プーチン大統領がウクライナや欧米をけん制 対独戦勝記念日の軍事パレードで

ロシアでは、第2次世界大戦の対ドイツ戦勝記念日にあたる9日、軍事パレードが行われ、プーチン大統領は「戦略核部隊が戦闘準備態勢にある」と述べ、ウクライナや欧米をけん制しました。

ロシア プーチン大統領
「ロシアの戦略核部隊は常に戦闘準備態勢にある。誰であれ我々を脅かすことは許されない」

軍事パレードは雪が降る中で行われ、プーチン氏は侵攻に参加する兵士らを「我々の英雄」と呼び、「ロシア全国民が共にある」と述べました。また、欧米について「世界で紛争を引き起こしている」と批判し、核戦力に言及してウクライナや欧米をけん制しました。

記者
「侵攻後3回目となる今回の軍事パレードですが、侵攻に参加するおよそ1000人の兵士らが行進に参加しているとのことです」

パレードには、ICBM=大陸間弾道ミサイルなどの兵器が登場し、旧ソ連諸国やキューバなどの首脳が出席しました。

プーチン氏は式典後、ロシアが近く行うとする戦術核兵器の演習について、ベラルーシも参加することになったと明らかにしました。ベラルーシには、ロシアの戦術核が配備されています。

プーチン氏による核戦力をめぐる一連の発言は戦勝記念日という内外から注目されるタイミングで、侵攻をめぐり一歩も譲歩しない姿勢を強調した形です。

プーチン氏は7日、通算5期目となる任期をスタートさせ、8日にはロシアが主導する旧ソ連諸国の経済同盟の首脳会議を行いました。

「ロシア離れ」が指摘されるアルメニアのパシニャン首相とも個別に会談しました。

ペスコフ大統領報道官によりますと、アルメニアに駐留するロシア軍や国境警備隊について、一部の国境地域を除いて撤収させることで合意したということです。

パシニャン氏は戦勝記念日のパレードには出席せず、ロシアのさらなる影響力低下もうかがえます。

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