4億5443万円を稼いだ古江彩佳がトップ 日本選手の日米合算賞金ランキングを算出したら3億円超えが4人も!

日米両女子ゴルフツアーが終了、すべてのランキングが決定した。そこで、今回は「日米ツアー合算賞金ランキング」を算出してみた。すると、3億円以上稼いだ選手が4人もいることが分かった。

古江と笹生が米女子賞金ランキングトップ10入り

 先週、日米女子ツアーの2024シーズンが同時に終了した。日本では竹田麗央がシーズン獲得賞金最多記録を更新し、米国では笹生優花古江彩佳が日本人選手初のシーズン200万ドル突破を果たすなど賞金の記録が相次いだ。では、日米合算で最も稼いだ女子プロは誰なのか調べてみた。

 日本女子ツアーの獲得賞金1位は年間女王に輝いた竹田で2億6573万0016円。新型コロナウイスル感染拡大の影響で2年にわった2020-21シーズンに稲見萌寧がマークしていたシーズン最多、2億5519万2049円を塗り替える大記録となった。

日本の賞金女王・竹田麗央は日米合算で3億2000万円以上を稼いだ 写真:大澤進二

日本の賞金女王・竹田麗央は日米合算で3億2000万円以上を稼いだ 写真:大澤進二

 今季2位の小祝さくらは1億7333万5075円だからその差は実に9239万4941円にもなる。これは賞金1位と2位の歴代最多差新記録(従来の記録は2022年に山下美夢有がマークした8586万2372円差)だ。

 米女子ツアーでも日本人選手の獲得賞金記録が更新された。6月の「全米女子オープン」優勝で240万ドルの優勝賞金を獲得した笹生が日本人選手初のシーズン200万ドル突破を一気に果たす(従来の最多記録は畑岡奈紗が2023年にマークした198万8216ドル)。笹生は今季、計286万7618ドルを稼いで賞金ランキング4位に食い込んだ。

 そして古江も7月のエビアン選手権優勝で笹生に続いて200万ドルを突破。最終的には笹生にわずかに及ばない281万1824ドルで賞金ランキングは6位だった。

 さて、日本を主戦場にしている選手もメジャーを中心に米女子ツアーで数試合プレーしており、米国で戦う日本人選手も一時帰国して日本女子ツアーに出ることがある。日米両ツアーの獲得賞金を合算するとどうなるのか。1ドルを154円として計算すると、8人もの選手が2億円を上回っていることが分かった。

 その、2億円超えの8人をカウントダウン形式で紹介しよう。なお日本開催の米女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」の賞金はそれぞれの主戦場のツアーで計算する。

 8位は2億1518万1957円の小祝さくら。日本では前述したように賞金ランキング2位で、米では「全米女子オープン」の9位タイで4184万6882円を稼いだ。

 7位は岩井明愛で2億3208万4691円。日本では賞金ランキング4位の1億4886万6941円で、米ではメジャーでトップ10入りが2回あるなど出場6試合すべてで賞金を得て8321万7750円を記録した。

 6位は米女子ツアーのルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた西郷真央で2億5976万3108円である。日本では2位に入った「ダイキンオーキッドレディス」1試合だけで1056万円。米では162万ドル弱でルーキーながら賞金ランキング16位に食い込んだ。

好調とはいえなかった渋野も2億5000万円超

 5位は2億6543万4708円(賞金ランキングに加算されていない推薦出場のホンダLPGAタイランドの賞金も含む)の渋野日向子だ。日本ではゼロなので、すべてが米で獲得したもの。全体的には好調とはいえなかったが、「全米女子オープン」の単独2位で2億円近い賞金を稼いだことが大きかった。

好調とはえなかった渋野日向子も2億5000万円超の賞金を獲得した 写真:Getty Images

好調とはえなかった渋野日向子も2億5000万円超の賞金を獲得した 写真:Getty Images

 ここからは3億円を超える。4位は日本の女王・竹田で、その額は3億2195万5878円である。日本では前述したように歴代最多の約2億6573万円を記録し、米では「全米女子オープン」の9位タイなどで5622万5862円をマークした。

 3位は日本が主戦場の選手では最上位、3億3293万3752円の山下美夢有だ。日本では1億7311万0088円で賞金ランキング3位だったが、「全米女子プロ」2位タイのほか「全米女子オープン」12位タイ、「シェブロン選手権」17位タイなどメジャーでコンスタントな成績を残して米だけで1億5982万3664円を稼ぎ出した。日米合算なら記録的なシーズンを送った竹田よりも山下の方が多くの賞金を手にしていたわけだ。

 残るは笹生、古江という今季メジャーで優勝した2人である。

 接戦の末、2位は4億4269万3172円の笹生だった。米だけなら前述したように古江より多かったが、日本では「スタンレーレディス」の23位タイ(108万円)だけだった。

 そして1位は日本人初のベアトロフィー獲得で有終の美を飾った古江で4億5443万38円である。今季は日本でも6試合プレーしてプレーオフで惜しくも敗れた「富士通レディース」などトップ10入りが3回あり、獲得賞金は2140万9142円。これが効いて笹生を上回った。

 1987年に岡本綾子が米賞金女王になった時の獲得賞金は46万6034ドルだった。当時のレートは1ドル140円台半ばである。145円で計算して約6757万円だ。日本女子ツアーでシーズン獲得賞金が初めて1億円を超えたのは不動裕理で2000年のことである。岡本の快挙からは37年、不動の1億円からは24年の年月が流れたとはいえ、トップクラスは3億円も4億円も稼げるすごい時代になったわけだ。

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