“頂き女子りりちゃん”のマニュアルで「パパ活のおじさん」から金をだまし取る 家田美空被告(21)の最終陳述「新たな夢として弁護士資格を取り 女の子を救う」

「頂き女子りりちゃん」のマニュアルを使い、男性2人から現金1000万円以上をだまし取った罪に問われている大学生の女の裁判で、検察側は女に懲役4年6か月を求刑しました。

「頂き女子りりちゃん」こと渡邊真衣被告(25)

男性から多額の金をだまし取った罪などに問われている「頂き女子りりちゃん」こと渡邊真衣被告(25)。

29日、りりちゃんが作ったマニュアルをもとに詐欺を行った女の裁判が行われました。

起訴状などによりますと、名古屋市中区の大学生、家田美空被告(21)は、ことし3月から5月にかけマッチングアプリで知り合った男性2人から、現金合わせて1065万円をだまし取った詐欺の罪に問われています。

これまでの裁判で家田被告は起訴内容を認めています。

家田美空被告 11月10日(画:三影祐水)

家田被告は去年6月にりりちゃんから2種類のマニュアルを2万8000円で購入し、それを参考にして犯行に及んでいました。

マニュアルには、男性を「おぢ」と呼び、お金に困っていることを色恋の甘い言葉を交えながら話し、お金をだまし取る手法が書かれていました。

被告人質問では…。

(検察側)
「事件当時、あなたにとって被害者の男性はどういう相手?」
(家田被告)
「パパ活のおじさん」
(検察側)
「恋人ではない?」
(家田被告)
「はい」

こう話したうえで「これが犯罪だと思わなかった」などと述べた家田被告。

CBC

29日、名古屋地方裁判所で開かれた裁判で、検察側は「人の気持ちにつけ込む卑劣な犯罪」として懲役4年6か月を求刑。

一方、弁護側は「生活費と学費を稼ぐために始めたこと。被害者と示談が成立し、被害弁済も行った」として執行猶予付きの判決を求めました。

その後、家田被告は涙ながらに、これまでの生活や今後について語りました。

(家田被告)
「逮捕されるまでは1人で戦っていると思い込み、好きでもないおじさんに毎日LINEし、お酒を飲み、公認会計士を目指して週50時間勉強をして、くたくたでした。頭をもう1回転していれば、正しい行いか考えていれば、りりちゃんの魔法にかからず『頂き女子』になることもなかったと思います。今回、私のように、りりちゃんに救われた女の子たちからりりちゃんを奪ってしまいました。新たな夢として弁護士資格を取り、正しいやり方で渡邊真衣さんの代わりに一人でも多くの女の子を救うことができればと思っています」

判決は12月15日に言い渡される予定です。

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