こんなに歩くの聞いてねえぞ… 乗り換えを“できれば避けたい”乗り換え駅たち 雨の日さらにゲンナリ

「●●線は乗り換えです」というアナウンスで列車を下りたものの、乗り換えにひどく時間がかかったというケースがあるかもしれません。東京には、「これが乗り換え駅?」と思うような駅が多々あります。

「お乗り換えください」がハードル高すぎる

 東京にはJR線、東京メトロおよび東京都交通局の地下鉄、さらには大手私鉄の路線が網の目のように走っています。それらが交差する地点の多くには乗り換え駅が設置され、複数路線に乗り継いで東京の隅々まで行けるようになっています。

 しかし、そうした駅のなかには「乗り換え駅だというから降りたのに、なんでこんなに不便なの?」と、つい愚痴をこぼしたくなるようなところもあります。

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水道橋駅前。JR駅は右手奥、都営線の駅は後ろだ(画像:写真AC)。

浅草駅(東京メトロ/都営地下鉄/東武鉄道/つくばエクスプレス)

 江戸時代から続く繁華街の浅草には、地下鉄2路線、私鉄2路線が「浅草駅」を設置しています。このうち東武鉄道、東京メトロ、都営地下鉄の駅は隅田川に沿って南北に並び、乗り換えは比較的良好です。

 しかし、つくばエクスプレスの浅草駅は、これら3社の浅草駅から西に300m弱離れた都道4652号、通称「国際通り」の地下にあり、乗り換えには観光客で混雑する新仲見世通りや雷門通りを歩いて行くしかありません。つくばエクスプレスから地下鉄に乗り換えたい場合は、隣の「新御徒町駅」(大江戸線)か、多くの路線が集まる「北千住駅」の利用が便利です。

蔵前駅(都営地下鉄)

その浅草駅から都営浅草線でひと駅の「蔵前駅」には、都営大江戸線も開通時に駅が設置され、浅草線との乗り換え駅になっています。ところがこの両者を乗り換えるには、いったん地上に出て、国道6号(江戸通り)を200mほど歩く必要があります。地下からの移動を含めると、おおむね10分はかかると考えていいでしょう。雨の日に知らずに降りると、後悔するレベルです。

両国駅(JR/都営地下鉄)

 大江戸線は東京の地下鉄でほぼ最後発の路線であることから、地下深くを走り、乗り換えに上下の移動を強いられる駅が少なくありません。

なかでも「両国駅」は、地下深いだけでなく、JR総武線の両国駅から東に300mほど離れた都道463号の地下にあり、乗り換えにはJR総武線の南側の線路沿いを5分近く歩かなければなりません。

 なお総武線の北側には「江戸東京博物館(大規模改修のため休館中)」「東京都下水道局」といった東京都の施設が並びます。JRの駅から、これら施設の反対側にある大江戸線の駅まで、施設の敷地の一部を屋根付きの連絡通路にできていれば、もっと便利になっていたと思われます。

地味に辛い!乗換え駅も

 駅は目の前、でも進めない! そんな乗換駅もあります。

水道橋駅(JR/都営地下鉄)

 JR中央総武緩行線と都営地下鉄三田線の「水道橋駅」は、ともにドーム球場、展示施設、遊園地などがある「東京ドームシティ」の最寄り駅です。ところがこのふたつの駅の乗り換えは、はなはだ不便で、都内有数の幹線道路である都道405号「外堀通り」を横断する必要があります。

 都営地下鉄の水道橋駅は、すぐ南で神田川の下をくぐるため、ホームは地下深くに設置されていますが、コンコースから地上へはエスカレーターの用意はありません。そして外堀通りでは信号待ちの時間が長く、また雨や日差しをさえぎる屋根やひさしもないことから、この乗り換えはかなりのストレスです。

さらに、東京ドームでの野球終了後などは人でごった返し、進むことすらままならないケースもあります。

 都営三田線から総武線千葉方面であれば、神保町駅で都営新宿線に乗り換えて馬喰横山駅で下車し、総武快速線馬喰町駅の利用が、新宿方面であれば同じく神保町駅から都営新宿線でアクセスするのが快適です。

東京駅(JR/東京メトロ)

 JRの「東京駅」には、各新幹線のほか、山手線、京浜東北線、上野東京ライン、中央線快速、総武横須賀線快速など、数多くの在来線が乗り入れています。そのなかでも別格と言える位置にあるのが、京葉線のホームです。

 位置関係は、東京駅の駅舎の南、線路と直行する都道406号の地下4Fで、そもそもは東京駅と成田駅を結ぶ「成田新幹線」のホームとして用意されていた地下空間が転用されたものです。

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京葉線の東京駅へ通じる地下通路(乗りものニュース編集部撮影)。

この京葉線への乗り換えは、他のJR線からも距離があり面倒ですが、とくに同じ東京駅を名乗る東京メトロ丸ノ内線からの乗り換えには注意が必要です。

 丸ノ内線中央改札をJR東京駅側に出ると、すぐ正面に「↑JR線 新幹線」と書かれた案内板が目に入ります。しかしここを矢印に従って真っ直ぐ進んでしまうと遠回りになってしまいます。正解は同じ看板の右側に並ぶ「JR京葉線→」の案内に従い、右手方向に進むルートです。とは言え、この最短ルートを通っても、丸ノ内線ホームから京葉線ホームまで、10分近い移動時間となります。

じつは東京メトロから京葉線東京駅への乗り換えは、千代田線を使い「二重橋前駅」で降り、いったん地上を歩くのが最短ですが、こちらも上下の移動が必要な上、暑い日、雨の日は億劫です。このため、「東京駅から京葉線始発に乗りたい」といった事情がなければ、東京メトロ日比谷線と接続する「八丁堀駅」、有楽町線と接続する「新木場駅」の利用が、より便利です。

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 以上、同名ながらも乗り換えが面倒な駅についてご案内しました。都内の移動の際は、ぜひ参考になさってください。

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