超大手・人気企業への就職に強い大学ランキング

ユニクロを運営する、ファーストリテイリンググループは難関大学の学生を中心に人気企業のひとつだ (撮影:今 祥雄)
18歳人口が急減する日本では、私立大の半数以上が定員割れで、赤字も4割に達する。一方、研究成果の社会還元など大学の新たな役割も期待されている。では、そんな中で勝ち組となる「本当に強い大学」はどこか?
『本当に強い大学2024』は、入試から教育・研究、就職まで今の大学がわかるテーマを徹底取材し、1冊にまとめた「週刊東洋経済」の臨時増刊号だ。その誌面から、注目記事をお届けする。

本当に強い大学2024 (週刊東洋経済臨時増刊)

「人気企業就職者数ランキング」は学生になじみが深いBtoC企業が多い。とくに人気がある企業は、ソニーグループやファーストリテイリンググループ、楽天グループなどだ。

そうした中、BtoB企業ながら人気が高いのはキーエンスだ。国内最高クラスの給与水準で知られる同社は、就職先に対する感度が高い難関大生に人気で、採用は早稲田大学慶應義塾大学関西学院大学などが多い。

自社工場を持たない経営手法を採用していることから、文系学部の定員が多い私立総合大学が多数ランクインしていることが特徴だ。

同様に技術職が少ないオリエンタルランドやファーストリテイリンググループ、明治グループ、楽天グループも、私立総合大学が数多くランクインしている。

技術職の採用が多い企業は理系学部の規模が大きい難関国立大と難関私立大の就職者が多く、ソニーグループは、東京大学東京工業大学、慶應義塾大、早稲田大などが上位に並ぶ。

トヨタ自動車は地元の名古屋大がトップで、大阪大学名古屋工業大学などが続く。NTTグループの就職者が多い大学にも同様の傾向が見られる。

(注)データは各大学発表による2023年の就職状況。東京大学、京都大学は大学新聞発表。難関業種に該当する企業の就職者数でランキング。就職率は卒業者数に対する比率。大学名横の*印は大学院修了者を含むことを表す。NTTグループはNTT(持ち株会社)、NTT東日本、NTT西日本の合計人数
(出所)大学通信

(井沢 秀 : 大学通信 取締役情報調査・編集部部長)

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