村竹ラシッド、110障害でパリ切符「やっと解放された」「3年間色んなものが自分を苦しめた」

男子110メートル障害で優勝し、パリ五輪代表に内定した村竹ラシッド(右)(30日)=三浦邦彦撮影

 陸上・日本選手権最終日(30日・新潟デンカビッグスワンスタジアム=読売新聞社後援)――パリ五輪代表選考会を兼ねて行われ、男子110メートル障害は、既に派遣標準記録をクリアしている日本記録保持者の村竹ラシッド(JAL)が13秒07で優勝。パリ五輪代表に内定した。同じく派遣標準記録を上回っている野本周成(愛媛陸協)は13秒43で5位。2位は高山峻野(ゼンリン)で13秒31だった。

 村竹はいいスタートからスピードに乗り、後半に2位以下を突き放した。

男子110メートル障害決勝で優勝し、パリ五輪代表に内定した村竹ラシッド(左から2人目)(30日)=上甲鉄撮影

 3年前の日本選手権では不正スタートで失格となった村竹。会場でのインタビューで「やっと解放されたなというのが正直な感想。この3年間、自分の無力さだったり、世界との壁だったり、負けた相手の実力だったり、色んなものが自分を苦しめた。きょうやっと解放されてホッとしている。世界各国の選手権でいい記録が連発している。そこに食らいついていけるように頑張りたい。パリでは決勝進出を目指して、最高のパフォーマンスができたらと思う」と話した。

 村竹は父親がアフリカのトーゴ人で、母が日本人。(デジタル編集部)

村竹ラシッド(6月1日撮影)

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