自民党総裁選の共同記者会見、9候補が政治改革や労働市場改革をテーマに論戦

 自民党総裁選(27日投開票)に立候補した9氏は、13日の共同記者会見で政治改革や労働市場改革などをテーマに議論を戦わせた。

自民党総裁選の候補者共同記者会見に臨む(左から)高市経済安保相、小林前経済安保相、林官房長官、小泉進次郎元環境相、上川外相、加藤元官房長官、河野デジタル相、石破元幹事長、茂木幹事長(13日午後、党本部で)=川口正峰撮影

 「政治とカネ」の問題を巡っては、小林鷹之・前経済安全保障相(49)が再発防止に向け、「党近代化実行本部」の設置を主張し、「罰則のあり方を含めたルール整備を早急に進めたい」と訴えた。

 上川外相(71)は「第三者機関による資金チェックを徹底し、民間企業に匹敵するコンプライアンスを実現する」と強調した。石破茂・元幹事長(67)は、企業の会社法に相当する政党法の整備を主張した。

 労働市場改革については、小泉進次郎・元環境相(43)が「日本は仕事はあるが、人がいない。労働市場の流動性を高めていく方向性は異論がないと思う」と述べ、加藤勝信・元官房長官(68)は「成長産業への労働移動は大事だ。私が目指す国民所得倍増につながる」と同調した。

 茂木幹事長(68)は「転職が普通の社会を作っていくことが先決だ。スタートアップ(新興企業)を支援し、副業を解禁していく」と語った。高市経済安保相(63)は、高齢者やパート労働者の勤労意欲をそぐとされる「在職老齢年金廃止と年収の壁見直し」を求めた。

 河野デジタル相(61)は、行政改革の一環として、財政などの将来見通しを示す政府の数字が 恣意しい 的にゆがめられていないかを検証する「独立財政機関」の創設を掲げた。林官房長官(63)は災害対応を巡り、「ソフトとハードを合わせて国土 強靱きょうじん 化をやっていく」と語った。

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