木下稜介がPGAツアー初優勝に向け7位タイの好発進! 前回出場の「(3年前)よりレベルアップできている」
「ZOZOチャンピオンシップ」初日、2週間前の「日本オープン」で最後まで優勝争いを繰り広げた木下稜介(きのした・りょうすけ)が7位タイと好スタートを切った。
「日本オープンの経験が自信になっている」(木下)
◆米国男子プロゴルフ
ZOZOチャンピオンシップ 10月24~27日 アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉県) 7079ヤード・パー70
日本オープン惜敗の悔しさを糧に、木下稜介がPGAツアー初優勝に向けて好発進した。
日本を舞台にした唯一のPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」初日、木下は1番からスタートすると3連続バーディーとロケットスタート。5番、6番もバーディーとして、早々にリーダーボードを駆け上がった。
8番、9番と続けてボギーにしたが、すぐに切り替えて10番バーディーで取り返す。11、12番ボギーの後も13番でバーディーとズルズル崩れることはなかった。16番パー3もしっかりと決めて4アンダー。首位のテイラー・ムーア(米)に3打差7位タイで初日を終えた。
「アイアンショットがよくて、自信を持って打てている。日本オープンの経験が自信になっています。ボギーを打っても切り替えられるのも日本オープンの経験があるから」
2週前に、タフなセッティングの東京ゴルフ倶楽部で今平周吾と最後まで壮絶なデッドヒートを演じた。アンダーパーがどんどんいなくなり、最後は2人だけという展開だったが、1組前でプレーして最終ホールで長いバーディーパットを沈めた今平に敗れ、2位に終わっている。悔しさに唇をかんだ1戦だったが、木下はこれで確実に一回り大きくなった。
松山英樹、石川遼と同学年の1991年生まれ。奈良県出身だが、香川西高校に進学したため、愛媛県出身で明徳義塾高校の松山とは、当時から同じ試合で顔を合わせる機会も多く、より身近な存在だった。
それだけに、マスターズに優勝し、大きく飛躍した松山から受ける刺激は強烈だ。
2021年のZOZOチャンピオンシップで松山が優勝した時にも出場しており「刺激にははなるけど、レベルが違い過ぎて」と苦笑する。今年8月のPGAツアープレーオフシリーズ第1戦、フェデックス・セントジュード選手権で松山が優勝したシーンを目の当たりにして「鳥肌が立った」と正直に打ち明ける。
「自分も3年前にあのコースに出ていた、18番のティーに立つと本当に狭い。あそこでのショットはホントにすごい」と絶賛。マスターズを始めとするPGAツアー10勝を挙げ、パリ五輪でも銅メダルを獲った松山の話に目を輝かせた。
だが、木下自身もPGAツアーを舞台に戦うことを目標にしている。3年前にこの試合に出場した時に比べると「よりレベルアップできている」と胸を張る。「それでも、試合で結果が出ないと、手応えが残らない」と、あえて言葉にしたのは、自らを鼓舞するためかもしれない。
木下 稜介(きのした・りょうすけ)
1991年生まれ、奈良県出身。大阪学院大学を卒業し、2013年にプロ転向。転向後すぐには結果が出なかったが、18年に初シードを獲得。翌年19年のミズノオープンでは、ツアーで令和初となるアルバトロスを達成し話題を呼ぶ。21年の日本ツアー選手権でツアー初優勝を達成し、次戦のダンロップ・スリクソン福島オープンも制して2連勝。ツアー初優勝からの2連勝は日本人初の快挙となった。24年「~全英への道~ミズノオープン」で3年ぶりの勝利を挙げる。ハートランド所属。
10/24 18:20
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