イスラエル、ヒズボラとの停戦案を拒絶 ネタニヤフ首相「全力で攻撃する」

【ニューヨーク=平田雄介】ロイター通信は26日、イスラエルがレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラとの停戦案を拒絶したと伝えた。イスラエルのネタニヤフ首相は同日、国連総会出席のため米ニューヨークに到着し、ヒズボラの砲撃から避難しているイスラエル北部住民の帰還を達成するまで「ヒズボラを全力で攻撃する」と継戦の意思を記者団に語った。

イスラエルはヒズボラを掃討するためレバノンへの地上侵攻の準備を進めている。米仏日などは危機拡大を防ぐため21日間の交戦停止に入るよう求めている。

ネタニヤフ氏は27日午前(日本時間同日夜)に国連総会一般討論で演説する予定。パレスチナ自治区ガザでのイスラム原理主義組織ハマスとの戦闘と合わせ、イスラエルの立場を示す。

他方、パレスチナ自治政府のアッバス議長は26日、国連総会一般討論演説に臨み、ハマスとイスラエルの即時停戦とガザ地区からのイスラエル軍の完全撤退を求めた。

イスラエルのダノン国連大使は声明で、アッバス氏について「平和的解決を語るのは国連にいるときだけ。昨年10月7日のハマスによるイスラエル奇襲攻撃を非難しなかった」と批判した。

26日、国連本部周辺ではガザ戦闘などに抗議する大規模デモがあり、ニューヨーク市警などが厳戒態勢で臨んだ。

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