レクサスの「ラグジュアリークーペ」が着実進化 “ボディ剛性にも手を加えた”新型「LC」が北米で誕生 気になる日本仕様の発表は

レクサスの米国法人は先ごろ、フラッグシップスポーツクーペ「LC」シリーズの2025年モデルを発表しました。果たしてどのような進化を遂げたのでしょう?

レクサスのフラッグシップ・スポーツクーペが全方位的に着実進化

 レクサスの米国法人は先ごろ、ラグジュアリークーペ「LC」シリーズを商品改良。2025年モデルとして発表しました。

レクサス「LC500h」の2025年モデル

レクサス「LC500h」の2025年モデル

「LC」シリーズは、レクサスのフラッグシップ・スポーツクーペとして2017年3月に誕生しました。

 美しいボディにレクサスが誇る先端技術を余すところなく投入。徹底的な走り込みとつくり込みも実施することで、奥深い走りとハイパフォーマンスをも獲得しています。

 今回、北米市場向けに発表された2025年モデルの「LC」シリーズは、従来どおり、5リッターV8エンジンに10速の“ダイレクトシフトオートマチックトランスミッション”を組み合わせた「LC500」と、3.5リッターのV6エンジンに“マルチステージハイブリッドシステム”を組み合わせた「LC500h」の二本立てとなっています。

 最高出力471馬力、最大トルク398ポンドフィート(約540Nm)の最大トルクを誇る「LC500」の5リッター自然吸気V8エンジンは、始動させるとエキゾーストから迫力ある排気音を発生。停止状態から60mphまで4.4秒で加速します。

 組み合わされる10速の“ダイレクトシフトオートマチックトランスミッション”は、マグネシウム製のパドルシフトで変速操作が可能。V8自然吸気エンジンが秘めたパフォーマンスをフルに引き出し、ダイレクト感のある走行フィールを提供します。

 対する「LC500h」は、革新的な“マルチステージハイブリッドシステム”を継続採用。直噴機構を採用したアトキンソンサイクルの3.5リッターV6ガソリンエンジンとの組み合わせにより、高効率ながら胸のすくドライブフィールを実現します。

 そんな新しい「LC500」と「LC500h」には、剛性を高めるべくフロントとリアに“アンダーフロアブレース”を追加し、定評ある走行フィールをさらにブラッシュアップ。また「LC500h」では、「スポーツパッケージ」の一部としてカーボンファイバー製のスカッフプレートを採用しています。

●日本発のラグジュアリークーペらしい大胆さと繊細さの融合

 新しいレクサス「LC」シリーズは、レクサス車で最もエモーショナルと評される美しいルックスも健在です。

 フロントマスクには、大胆で迫力ある大型のメッシュグリルが鎮座。大きなガラスパネルとブラックのリアピラーで構成されるフローティングルーフが先進性を強めています。

 また、ボディのエッジに沿って配されるクロームメッキのモールは、日本刀を想起させるデコレーション。日本発のラグジュアリークーペらしい繊細さも感じさせます。

 一方、レクサスのデザイナー陣が細心の注意を払ったインテリアは、機能性と快適性、スポーツ性と高級感を巧みにバランスさせています。

 その一例がフロントシート。シートバックがドライバーの肩の部分をカバーすることで、コーナリング時にドライバーの体をしっかりと支えてくれます。また、ステアリングの断面は円周に沿って形状が変化。ドライバーの握り方やひねり方の変化に対応しています。

 室内装飾やトリム素材、ディテールの高品質な仕上げも「LC」シリーズで定評ある美点です。

 各部には、匠のワザと細部へのこだわりを反映。それらは、レザー巻きシフトレバーの手縫い加工やアルカンターラ製ドアトリムのドレープ加工といったディテールに見てとれます。

 さらに2025年モデルでは、助手席前のパネルにもアルカンターラを張り込むことで格上の質感を手に入れています。

 その上で、「LC」シリーズは低い位置に配されたインパネや細いピラーなどにより、ドライバーに良好な視界を提供。12.3インチの高解像度タッチ式ディスプレイや、車両周囲に配したカメラからの画像を組み合わせてセンターディスプレイに表示する“パノラミックビューモニター”などにより、機能性や利便性も追求しています。

 また、2025年モデルの「LC」シリーズは“ビスポークビルド”をオプション設定。ホイール、スポイラー、ルーフ、内外装のトリムや色などをオーナーの好みに合わせてカスタマイズできます。

 カスタマイズオプションの中には、カーボンファイバールーフやオールブラック仕上げの21インチ鍛造アルミホイールなど、走りの性能を高めるアイテムもラインナップ。ちなみに“ビスポークビルド”車両には、専用のインテリアバッジとチーフエンジニアのサインなどが入った証明書も付属します。

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 全方位的に着実に進化を遂げ、北米でひと足先にデビューした新しい「LC」シリーズ。となると気になるのは、日本仕様の発表時期です。

 現時点で、日本法人からは特にアナウンスはありませんが、ホームページ内の「工場出荷時期目処のご案内」に「詳しくは販売店にお問い合わせください」と記載されていることから、近いうちに日本仕様も正式発表されると思われます。

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