NATOのルッテ新事務総長がキーウ訪問、ゼレンスキー大統領と会談…支援強化の考え強調

 北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長は3日、ロシアの侵略を受けるウクライナの首都キーウを訪問し、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した。ルッテ氏は会談後の共同記者会見で、装備や訓練などの対ウクライナ軍事支援を強化する考えを強調した。

 ルッテ氏がNATO事務総長としてキーウを訪問するのは1日の就任後初めて。共同記者会見で、ルッテ氏は「支援を進めることは私の優先課題だ」と述べた。

 一方、ロイター通信などによると、ゼレンスキー氏は米欧から供与された長射程兵器による露国内への攻撃を容認するよう改めて求めた。ゼレンスキー氏は容認されなければ「ロシアを止めることはできない」と訴えた。ロシアのミサイルや無人機(ドローン)をウクライナの支援国が迎撃することにも期待した。

 ウクライナ軍が2日に発表した東部ドネツク州の激戦地ウフレダルからの全部隊撤退について、ゼレンスキー氏は「人命を守ることは、建物を守るより重要だ」と述べ、防衛に当たった兵士の損耗を避けるためにやむを得ない判断だったとの認識を示した。露国防省は3日、ウフレダルを制圧したと発表した。

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