頂き女子りりちゃんのマニュアルで詐欺 大学生の女に実刑か執行猶予か きょう判決 “最終陳述”で「弁護士資格を取ろうと思います」と語った被告【注目の裁判】

「頂き女子りりちゃん」のマニュアルを使い、男性2人から現金1000万円以上をだまし取った罪に問われた大学生の女の裁判で、15日午後1時15分から判決が言い渡されます。

起訴状などによりますと、名古屋市中区の大学生・家田美空被告(21)は、ことし3月から5月にかけ、「頂き女子りりちゃん」こと渡邊真衣被告らが作った“マニュアル”をもとに、マッチングアプリで知り合った男性2人から現金合わせて1065万円をだまし取った詐欺の罪に問われています。

「頂き女子りりちゃん」こと渡邊真衣被告

CBC

家田被告は渡邊被告から、男性の好意を利用して金をだまし取る手法が書かれた2種類のマニュアルを2万8000円で購入。

SNSでアドバイスをもらいながら犯行に及んでいて、ことし4月には、男性からおよそ1000万円をだまし取ったことについて、渡邊被告に「お礼」の連絡をしていました。

(SNSより)「りりちゃん―!!ご報告なんだけど、ほぼ今月1000万プレイヤーなれたよ」

CBC

これまでの裁判で家田被告は起訴内容を認めた上で、「これが犯罪だと思わなかった」などと話していました。

家田美空被告(画:三影祐水)

“最終陳述”で「弁護士資格を取ろうと思います」と語った家田被告

前回の裁判で行われた“最終陳述”で、家田被告は次のように話しました。

「頂き女子りりちゃん」こと渡邊真衣被告


「確かにりりちゃんは私を救ってくれていました。頭をもう1回転していれば、正しい行いか考えていれば、りりちゃんの魔法にかからず、頂き女子になることもなかったと思います」

「(今後は)弁護士資格を取ろうと思います。今回、私のようにりりちゃんに救われた女の子たちから、りりちゃんを奪ってしまいました。りりちゃんの子どもだましの魔法じゃなくて、クリーンな法律で、正しいやり方でその子たちを救わせてほしい。守らせてほしいです」

「(被害男性に対しては)私は合コンをセッティングしてあげることはできませんが、どうして恋人ができないのかを教え、異性に嫌悪感を抱かれないよう、プロデュース、コンサル、支援をすれば、一助になると思っています。被害者の方々にしっかりとしたパートナーができれば傷は癒えていくと思いました」

CBC


検察側は「人の気持ちにつけ込んだ卑劣な犯罪」として懲役4年6か月を求刑。一方、弁護側は「被害者と示談が成立している」などとして執行猶予付きの判決を求めています。

家田美空被告(画:三影祐水)

判決は、15日午後1時15分から言い渡されます。

ジャンルで探す