松本薫 野獣金メダリストが「アスリートでも食べられるアイス」を開発した理由

パリ五輪で快進撃を続ける日本代表選手。特に、柔道では女子48kg級を20年ぶりに制した角田夏実選手を皮切りに金メダル3個と、“お家芸”ぶりを見せつけた。

7月28日、「サンデー・ジャポン」(TBS系)に五輪の解説者として出演し、確実に相手を締め落とす関節技を持つ角田選手を「殺し屋」と評したのは、ロンドン五輪柔道女子金メダリストの松本薫さん(36)だ。“野獣”と表された畳の上での鬼気迫る表情を覚えている人も多いだろう。

そんな松本さんは、現在はアイスクリームに関わる仕事をしている。19年に競技を引退後、現役時代に所属した「ベネシード」に残り、同社の関連会社で、アイスクリーム「Darcy’s(ダシーズ)」の商品開発や運営に携わっており、「製品開発本部ゼネラルマネージャー」という肩書も持っているという。

ダシーズのコンセプトは“ギルト(罪)フリー”。乳製品・白砂糖・グルテン・トランス脂肪酸などを使用していないため、アレルギーやカロリーなどの影響を気にすることなく「罪悪感なく」食べられるアイスという意味だそうだ。甘みは甜菜(てんさい)から、うま味は昆布からとっており、安定剤と保存料も使っていない。

「現役時代の野性味あふれるイメージからストイックに見られている松本さんですが、実は大の甘党。柔道を初めたきっかけも5歳のときに親から『アイスクリームを買ってあげるから』と言われて柔道教室に連れて行かれたことだったとか。

実家を離れて寮生活をしていた大学時代には、朝はたこ焼き、昼はアイスクリーム、夜はポテトチップスとチョコレートとソーダという、お菓子が主食の偏りすぎた食生活でしょっちゅう骨折していました。五輪を目指すようになってからは考えを改め、スイーツを封印する食生活にシフトしましたが、ときには監督やコーチの目を盗んで罪悪感をおぼえながらアイスに手を出していたことがあったのかもしれませんね(笑)」(スポーツ紙記者)

“アスリートでも食べられる”とうたうダシーズのアイスは、現役時代に甘いものを食べたくても食べられなかった松本さんにとって、まさに自分がいちばん欲しかったアイス。それを自ら開発・商品化してしまったというのだ。

現在のところ販売はオンラインショップがメインだが、7月23日からはナチュラルローソンでの販売も始まっている。1カップ(90ml)540円(税込)となかなかのお値段だが、健康志向の女性に選ばれそうだ。

「松本さんは私生活では結婚を機に、育児環境のよさを求めて東京の多摩市に移住。2児の子を育てるママですが、SNSに投稿されるお子さんたちとの写真では、“野獣”の愛称からは想像できない優しい笑顔を見せています」(前出・スポーツ紙記者)

ダシーズは今後実店舗も増やしていく予定だという。イベントでは松本さん本人が積極的に店先に立って接客もしているため、訪れてみれば、柔道着の野獣から、エプロン姿の優しいママに変貌した松本さんに会えるかも!

ジャンルで探す