レクサスのミッドサイズSUV「NX」でゴルフに出かけてみた! 度重なる改良で走り味がさらに良化!! ゴルフ場までのドライブを堪能できる1台に

レクサスのミッドサイズSUV「NX」は、ほどよいボディサイズに上質な内外装を融合。度重なる商品改良で着実に進化を遂げている点も注目です。この人気SUVは、“快適なゴルフ旅”を楽しめる1台なのでしょうか?

レクサスのミッドサイズSUV「NX350h」でゴルフに出かけてみた

 レクサスブランドで高い人気を獲得しているミッドサイズSUVといえば「NX」です。

 高級車ブランドのレクサスが展開するSUVですが、スポーティ志向のモデルだけに、快適なゴルフ旅を楽しめるのか気になっている人も多いことでしょう。そこで実際に「NX」でゴルフへと出かけてみました。

適度なボディサイズながら使いやすいラゲッジスペースを有しており、快適なゴルフ旅を楽しめるレクサス「NX」

適度なボディサイズながら使いやすいラゲッジスペースを有しており、快適なゴルフ旅を楽しめるレクサス「NX」

 今回、ゴルフ場への往復の“アシ”として活躍してくれたのはレクサス「NX350h“バージョンL”」。2.5リッターの直列4気筒エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド車で、今回の試乗車はリアをモーターのみで駆動する“E-Four”=電気式4輪駆動方式を採用した4WD仕様です。

 目的地は千葉県市原市にある、とあるゴルフ場。東京・世田谷の自宅からだと片道75kmほどの距離にあり、復路にレストランや道の駅に立ち寄ることなどを考えるとトータル200kmくらいの走行距離が見込まれます。

「NX350h“バージョンL”」4WD仕様の燃費は、カタログ記載のWLTCモードで19.9km/L。燃料タンク容量は55リットルなのでトータル1000km以上の航続距離を見込めます。気持ちよくドライブを楽しんだ際、「燃費がいい」といわれる「NX」のハイブリッド仕様がどの程度の燃費データを記録するかにも注目です。

 いよいよラウンド当日、「NX350h“バージョンL”」でゴルフ場を目指します。

 筆者の自宅は住宅地にあるため、早朝、クルマで出発する際にはエンジン音が近所迷惑にならないか気になってしまいます。

 その点「NX350h“バージョンL”」は、“EVドライブモード”を選択すると音や排ガスを気にすることなくモーターだけで走行することができます。その際、耳に届くのはかすかなシステム音だけ。駆動用バッテリーの充電量が少ないときは利用できませんが、こうしたハイブリッドならではの機能は有益に使えるのだと改めて実感しました。

 住宅街の狭い道を抜けて環八(東京都道“環状八号線”)へと進み、神奈川県川崎市の殿町インターチェンジから首都高速に入ります。最近は平日であっても朝の時間帯の交通量が多く、環八では信号によって、また首都高速では渋滞によって停止と加速が繰り返されます。

 そんなシーンで実感したのは、「NX」に搭載されている“プロアクティブドライビングアシスト”機能の優秀さ。前走車に近づきすぎないよう、ドライバーがアクセルをオフにしたのに応じてブレーキ操作を支援し、車間距離が短くなりすぎないようゆるやかに減速してくれるので、交通量の多いルートも安心してドライブできました。

 また、信号が青になって動き出す際などは、モーターアシスト特有のシームレスな加速を体感。車速がスムーズに伸びていきます。ストップ&ゴーが連続する区間でもスムーズに走れる点は、レクサス「NX」の美点といえるでしょう。

 首都高に入った後は、東京湾アクアラインを経由して最寄りの圏央道(首都圏中央連絡自動車道)・市原鶴舞インターチェンジを目指します。

 交通量の多い区間だけに、路面にわだちやひび割れの補修跡が見られる箇所もありますが、そんな荒れた路面でも「NX350h“バージョンL”」の直進安定性は上々。キャビンの静粛性も抜群です。

 最高出力190ps、最大トルク243Nmのエンジンに、フロント182ps/270Nm、リア54ps/121Nmというふたつのモーターを組み合わせた「NX350h“バージョンL”」の動力性能は、余裕にあふれています。

