レバノン情勢で安保理緊急会合 21日間の交戦停止呼びかけ「地獄の淵が開きつつある」

【ニューヨーク=平田雄介】国連安全保障理事会は25日、イスラエル軍が親イラン民兵組織ヒズボラを掃討するため地上侵攻の準備を進めているレバノン情勢に関する緊急会合を開いた。

グテレス国連事務総長は会合で「地獄の淵が開きつつある」と情勢の悪化に警鐘を鳴らし、「全面戦争を避けなければならない」と訴えた。

会合開催を求めたフランスのドリビエール国連大使は「とりかえしがつかなくなる」とイスラエルを強く牽制(けんせい)。米国のウッド国連次席大使は「戦争の広域化は誰の利益にもならない」と述べた。

レバノンのミカティ暫定首相は、米仏の危機回避の外交努力に感謝の意を示した。米国はフランスや日本などとの共同声明を発表。21日間の交戦停止をイスラエルとヒズボラに呼びかけた。

イスラエルのダノン国連大使は「ヒズボラから砲撃されている。自国民が攻撃されて何もしない国はない」と停戦に応じる姿勢を見せなかった。

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