“新時代の顔つき”が精悍! 人気の「フレンチミニバン」何が変わった? 日本初公開のシトロエン新型「ベルランゴ」はディーゼルを継続搭載

本国フランスでは発表済みだったシトロエン「ベルランゴ」のマイナーチェンジモデルが、待望の日本上陸を果たしました。大幅に刷新されたフロントマスクが目を惹く新型は、どのような進化を遂げているのでしょうか?

現行モデルは日本で1万台以上のセールスを記録したヒットモデル

 仏シトロエンのインポーターであるステランティスジャパンは2024年10月4日、日本でも人気のMPV(マルチパーパスビークル)「ベルランゴ」シリーズの最新モデルを日本初公開しました。

シトロエン新型「ベルランゴ」シリーズ

シトロエン新型「ベルランゴ」シリーズ

「ベルランゴ」の初代モデルは1996年7月に誕生。2008年のフルモデルチェンジで2代目へ、2018年には現行モデルとなる3代目へと進化しました。

 現行モデルの日本仕様が受注を開始したのは2019年10月のこと。初期上陸分はあっという間に完売となるほどの人気を獲得しました。

 そして2023年には、3列シートを備えた7人乗り仕様「ベルランゴ ロング」も上陸。現行モデルはすでに日本で1万台以上のセールスを記録するなど、日本におけるシトロエンの顔として高い評価を獲得してきました。

 人気の秘密は、親しみやすいデザイン、充実した収納力、そして優れたシャシーがもたらす安定した走行性能の3点。ファミリーユースはもちろんのこと、趣味のアシとして選ぶ人も多く存在します。

あ 今回上陸したのは、シトロエンブランドが展開する最新のロゴバッジと、新世代のデザインを採用したマイナーチェンジモデル。ちなみに新世代のブランドロゴを導入する日本向けのシトロエンは、この新型「ベルランゴ」が初のモデルとなります。

 エクステリアは、「パリモーターショー2022」でお披露目された「オリ コンセプト(Oli concept)」の流れを汲む、次世代のシトロエンデザインが印象的です。

 フロント回りでは、シトロエンが創業した際のロゴをオマージュした新しいブランドロゴが目を惹きます。センターに配されたそのロゴから波紋のように左右に広がるブラックの模様が、見る人の視線をヘッドライトへと誘います。

 3枚のパーツで構成される“3セグメントライトシグネチャー”と呼ばれる構造を取り入れたヘッドライトにも注目。従来モデルよりもさらにサイズが大きくなり、より複雑な形状となっています。

 ボディサイドでは、ドアに配された“サイドエアバンプ”とカラーアクセントに注目。ドア回りの印象を引き締めるとともに、車体の保護にも貢献する機能性も持ち合わせています。

 対するインテリアは、ブラックで統一されたダッシュボードとグレーのドアハンドル回りの組み合わせとなり、従来モデルよりも落ち着いた印象に仕上がっています。

 運転席に収まると目を惹くのは、従来モデルのアナログメーターからデジタルメーターへと変更されたメータークラスター。メーター内の表示は、ドライバーの好みに合わせて設定することができます。

 また、ステアリングホイールは2スポークタイプに変更されるとともに、ステアリング形状自体を楕円形とすることで操作性も向上しています。

 さらに、クルーズコントロール&スピードリミッターのスイッチを従来のステアリングコラムからステアリング上に写したことで、より直感的な操作が可能に。加えて、ステアリングヒーターが標準装備となるなど、ウインタードライブでの快適性も高めています。

 コックピット中央のタッチ式ディスプレイは、従来モデルの8インチから10インチへとサイズアップ。インフォテイメントシステム自体も刷新され、オーナー自ら車両のソフトウェアアップデートをおこなうことができます。

 また、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応するUSB-Cコネクターを搭載。快適なドライブをアシストしてくれます。

 なおパワートレインは、定評ある従来モデルから不変。1.5リッターの直列4気筒ディーゼルターボエンジンは、最高出力130ps、最大トルク300Nmを発生します。

●新型の上陸を記念した特別仕様車も設定

 ラゲッジスペースを始めとする優れた収納力も、従来モデルから受け継ぐ新型「ベルランゴ」の大きな魅力です。

 5人乗りモデルの「ベルランゴ」は、キャビンの開放感を高めるガラスルーフと多機能ルーフストレージをひとつにした“モジュトップ(Modutop)”を従来モデルに引き続き採用。荷室容量は最大2126リットルで、またキャビンには合計20か所以上もの豊富な収納スペースを備えています。

 7人乗り仕様の「ベルランゴ ロング」は、セカンドシートを畳んだ際の荷室容量が最大で2693リットルというゆとりあるラゲッジスペースが魅力です。さらに助手席の背もたれを倒せば、荷室長を3060mmまで拡大できるため、ロングボードを始めとする長尺物も楽に積載できます。

 さらに「ベルランゴ」、「ベルランゴ ロング」ともに、リアゲートのガラス部分だけを空けられる便利なガラスハッチを装備。軽く小さな荷物や狭い場所での荷物の積み下ろしに重宝します。

 ちなみにボディカラーは、新色の「ブルー キアマ」および「グリーン シルカ」に、「ブラン イシ」を加えた3色を展開。気になる価格(消費税込、以下同)は「ベルランゴ」が439万円、「ベルランゴ ロング」が457万円となっています。

 またステランティスジャパンでは、新型「ベルランゴ」の上陸を記念して、新しいボディカラー「ブルー キアマ」をまとった特別仕様車「ベルランゴ MAX XTR ローンチエディション BlueHDi」も設定。

 アドバンスドコンフォートシート(フロント)、17インチホイール、フロント/リアスキッドプレート、専用カラーダッシュボード、専用エアバンプカラーアクセント、XTRバッジなど専用装備がおごられた本モデルの価格は457万2500円となっています。

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