日本ではいつ登場!? メルセデス・ベンツの新コンパクトミニバンに3列7人乗りが欧州で登場 「EQT」ってどんなクルマ?

メルセデス・ベンツの電動化は、SUVやセダンだけでなく、商用車やミニバンにも展開されています。今回、日本未発売のコンパクトミニバン「EQT」にロングホイールベース バージョンが設定されましたが、EQTとはどんなクルマなのでしょうか。

標準ボディの「EQT」よりもホイールベースを39cm延長

 独メルセデス・ベンツは2024年6月21日、欧州でコンパクトミニバンの電気自動車(EV)「EQT」および「eシタン ツアラー」にロングホイールベースバージョンを追加し発売しました。

日本未導入のコンパクトミニバン メルセデス・ベンツ「EQT」

日本未導入のコンパクトミニバン メルセデス・ベンツ「EQT」

 メルセデス・ベンツでは、バッテリー電気自動車(BEV)のラインナップは「EQ」にベースとなったクルマのクラス名が合わさったネーミングが与えられています。車名を見れば、どのクラスの電気自動車かというのが分かるようになっています。

日本にも、SUVでは「EQA」、「EQB」、「EQC」、「EQE SUV」、「EQS SUV」が、セダンでは「EQE」と「EQS」が導入されていますので、最近ではEQモデルを見かける機会も多くなっています。

 ここで紹介する「EQT」とは、その名が示すように「Tクラス」のBEVです。

 Tクラスは、まだ日本に導入されていないので知らない人も多いかもしれません。Tクラスは2022年にワールドプレミアされた、コンパクトミニバンです。

 サイズは全長4.5m×全幅1.8m×全高1.9mほどで、メルセデス・ベンツの商用車部門で販売している「シタン」やルノー「カングー」、そして日産がヨーロッパで販売している「タウンスター」(日本未導入)などとは姉妹車にあたります。

 リアサイドドアにはスライドドアも採用しており、日本でも扱いやすそうなサイズのため、日本導入が期待されているモデルでもあります。

 そんなTクラスのBEVとなるEQTは(商用車版のeシタンも基本的には同じですが)、最高出力90kWと最大トルク245Nmを発生する電気モーターで前輪を駆動します。

 今回、欧州で追加設定されたロングホイールベースバージョン(以下、LWB版)は、標準ボディのEQTよりもホイールベースを39cm延長しています。

これにより、3列目に2座のセパレートシートを装着して、乗車定員は最大7名となります。2列目と3列目のシートは個別に折りたたんだり調整が可能で、また軽量化により個々のシートを取り外すこともできるので、シートアレンジは多彩です。

 シートを取り外せば、ラゲッジスペースは最大3660リッターと広大な空間が現れます。またスライドドアの幅は83cmに広げられたので、2列目/3列目シートにアクセスしやすくなっています。

 コクピットでは、MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)の最新バージョンや9.5インチのスクリーン、タッチコントロールパネルを備えた新しいステアリングホイールなどを装備しています。

欧州で登場したメルセデス・ベンツ「EQT」のロングホイールベース版。3列7人乗を実現している

欧州で登場したメルセデス・ベンツ「EQT」のロングホイールベース版。3列7人乗を実現している

 安全&快適装備や運転支援システムなどは、乗用車のトップグレードほどではありませんが、必要十分なレベルで充実しています。

 EQTのロングホイールベース バージョンのドイツ本国の車両価格は、4万1612ユーロ97セント(日本円で約710万円。独の付加価値税VAT19%込)からの販売価格となっています。

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 日本では、前述のように新型Tクラスの導入が期待されていますが、現段階では未定です。したがって、新型EQTが日本に導入されるとしても、Tクラスよりもあとになるのではないでしょうか。

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