「年中混んでる」千葉・蘇我の特効薬「湾岸道路の拡幅」どこまで進んだ? ボトルネック陸橋は“めちゃ広く”なる!

もう一つ特効薬あるけどこれが基盤!

事業化から7年、湾岸道路「蘇我地区」改良

 国土交通省 関東地方整備局は2024年8月、事業評価監視委員会を開催し、国道357号「湾岸千葉地区改良(蘇我地区)」について進捗などを共有しました。

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国道357号で車線が狭まる千葉市・稲荷交差点付近(画像:国土交通省)。

 同事業は国道357号「東京湾岸道路」のJR蘇我駅前後5.0kmを4車線から6車線に拡幅するもので、2017年度にスタート。ここより東京側、千葉市街地の6車線化や一部地下化(千葉市役所前付近)を行った「湾岸千葉地区改良(千葉地区)」5.6kmが2016年までに全線完成したことを受けてのことでした。

 というのも、千葉地区は改良で流れがスムーズになったものの、蘇我地区がボトルネックとなっているためです。

 千葉市は、「市役所前の拡幅により渋滞が緩和されたが、渋滞の先延ばしで蘇我陸橋手前が更に渋滞するようになった」との利用者の声を紹介しています。特に、京葉臨海鉄道(貨物線)などをまたぐ蘇我陸橋の渋滞解消を望む声が少なくないようです。

 信号も連続するため、1日7万台以上にもなる交通量をさばくには容量不足であることから、蘇我地区は一般部で幅員25mを43mに、蘇我陸橋部で33.5mを50mに拡げ、副道も4車線化することで計10車線に増やします。合わせて両側に自転車道や歩道も整備します。

 この事業は2022年度から用地取得が始まっていますが、2024年3月末時点の進捗率は「約1%」。まだまだ時間がかかります。

 ただ、蘇我陸橋の南側では近く、新たな道路が接続する予定。これも周辺に大きな影響を与えそうです。

 その道路は千葉市が施工する都市計画道路「塩田町誉田町線」の延伸部です。付近では国道357号と国道16号・京葉道路が並行していますが、両路線が最も近づく地点、蘇我IC付近と国道357号蘇我陸橋南交差点をつなぎます。この間を通るJR内房線は立体交差する見込みです。

 ここがつながると、国道357号から京葉道路のバイパス利用がしやすくなるほか、さらに東は、2023年に無料化された旧千葉外房有料道路と直結し、外房方面への新たなネットワークができます。こちらの事業期間は2029年度までとなっています。

 ただ、こうなるとますます湾岸道路に負担がかかることは必至。このため、市原・蘇我IC方面と外環道をつなぐ海側のバイパス「新湾岸道路」について、実現に向けた動きも進められています。

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