 アクセルペダルを深く踏み込むと鋭く加速してくれる一方、高級車らしくなめらかでスムーズなクルージングも得意なので、ロングドライブでも疲労感も少なくて済みます。

 市原鶴舞インターチェンジから一般道へ降り、目的地のゴルフ場を目指します。

 途中、カーブが連続するルートで走行モードを「スポーツ」にすると、アクセルレスポンスが高まり楽しくドライブすることができます。

「NX350h“バージョンL”」の4WD仕様は車両重量が1830kgと重めですが、軽快なフットワークはそれを感じさせません。コーナリング時のロールも少なく、安心してドライブできる点もポイントです。

 こうしたドライブフィールには、ボンネットフードを剛性部材として活用するツインフードロックによるフロントの横曲げ剛性の向上や、ブレース類などによる車体後端のボディ剛性アップ、さらに、低い重心高の追求などが効いているようです。

ラゲッジスペースには3セットのキャディバッグを積載可能

「NX350h“バージョンL”」の走りを楽しんでいると、あっという間に目的地に到着。エントランスでラゲッジスペースからキャディバッグを降ろします。

適度なボディサイズながら使いやすいラゲッジスペースを有しており、快適なゴルフ旅を楽しめるレクサス「NX」

適度なボディサイズながら使いやすいラゲッジスペースを有しており、快適なゴルフ旅を楽しめるレクサス「NX」

「NX」のラゲッジスペースは、通常520リットルの荷室容量を確保。リアシートの背もたれを倒すと最大1411リットルまで広がります。

 荷室幅も1006〜1387mmとワイドで、9.5インチのキャディバッグを横向きに3セット積載することができるといいます。

 使用するドライバーによっては、この状態だとギリギリかもしれませんが、6対4分割式リアシートの背もたれを倒すことで、縦向きに複数のキャディバッグを積み込むことができます。

 この場合、空いたラゲッジスペースには着替えなどを入れたボストンバッグやシューズケースなどを整理して積むことができました。

 また、リアシートの背もたれはラゲッジスペースに備わるスイッチで倒したり起こしたりできるので、荷物の大きさや量に合わせて荷室を簡単にアレンジ可能なのも便利なポイント。

 さらに、キーを携行していればリアバンパー下に足を出し入れすることでリアゲートを自動で開閉できるハンズフリーパワーバックドアが備わっているので、両手が荷物でふさがっていても荷物を出し入れが簡単です。

 ちなみに、「NX」の荷室フロア下には小物類の収納に便利なスペースがあります。樹脂製のトレイが備わっているので、暑い季節のラウンドで汗にぬれたウェア類も気兼ねなく収納することができました。

適度なボディサイズながら使いやすいラゲッジスペースを有しており、快適なゴルフ旅を楽しめるレクサス「NX」

適度なボディサイズながら使いやすいラゲッジスペースを有しており、快適なゴルフ旅を楽しめるレクサス「NX」

 復路はレーダークルーズコントロールを活用して都内を目指します。

 車線キープに必要なステアリング操作を支援してくれるレーントレーシングアシストや、ドライバーのウインカー操作をフックにレーンチェンジのための操舵をアシストしたり、隣の車線に車両がいないかを監視したりするレーンチェンジアシストなどの制御が巧みで、朝からのラウンドで疲れた体でも楽にドライブすることができました。

 帰宅後、燃費をチェックしてみたところ、196kmの走行距離に対して17.9km/hという良好な数値をマークしていました。総走行距離の6割ほどが高速道路というルートでしたが、レクサス車、特にハイブリッド仕様の燃費のよさはやはり本当でした。

* * *

 レクサス「NX」はスポーティ志向のSUVだけに「ゴルフ場まで快適に移動できるか?」気になっていた今回のゴルフ旅。

 度重なる改良で各部がアップデートされた「NX」は、走り味がデビュー時よりも確実に良化しており、ロングドライブも快適に楽しめるモデルに進化していました。

 街中から高速道路、そしてワインディングロードまで、さまざまなルートをスムーズかつ意のままに移動できる「NX」は、ゴルフ旅の“アシ”に適した1台といえるでしょう。

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