ウクライナ軍、東部要衝ブフレダルから撤退 「さらなる作戦で決断」

2024年9月25日、米ニューヨークで英国のスターマー首相との会談に臨むウクライナのゼレンスキー大統領=ロイター

 ウクライナ軍の東部方面を管轄する作戦部隊は2日、通信アプリ「テレグラム」で、東部ドネツク州ブフレダルから部隊を撤退させると明らかにした。ブフレダルは、高台にあって主要交通網にもアクセスしやすいことから戦略的要衝とされ、長期間にわたって激戦地となっていた。

 同部隊は発表で、ロシア軍が長期間、多くの死傷者を出しながらも攻撃を続けてきたと指摘。撤退は「人員と軍装備を守り、さらなる作戦に向けて態勢をとるため」に決断したと説明した。

 ロシアは2022年9月30日に、ドネツク州を含めたウクライナ東・南部の4州を自国に「併合」すると一方的に宣言した。だが2年経っても全域制圧はできておらず、制圧に向けて大量の犠牲を出しながらも攻勢を強めている。特にドネツク州への攻撃は激しく、ロシア側はここ数週間で複数の小規模な集落を制圧したと主張。別の要衝ポクロウスクにも迫っている。

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