激白!巨人・秋広優人5年目再出発へ「強く振る」 阿部監督の教え貫きフルスイング 原点回帰でスラッガー道歩む

強く大きなスイングで飛躍する決意を示した秋広

 巨人の秋広優人内野手(22)が27日、スポーツ報知の取材に応じ、阿部監督が求めるフルスイングを身につけて、はい上がる覚悟を激白した。昨季は10本塁打も今季はノーアーチに終わり、「4年間で一番苦しい、悔しいシーズン」と吐露。来季はドラフトで大卒組の同年代が入団する年。11月から派遣されるオーストラリア・ウィンターリーグ(WL)では強いスイングと積極的な姿勢を磨き、スラッガーとして飛躍する決意を示した。

 強く、大きなスイングで白球をしばき上げた。秋広のバットから響いた打球音が、何度も室内練習場にこだました。まるで、今季の悔しさをぶつけるようだった。みやざきフェニックス・リーグの独立リーグ選抜戦(ひむか)が雨天中止となり、練習後に率直な心境を吐露した。

 「本当に(プロ入り)4年間で一番苦しい、悔しいシーズンではありました。シンプルに結果が出ないということもありましたし、結果が出ないことへのもどかしさというか…。昨年にある程度できた分、その反動というか、悔しさはありました」

 昨季10本塁打を放ち、いっそうの飛躍を期待されたが、26試合で打率2割6分1厘、0本塁打、1打点。DeNAとのCS最終ステージでは第2戦から昇格したが、2打数2三振で第4戦を前に登録を抹消された。

 「スタメンでも出させてもらったり、代打で1打席立たせてもらったりしました。改めて結果を出すことの難しさ、プロ野球の厳しさを実感できた」

 求めるものは、すでに阿部監督が示している。2打数無安打で途中交代した9月16日の中日戦(東京D)後、指揮官は「全く何の魅力も感じなかった」と、当てにいくような打撃に苦言を呈した。同20日の2軍降格後はフルスイングを徹底。11月上旬から派遣されるオーストラリアWLでも継続したテーマとする。

 「打てないとどうしようもない。守備と走塁(に特長)があるわけじゃないので、打つことに重きを置いてやろうと思います。一番(のテーマ)は阿部監督から言われた(ボールに)当てにいってるということ(の改善)や強く振ること。どんどん積極的に打ちにいくところは、しっかりと頭に入れてやりたい」

 24日のドラフトでは、上位3選手に内野手を指名。3位の上武大・荒巻は同じ左打ちで一塁を守れ、逆方向にもアーチを描ける長打力と優れた選球眼を併せ持つライバルになる。今年と同様の打撃では秋広のチャンスは少なくなる。

 「毎回、ドラフトの時は引き締めなきゃいけないなと思いますし、今年に関しては大卒の選手が同級生なので。同じ世代、年の近い選手が入ってきているので、負けないように頑張りたい」

 身長202センチ、体重100キロと規格外の肉体を持ち、飛距離やパワーは折り紙付き。類いまれな資質を生かし切るスタイルを身につけることが、苦境を脱する道になる。(小島 和之)

◆今季の秋広

 ▽3月21日 阿部監督が2軍降格と開幕2軍を明言。

 ▽5月7日 今季初昇格。

 ▽同20日 2軍降格。

 ▽6月2日 イースタン・DeNA戦(平塚)前に昇格が決まり、西武戦が行われるベルーナDへ移動。先発出場し、5回に先制の口火となる左前安打。

 ▽同23日 2度目の降格。

 ▽9月3日 約2か月ぶりに昇格。

 ▽同10日 広島戦(マツダ)で、森下から左前適時打を放って今季初打点。

 ▽同20日 3度目の降格。

 ▽10月2日 リーグVが決まり、DeNA戦(東京D)で昇格。

 ▽同17日 9、10日のフェニックス・リーグで2戦連発し、DeNAとのCS最終S第2戦から昇格。2打席2三振で19日に登録を抹消され、20日から宮崎に再合流。

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