「維新から議席取り戻す」大阪で演説の自民総裁選候補、対決姿勢あらわ 万博成功に決意

自民党総裁選(27日投開票)に出馬した9候補は18日、大阪市内で開かれた演説会に臨み、次期衆院選を見据え、大阪を本拠地とする日本維新の会との対決姿勢をあらわにした。来年4月に開幕する2025年大阪・関西万博の成功に向けた決意も語った。

自民は令和3年の前回衆院選で、大阪府内19選挙区のうち候補を擁立した15選挙区で維新に全敗し、昨年4月の統一地方選でも地域政党「大阪維新の会」に敗れた。

自民の茂木敏充幹事長(68)は「政治も経済も大阪の復権をはかるため全力で取り組む」とアピール。河野太郎デジタル相(61)は「維新に奪われた議席を取り戻さないといけない」と危機感を示した。小泉進次郎元環境相(43)は、維新が提唱する「調査研究広報滞在費」(旧文書通信交通滞在費)改革や規制緩和を自民としても進めるとし「維新が改革の代名詞となっている大阪を変え、支持者を取り戻す」と気勢を上げた。

維新も誘致に関わった万博を巡っては、会場建設費の上振れや海外パビリオンの準備の遅れが指摘されている。

石破茂元幹事長(67)は1970年大阪万博で会場建設などが予定通りに進んだことを引き合いに「あの時のようなきちんとした日本を取り戻すのが自民の使命」と皮肉交じりに訴えた。

閣僚として開幕への準備を進める林芳正官房長官(63)は「万博は『本当にできるのか』といわれてきたが、形が見えてきた。70年大阪万博のようにきちんとやることを徹底する」と強調。加藤勝信元官房長官(68)は「大阪の経済を盛り上げるため、万博の成功を弾みにする必要がある」と主張した。

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