「103分越しのバーディーパット」「イーグル→ダボ→ボギー→バーディー」 岩井明愛が過ごした“波乱万丈”な1日

国内女子ツアー「マスターズGCレディース」3日目、岩井明愛(いわい・あきえ)が1イーグル、4バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの「70」でプレー。韓国のイ・ミニョンと並び、通算13アンダーの首位タイで最終日を迎えた。

「全部含めて楽しかった」

◆国内女子プロゴルフ

NOBUTA GROUPマスターズGCレディース 10月17~20日 マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県) 6506ヤード・パー72

「大変でしたね……」

 開口一番、思わずそう口にした岩井明愛が“波乱万丈”な3日目のラウンドを終えた。

首位をキープした岩井明愛が今季4勝目を狙う 写真:Getty Images

首位をキープした岩井明愛が今季4勝目を狙う 写真:Getty Images

 決勝ラウンドが始まった国内女子ツアー「マスターズGCレディース」。

 首位タイから出た岩井は「70」で回り、スコアを2つ伸ばして通算13アンダーでホールアウト。韓国のイ・ミニョンと並び首位で最終日を迎える。

 この日は雷雲の接近により、序盤3番のバーディーパットを残したタイミングで競技が一時中断に。競技はその後再開し“103分越し”のバーディーを決めると、7番と8番でもバーディーを奪い、3つ伸ばして前半を終了。順調な滑り出しを見せた。

 しかし、後半は一転して出入りの激しいゴルフとなる。

 13番で今大会初めてのボギーを叩いたが、15番パー5では5番ウッドで残り225ヤードを1.5メートルにつけて2オンに成功。圧巻のイーグルを奪って独走態勢に入るかと思われた。

 勢いそのままに迎えた16番。持ち前の力強いスイングで放ったティーショットだったが、ボールを左の池へ入れてしまう。これが影響して痛恨のダブルボギー。

 続く17番でもボギーを叩き、この時点で2位に後退したが、最終18番で意地のバーディー。再び首位に浮上してラウンドを締めくくった。

「悪いことは忘れるタイプ」と自身を分析する岩井。終わってみれば、1イーグル、4バーディー、2ボギー、1ダブルボギーのゴルフだったが、「いいところも悪いところもありましたけど、全部含めて楽しかった」と言う。

 その楽観的でポジティブな性格が、苦しい場面に何度も見舞われながらも、首位を明け渡さなかった要因なのだろう。

 最終日の戦いについては「自分のゴルフをできるように。一打一打集中して頑張りたい」と“優勝”という言葉は発さなかったが、もちろん最後まで首位の座を譲るつもりはないはずだ。

岩井 明愛(いわい・あきえ)

2002年7月5日生まれ、埼玉県出身。21年のプロテストに合格。23年「KKT杯バンテリンレディス」でレギュラーツアー初優勝を遂げ、妹・千怜との双子優勝という国内女子ツアー初の快挙を達成。「RKB×三井松島レディス」では同じくツアー史上初の双子でのプレーオフを実現。同年「住友生命Vitalityレディス東海クラシック」と「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で2週連続完全優勝。24年は「リゾートトラスト レディス」「ニチレイレディス」「住友生命Vitalityレディス東海クラシック」で優勝を手にした。Honda所属。

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