【大学野球】リーグ戦初完封勝利を無四死球で飾った京産大・田村剛平は「リーグで一番のピッチャーになりたい」

京産大・田村剛平

 関西六大学野球秋季リーグ戦は9月2日に開幕した。大商大がリーグ記録をさらに更新する6季連続優勝に向けて、開幕4連勝と好発進。同じく開幕4連勝の大経大のほか、神院大、京産大、龍谷大、大院大は絶対王者の連覇を止めることができるのか? 10月24日のドラフト会議で1位候補に挙がる大商大の渡部聖弥外野手、指名候補の林翔大投手(ともに4年)ら各大学の注目選手を紹介する。

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 京産大の3年生右腕・田村剛平は9月15日の大院大戦でリーグ戦初完封勝利を無四死球で飾った。今秋の目標を「リーグで一番のピッチャーになりたいので、最優秀投手(賞)を目指す」と、言い切った。すでにNPBスカウトの目に留まっている剛腕が、初のタイトル獲得に燃える。

 1年秋、主にリリーフとして7登板で防御率0・36の好デビューを果たした。しかし、2年時は右肘の故障が長引き、春と秋で計7登板(先発1)、未勝利に終わった。以降はけがをしない体づくりに励み、迎えた今春は、全6試合を先発で防御率0・85と飛躍した。「やってきたことは間違っていなかった」と、自信をつかんだ。

 小学生から投手を続けてきたが、中学では3番手。報徳学園でも久野悠斗(明大)らがいて3番手だった。「エースになったことがない。憧れがある」。今秋は開幕投手を任されたが、大経大に6回で4失点し「まだエースとは言えない」と、首を振る。思い描くのは、OBの北山亘基(日本ハム)ら絶対的エースの立ち位置だ。

 気に入っているという「剛平」の由来が分からず「剛腕の『剛』でお願いします」と、いたずらっぽく笑う。6月の関西オールスター・5リーグ対抗戦で150キロを計測。自慢の直球は高校から7キロアップと成長著しい。剛腕に磨きをかけ、強打者をうならせる。

 ◆田村剛平(たむら・ごうへい)2003年8月30日、兵庫・宝塚市生まれ。21歳。すみれガ丘小2年からすみれガ丘スターズで野球を始め、報徳学園中では軟式野球部に所属。報徳学園では2年秋からベンチ入り。最高成績は3年夏の兵庫大会4強。甲子園出場はなし。京産大では1年秋からベンチ入り。変化球はカーブ、カットボール、スプリット。

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