証券社長が痛烈批判「MUFGはぜひ渋沢栄一を」情報違法共有問題で

会見で話す巽大介・日本証券業協会大阪地区会長(光世証券社長)=2024年7月2日、大阪市中央区、野口陽撮影

 「渋沢栄一の『論語と算盤』を、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の方にはぜひお読みいただきたい」

 MUFG傘下の銀行と証券会社2社が顧客の非公開情報をグループ内で違法に共有していた問題について、日本証券業協会大阪地区の巽大介会長(光世証券〈大阪市〉社長)は2日の会見で、「極めてゆゆしき問題」などと批判。3日に発行される新1万円札に描かれる渋沢が書いた、道徳と利益の調和を唱えた代表作を挙げ、同グループに反省を促した。

 巽氏は野村証券出身で、2000年から光世証券社長、20年から日本証券業協会大阪地区会長を務めている。この日の会見は会長再任を機にしたものだったが、報道陣からの質問は、MUFGの問題に集中。巽氏は舌鋒(ぜっぽう)鋭く持論を述べた。

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