「斎藤知事は一線越えた」維新が出直し選で公認候補擁立へ 吉村洋文共同代表が表明

職員へのパワハラ疑惑などを文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事の失職に伴う出直し知事選について、令和3年の知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は27日、維新として公認候補を擁立する方針を明らかにした。府庁で記者団の取材に応じた。

吉村氏は、斎藤氏が26日の記者会見で、自身の疑惑が記された告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性を特定し、懲戒処分にした対応の正当性を主張したことについて「『告発者潰し』は間違えていないと言っている。一線を越えており政党として認めてはいけない」と指摘。会見後に馬場伸幸代表と協議し、維新として斎藤氏を支援せず、対立候補を擁立する方針を固めたことを明らかにした。

一方、候補の人選については藤田文武幹事長に任せるとしたうえで、「誰をどのタイミングで擁立するのかは(県組織の)兵庫維新の会の意思が大切」と述べた。

問題を巡っては、県議会が19日、全会一致で斎藤氏に対する不信任決議を可決。斎藤氏は26日の会見で、30日付で自動失職し、出直し知事選挙に出馬する意向を表明した。失職後50日以内に知事選が行われるが、11月10日か17日の投開票となる見通しだ。

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