トヨタ新型「クラウン・エステート」は“レジャードライブ”に使える? ラゲッジスペースは使いやすい? 発売が待ち遠しい注目車種の実力とは

トヨタの現行「クラウン」シリーズは全4タイプをラインナップ。そんなシリーズのトリを飾るのが、SUVとステーションワゴンの美点を“いいとこ取り”した新型「クラウン・エステート」です。この新発想モデルは、ラゲッジスペースに大きな特徴が。キャンプやゴルフといったレジャードライブのアシに活躍してくれそうです。

レジャードライブに使える“アクティブキャビン”

 トヨタ自動車の現行「クラウン」シリーズは、全4タイプがラインナップされることになっています。

トヨタ新型「クラウン・エステート」

トヨタ新型「クラウン・エステート」

 いずれも個性豊かなモデルですが、トリを飾る新型「クラウン・エステート」は、広大かつ使い勝手のいいラゲッジスペースが特徴のモデル。キャンプやゴルフ、車中泊にフィッシングといったレジャーシーンでも活躍してくれそうです。

 本記事では、さまざまな事情で発売が延期されているものの、2024年の年末から2025年の初頭にかけて正式発売されると予想される新型「クラウン・エステート」のラゲッジスペースを中心にチェックします。

 トヨタ「クラウン」は、現行モデルで16代目となるロングセラーモデルです。初代モデルは第二次世界大戦直後に開発がスタート。しかし、物資が乏しく、また、トヨタ自体にも技術やノウハウが不足している時代だっただけに、開発は難航したといいます。

 そんな逆風の下、初代「クラウン」は1955年に誕生。日本車として初めて“100%国産“を実現したモデルとしても記憶されています。

 こうした誕生の経緯もあってか、歴代「クラウン」には“革新と挑戦”というDNAが息づいているといいます。そのことを世に知らしめたのが、現行の「クラウン」シリーズでしょう。

 近年、「クラウン」といえば保守的なセダンという印象が強かった中、2022年7月に誕生した16代目はイメージを一新。先陣を切って発売された「クラウン・クロスオーバー」、王道の「クラウン・セダン」、クーペSUVの「クラウン・スポーツ」、そして、ステーションワゴンとSUVの魅力を“いいとこ取り”した新発想モデル「クラウン・エステート」という4台の“クラウン群”で、多様化する顧客ニーズに応えようとしています。

 そんなシリーズの大トリを飾るのが新型「クラウン・エステート」です。

 トヨタ自動車は「洗練と余裕の大人の雰囲気を併せ持ち、リアのフルフラットデッキとともに、機能的なSUVとしてアクティブライフを楽しめるモデル」と新型「クラウン・エステート」を位置づけており、“アクティブキャビン”というコンセプトの下、開発を進めてきました。

 仕事にも遊びにも一生懸命なユーザーが満足できるようなクルマを目指したという新型「クラウン・エステート」。それを象徴するのが、リアゲートからフロントシートの背後までフラットなフロアが続くフルフラットデッキです。

 全長4930mm、全幅1880mm、全高1620mm、ホイールベース2850mmという大柄なボディ(いずれも開発目標値)を持つ新型「クラウン・エステート」だけに、リアシートの背もたれを倒し、背もたれ背後に格納されているボードを展開すると、2mオーバーの広大なスペースが出現します。

 ここには、長尺のサーフボード、ゴルフのキャディバッグ、自転車やキャンプ道具といった多彩なアウトドアギアを余裕で積載可能。また、凹凸の少ないフラットなスペースは車中泊も快適に過ごせそうと、レジャードライブを存分に楽しむことができる仕様となっています。

 ちなみに、新型「クラウン・エステート」のラゲッジスペースは、フロアはもちろん、ホイールハウスなどの両サイド部分も毛足の長いソフトなカーペットで覆われています。この辺りのラグジュアリーな仕立ては、さすがは「クラウン」といったところです。

 そんな新型「クラウン・エステート」のインテリアは、他の「クラウン」シリーズと同様のテイスト。

 コックピット回りには、ディスプレイやシフトセレクターといった機能部品を集約。それらの島のように配置する“アイランドアーキテクチャー”コンセプトを導入しています。

 また、運転席側と助手席側とで素材やカラーを別仕立てとしたコーディネートも継承。運転席側は、ドライビングに集中できるブラックで統一。対する助手席側は、運転席側とは異なる素材と配色とし、同乗者がくつろげるスペースに仕上げています。

●快適なレジャードライブをサポートする優れた走行性能

 そんな新型「クラウン・エステート」は、HEV(ハイブリッド)とPHEV(プラグインハイブリッド)という2種類のパワートレインを設定。駆動方式はいずれも4WDを採用しています。

 現時点で詳細なスペックは明らかになっていませんが、同様のラインナップとなる「クラウン・スポーツ」から推測すると、2.5リッターエンジン(186ps/221Nm)に、119.6ps/202Nmのフロントモーターと54.4ps/121Nmのリアモーターを組み合わせたHEV、2.5リッターエンジン(177ps/219Nm)に、182ps/270Nmのフロントモーターと54.4ps/121Nmを発生するリアモーターを組み合わせたPHEVの二本立てになると思われます。

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 広々としたリアキャビンに優れた走行性能を組み合わせた新型「クラウン・エステート」。ステーションワゴンとSUVの美点を“いいとこ取り”したこの新発想モデルは、休日のレジャードライブなどで活躍してくれそうです。

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