世界を代表する“働くクルマ”! メルセデス・ベンツの多目的車「ウニモグ」の“どこでも行ける6×6仕様”を米国で発見
メルセデス・ベンツの商用車「ウニモグ」の6輪モデルが、アメリカのオークションに出品されています。どのようなモデルなのでしょうか。
もともとは1946年に登場した農業用の作業車がルーツ
「ウニモグ」は、メルセデス・ベンツがラインナップする商用トラックです。
正確には、メルセデス・ベンツ・グループの子会社でトラック・バスを製造する「ダイムラー・トラック」が製造し、メルセデス・ベンツのブランドで販売している商用車。メルセデス・ベンツの一般向けの公式WEBにはラインアップがないモデルです。
日本でも購入できますが、メルセデス・ベンツ日本ではない企業が輸入・販売を手がけています。
ちなみにダイムラー・トラックは、日本の「三菱ふそうトラック・バス」を傘下に収めています。
ウニモグは「商用のトラック」という認識が一般的ですが、農業用の機械としてデザインされたのが元々のルーツ。そのため、走破性が通常のトラックよりも格段に高いことが特徴です。
1946年に生産が開始され、トラックという使い方はもちろん、トラクターのようにさまざまなアイテムをつけて、汎用的に農作業を支えました。
現行型の代表的なスペックは、5132ccの直列4気筒のディーゼルエンジンを搭載(最高出力213馬力・最大トルク900Nm、前進8段・後退6段のトラッンスミッション(AT)を備え、駆動方式はAWDとなっています。
vキャビンはシングルキャブとダブルキャブがあり、ダブルの場合は最大7名の乗車が可能です。
発売以降、現在に至るまで時代に合わせたパッケージに更新されてきていますが、初代のデザインやコンセプトはブレることなく引き継がれています。
メーカーが用意するボディの形状は「代表的な一例」と考えて良く、トラック/クレーン/清掃車/警備車とあらゆるプロの現場に合わせたパッケージングが可能です。日本では静岡県警が災害用の救助車両として導入しています。
希少な「6✕6」がオークションに登場
アメリカのオークションに出品されたウニモグは、2003年型の「U500 6×6」というもの。走行距離は4万8044マイル(約7万7319km)。
北米向けのユニットをウニモグ・ノース・アメリカが6輪に改良したもので、駆動方式はAWD(6輪駆動)ですが、4輪駆動にも設定可能なようです。
後輪にはデファレンャルロックも備え、高い悪路走破性を確保しています。それらの駆動系はセンターコンソールのパネルのスイッチで切り替えが可能なようです。
エンジンはディーゼルで最高出力は280馬力。トランスミッションは3ペダル式の8速MTを採用。車両重量は3万3000ポンド(約15トン)で、最高速度は70km/hに設定されているとのこと。
内装は、シングルキャビンなので3人乗り。インダッシュのエアコンと、運転席後方に補助エアコンを装備。天井にインフォテイメントシステムがあり、ラジオや音楽を聞くことが可能です。
基本的には作業車なので、室内の装備類は上記以外は車の操作以外のものはありません。まさに走る仕事部屋といえる雰囲気です。
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オークションでの価格は15万5000ドル(約2375万円)に設定されています。ただ、この個体はあくまで「ベース」。このままではただ走るだけの個体です。仕事に使用するためには、さらに架装しなければなりません。
トラックに架装するのは定番ですが、それではほかの運送車両と同じ。頑丈さと走破性を活かした架装をしてこそウニモグが末長く活躍できるようになります。
04/21 08:30
VAGUE