【大学野球】大経大から3年連続NPB入りを目指す林翔大 最速151キロ右腕がオリックス才木、阪神津田に続く

大経大・林翔大

 関西六大学野球秋季リーグ戦は9月2日に開幕した。大商大がリーグ記録をさらに更新する6季連続優勝に向けて、開幕4連勝と好発進。同じく開幕4連勝の大経大のほか、神院大、京産大、龍谷大、大院大は絶対王者の連覇を止めることができるのか? 10月24日のドラフト会議で1位候補に挙がる大商大の渡部聖弥外野手、指名候補の林翔大投手(ともに4年)ら各大学の注目選手を紹介する。

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 大経大の最速151キロ右腕・林は、2日の開幕・京産大戦で12三振を奪い、1失点で完投勝ちした。「最低5勝。ベストナインも取りたい」と、2年春以来のタイトルとリーグVを目標に掲げた。17年ぶりの明治神宮大会出場に向けて、ラストシーズンも懸命に腕を振る。

 昨季は47回2/3で防御率0・94と安定した投球を見せたが「まだまだ物足りない」と、意識を変えた。「ストライクを取る球か、ストライクからボールにして空振りを取る球なのか、練習から一球一球に意図を持つようになった」。木村トレーナーの勧めで「手の感覚」も鍛えた。手のひらの感覚神経を刺激し、脳からの伝達機能向上を図る器具を日常から試合中でも使用する。「刺激を入れ続けたことで、ボールを潰す感覚が身についた」と、制球力と球の強さが向上した手応えを口にする。

 右腕は今夏、大学日本代表の選考合宿に参加。紅白戦に登板し「直球で押せた場面が多かった」と、強みである直球の強さに自信が付いた。3月に侍ジャパン入りした愛知工大・中村優斗投手(4年)とは「腹圧の強化」について意見交換した。重心を落とし、下半身の力を最大限に引き出すため、今春から取り組んでいる。「中村は『どこを鍛えるときも腹圧を意識している』と言っていた。トレーニングの話もして、腹圧は大事と思えた」。代表入りはならなかったものの、多くの収穫を得た。

 プロ志望届を提出済みで、22年の才木(オリックス)、23年の津田(阪神)に続くNPB入りの期待がかかる。「投げる試合は全て勝つ。ベンチでも引っ張りたい」。集大成のマウンドで全てを出し切り、チームを全国へけん引する。

 ◆林翔大(はやし・しょうた)2002年5月12日、京都市生まれ。22歳。紫明小3年から軟式の旭ジュニアーズで野球を始める。加茂川中では軟式野球部に所属。乙訓では2年春から背番号1。甲子園出場はなし。大経大では1年春からリーグ戦に登板。2年春にベストナインと平古場賞(新人賞)を獲得。変化球はカーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップ、フォーク。

 

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