最終戦Vで今季3勝! 桑木志帆のアイアンは“中学のときもらった8年物” パターの綿密カスタムで難グリーン制す

国内女子ツアー最終戦を完全優勝で制した桑木志帆(くわき・しほ)。今季3勝目を挙げた活躍のウラには8年間使い続けるアイアンの存在がありました。

契約プロほとんどが「241CB/242CB+」にスイッチするなか…

 女子ツアー最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」を制した桑木志帆。使っているアイアンはブリヂストンの「ツアーB X-CB」です。このモデルは2016年に発売されたモデル。このアイアンについて桑木は次のように語っていました。

国内女子ツアー最終戦を完全優勝で制した桑木志帆 写真:大澤進二

国内女子ツアー最終戦を完全優勝で制した桑木志帆 写真:大澤進二

「中学3年生のときにもらったクラブなので思い入れもあります。自分の中ではアイアンショットが得意ですし、いいクラブなので使っています。顔がいいので安心感を感じます」

 今シーズンはブリヂストンの契約プロのほとんどが「241CB/242CB+」にスイッチ。女子ツアーでは吉田優利も「241CB」にしていますし、7年間も「ツアーB X-CB」を使っていた堀川未来夢も「241CB」にしました。

 桑木も6月に新アイアンをテストしたそうですが、愛器にかえて投入するまでには至らなかったようです。

 ちなみにドライバーはブリヂストンのモデルの中でも最もハードな「Bリミテッド B1LS」。昨年から使い始めたこのドライバーについては、次のように語っていました。

「球筋をフェードにかえて2年目になります。球筋をかえたから優勝できたとは思いませんが、一番はドライバーの飛距離が出たことが大きい。ヘッドを昨年からかえたこととトレーニングによって飛距離が伸びました」

 ブリヂストン以外の唯一のクラブがパター。パターは今季初優勝のときも、最終戦で3勝目を挙げたときも「ピン PLD アンサー」を使っていますが、実はまったく違うヘッドです。

 パターに悩んでいた桑木はピンのパターをテストした結果、PGAツアーでも人気がある完全削り出しヘッドの「PLDミルド アンサー2」を使い始めました。初優勝はそのパターでを達成しています。

 しばらく「PLDミルド アンサー2」を使っていましたが、9月の「日本女子オープン」のときにグリーンが重くてタッチが合わなかったことで「ヘッド重量を重くして、溝を浅くしたい」とリクエストしたといいます。PLDシリーズは形状、重量、仕上げ、フェースタイプなど自由にカスタムオーダーすることができます。

 もともと使っていた「PLDミルド アンサー2」のヘッド重量は350グラムでしたが、それを360グラムにしてライ角を3度から4度にしました。フェースのミーリングもDEEP(溝が深いタイプ)からSHALLOW(溝の深さが中間)にしています。

 さらに桑木は前週の「大王製紙エリエールレディス」からパターには名前を入れてロフトを3.5度から4度にしています。最終戦開催コースの宮崎CCは目の強いコーライグリーンなので、中村修コーチの提案で芝目の影響を抑えるためにロフトを寝かせたそうです。

 昨年は賞金ランキング10位、そして今年は6位。来年はさらなる飛躍が期待されています。シーズンオフには新アイアンのテストをする可能性が高いですが、果たしてアイアンをかえるのか、パターにはどんなカスタムを施すかにも注目です。

2024 桑木志帆の最新セッティング

1W:ブリヂストン Bリミテッド B1LS(ロフト角/9度 シャフト/ディアマナBB-S)
3W:ブリヂストン B1ST (ロフト角/15度 シャフト/ディアマナWB)
3U、4U:ブリヂストン B2HY(ロフト角/19度、22度 シャフト/TENSEI 1K HY70)
5I-PW:ブリヂストン ツアーB X-CB(シャフト/N.S.プロ850GH)
AW、GW:ブリヂストン BRM2(ロフト角/48度、52度シャフト/N.S.プロ950GH)
SW:ブリヂストン BRM2 プロトタイプ(ロフト角/58度シャフト/N.S.プロ950GH)
パター:ピン PLDミルド アンサー2 カスタム
ボール:ブリヂストン ツアーB Xイエロー

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