきたいけど精彩を欠いている。守備と打撃をどう切り離してできるか。点取られても自分で打ってかえせばいいんでしょ、くらいの負けん気を持ったり」と、攻守の切り替えを課題に挙げていた。
1軍再昇格後は一塁手として奮闘。シーズン終盤は主に戸郷先発時の先発捕手として存在感を示したが、メイン捕手の座を奪回するまでには至らなかった。今季は捕手での先発時が120打数27安打、打率2割2分5厘。一塁先発時は120打数40安打、打率3割3分3厘。正捕手としての起用は確約されていない。
チームとして捕手全体のレベルアップ、底上げは大きなテーマ。競争の中で大城卓が捕手として巻き返すか、打力を生かすために一塁など他の役割での出場機会が増えるのか。選択肢は複数ある。(巨人担当キャップ・片岡 優帆)
11/13 05:40
スポーツ報知