トランプ氏がゼレンスキー氏と会談、「プーチン氏も戦争終結を望んでいるはずだ」

 【ワシントン=蒔田一彦】米共和党のトランプ前大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は27日、ニューヨークで会談し、ロシアの侵略終結に向けた取り組みや戦況について協議した。トランプ氏はロシアのプーチン大統領と良好な関係があるとし、11月の大統領選で当選した場合、来年1月の就任までに和平を実現することに改めて意欲を示した。

 会談はニューヨーク・マンハッタンにあるトランプタワーで行われた。ウクライナ大統領府の発表によると、ゼレンスキー氏は会談で、ウクライナ軍が8月に開始した露西部クルスク州への越境攻撃の意図や、侵略終結に向けた「勝利計画」を説明した。ゼレンスキー氏は会談後、「非常に生産的な会談だった。我々はウクライナでの戦争を終わらせなければならないという見解を共有している」とSNSに投稿した。

 トランプ氏は会談後、ゼレンスキー氏と共に米FOXニュースの取材に応じ、「ゼレンスキー氏も戦争終結を望んでいるし、プーチン氏もそれを望んでいるはずだ」と語り、早期の和平実現に自信を示した。ゼレンスキー氏は「戦争をやめるようプーチンに圧力をかけるためにあらゆることをする必要がある」と訴えた。

 トランプ氏にとって、今回の会談は選挙戦を意識したものだ。会談後には「私が当選しなければ戦争は終わらず、第3次世界大戦へと移行するだろう。ハリス(米副大統領)は戦争を終わらせることができない」とSNSに投稿し、大統領選で民主党候補のハリス氏を攻撃した。

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