この秋限定!新車を買ったら念願の“北海道ドライブ”に行きたい… 高速道路に4日間乗り放題のETC周遊パス「ドラ割」新プランとは

NEXCO東日本のETC周遊パス「ドラ割」に、北海道の高速道路が破格な料金で“4日間乗り放題”となる「ドラ割 北海道観光ETCはじめてパス」が登場しました。10月1日から11月30日までの期間限定のプランですが、利用にあたっては、大きなハードルがあるといいます。どんなことなのでしょうか。

普通車7700円で北海道の高速道路が4日間乗り放題

 北海道でのドライブという言葉から、多くの人が頭に描くのが、「どこまでも果てしなく続く真っ直ぐな道」ではないでしょうか。

2024年10月1日から11月30日までの期間限定で北海道の高速道路がオトクに4日間乗り放題となる「ドラ割 北海道観光ETCはじめてパス」が登場

2024年10月1日から11月30日までの期間限定で北海道の高速道路がオトクに4日間乗り放題となる「ドラ割 北海道観光ETCはじめてパス」が登場

 そもそも集落と集落を結ぶように自然発生的に道が作られていった本州などとは異なり、北海道では農地や居住地の開拓にともない、道路が形作られていきました。そのため峠や川沿い、海沿いなど地形の制限がある場所以外の多くの幹線道路は真っ直ぐで、かつ十分な幅員を持っています。札幌などの都市圏を除けば渋滞も少なく、一般道でも「1時間あたり60km」の移動を想定することが可能です。

 ただそんな北海道でも、高速道路を利用する意義は十分にあります。そのひとつ目の理由は、北海道の途方もない広さです。

 たとえば札幌市役所を起点にすると、一般道での帯広市役所までの距離は約200km、休憩を入れると5時間はかかります。しかし高速道路を使えば、ほぼ同じ200kmほどの道を3時間ちょっとで走破できるのです。

 とくに観光で北海道を訪れた人にとっては、北海道までの行き来そのものに時間がかかることから、高速道路の利用は非常に有用だと言えるでしょう。

 そしてもうひとつは、安全上の理由です。

 北海道の冬の訪れは早く、11月になると峠道では雪の積もるところがでてきます。除雪体制が整い、夜間でも必要に応じ除雪が行われる高速道路は、安全を重視するのであれば、ぜひ積極的に活用すべきなのです。

 そして現在、その北海道の高速道路が破格なほどにリーズナブルな料金で“4日間乗り放題”となる「ETC周遊パス」が、NEXCO東日本から発売されています。それは「ドラ割 北海道観光ETCはじめてパス」(以下、はじめてパス)です。

 ETC周遊パスには特定のエリアから周遊エリアまでの往復を含んだ「発着エリアあり」のものと、周遊エリアのみの「発着エリアなし」がありますが、このはじめてパスは、発着エリアのない商品のみが用意されます。

 周遊エリアはNEXCO東日本が管理する北海道内の高速道路全線(道央道/道東道/札樽道/深川留萌道/後志道/日高道)で、北は道央道の士別剣淵IC、東は道東道の本別IC、南は道央道の大沼公園ICとなります。

 ただ実際には道東道本別IC以東の阿寒ICまで、道央道比布JCTからの旭川紋別道が遠軽瀬戸瀬ICまでなど、新直轄方式による無料区間がこれらの高速道路と連携しているため、はじめてパスには、地図で見る以上の“使い勝手”があると言えるでしょう。

利用にあたっての「大きなハードル」とは

 さて、このはじめてパスの料金は、普通車7700円、軽自動車等6200円となっています。

 これがどのくらいおトクなのか、茨城県大湊港から苫小牧西港までフェリーを使い、そこから小樽、札幌、富良野と回り、苫小牧西港まで戻ってくる2泊3日ほどのプランで考えてみましょう。

茨城県・大洗港から北海道・苫小牧港に向かうフェリー「商船三井さんふらわあ」

茨城県・大洗港から北海道・苫小牧港に向かうフェリー「商船三井さんふらわあ」

 高速道路の通行料金は、苫小牧中央IC−小樽ICが2710円、小樽IC−札幌北ICが1240円、札幌北IC−占冠ICが3260円、占冠−苫小牧中央ICが2920円(すべて普通車、ETC通常料金)となり、合計は1万130円です。つまりこれくらいの典型的な(かつそれほど長距離の移動ではない)プランでも、はじめてパスを使うことで、3000円以上もおトクになるのです。

 さらに同じ苫小牧西港からのドライブでも、よりロングドライブにシフトしたコース、たとえば留萌で海鮮料理を食べ、旭川から富良野、帯広、釧路というルートで自然と地域の文化に楽しみ、苫小牧西港に戻ってくるようなプランでは、ETC通常料金に比べ半額以下のレベルになります。

 しかもはじめてパスには、観光施設の入場料の割引、物販施設や飲食店での割引など、北海道全域を対象とした各種特典も用意されています。こうした特典を活用すれば、そのメリットはさらに大きくなるはずです。

北海道観光ETCはじめてパス

北海道観光ETCはじめてパス

 このように魅力にあふれたはじめてパスですが、利用にあたっては、大きなハードルがあります。

 それは“はじめて”という名称が示すように、利用の条件が「2024年8月1日(木)〜11月30日(土)までの対象期間中にETC車載器を搭載・セットアップが完了した車両」に限定され、インターネットを経由した申し込みの際、「車載器管理番号」「車両番号(クルマのナンバー)」「車載器セットアップが完了した日の日付」が必要になることです。

 そのため、基本的にはこの期間中に「ETC車載器付きの新車を購入した人」「新たにETC車載器を装着しセットアップした人」「中古車を購入し再セットアップした人」のみが対象となります。

 北海道在住の人であれば、クルマを買ったタイミングでのドライブ旅行に活用できますが、それ以外の地域の人にとっては、往復の距離を考えると、かなり利用しづらいのが残念なところです。また利用できるのは1回限りなので、北海道在住の人であっても、複数回の利用はできません。

 ただし利用にあたっては、車両の名義は問われません。また申し込みも、高速道路の両前であれば大丈夫です。

 もし新千歳空港など北海道の空港に飛行機で降り立って、借りたレンタカーが真っさらの新車だったというとき、その場で車載器管理番号などを確認して申し込めるようであれば、適用の対象となる可能性があります。

“ダメもと”で、スマートフォンからの申し込みを試してみてはいかがでしょうか。

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