スマホの自撮りカメラで脈拍も血中酸素もわかっちゃう
幕張メッセで開催されたデジタルイノベーション見本市「CEATEC(シーテック)2024」に、NECは「持続可能な社会・産業を支える」というコンセプトで出展しています。
多岐にわたるソリューションが展示されているなかで特に気になったのは「Well-being向上」分野で、顔画像からバイタル状態をチェックする新技術でした。これはスマートウォッチなど特定のウェアラブル端末を身につけることなく、スマホで簡単に健康状態を推定できるという優れモノです。
わずか10秒でデータ取得
システムとしてはシンプルで、カメラで撮影した肌の輝度変化をAIで分析するというもの。カメラ精度としては一般的なスマートフォンなら十分で、測れるパラメーターは脈拍、血中酸素飽和、呼吸、表面血流(最高・最低)、脈拍のゆらぎです。
実際に使うときはスマホに顔を向けるだけでOK。10秒ほど待つと数値が出てきます。わたくしも実体験してみましたが、ほどほどに健康っぽかったので安心しました。
今後はこのデータを元に、心身の状態に合わせたリコメンドやセルフケア、周囲のサポートなどのパーソナライズサービスにつなげていきたい考えだそうです。遠隔診察といった医療現場への導入など、今後の可能性は大きいですね。特定のデバイスがいらないので、老人ホームなどにスマホを置いて、集団で活用することもできます。
現状で計測できるのはあくまでAIによる推定値ですが、今後は測れるパラメーターや精度をもっと拡充させていく予定。2025年中には実用化させたいそうです。ヘルスケア分野でも、AIをこういう形でカジュアルに使えるようになるのは素晴らしいことだと思います。
10/28 08:00
GIZMODO