36ホール“ノーボギー”の完璧なゴルフで竹田麗央が首位快走! 神谷そらは利き腕に“アクシデント”で涙をのむ

国内メジャー「ソニー 日本女子プロ選手権」の2日目、竹田麗央(たけだ・りお)がスコアを5つ伸ばし通算13アンダーで単独首位をキープ。同組で回ったディフェンディングチャンピオンの神谷そら(かみや・そら)は、痛みを抱えていた左ヒジの影響もあり無念の予選落ちとなった。

単独首位の竹田麗央「まだ2日間あるので分からない」

◆国内女子プロゴルフ

ソニー 日本女子プロゴルフ選手権大会 9月5~8日 かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県) 6670ヤード ・パー72

 国内メジャー「ソニー 日本女子プロ選手権」2日目。

 竹田麗央が5バーディー、ノーボギーの67で回り、通算13アンダーで単独首位をキープ。初日から36ホール“ノーボギー”と抜群の安定感で予選ラウンドを終えた。

ディフェンディングチャンピオンながら悔しい結果となった神谷そら(左)と同組で回った目下絶好調の竹田麗央 写真:Getty Images

ディフェンディングチャンピオンながら悔しい結果となった神谷そら(左)と同組で回った目下絶好調の竹田麗央 写真:Getty Images

 8つのバーディーを奪った初日の戦いぶりに「95点」をつけていたが、この日の自己採点は「85点」。その理由についてこう語った。

「ティーショットがロングで曲がってしまったり、セカンドショットがピンにつかなかったのでもったいなかった」

 ただ、ティーショットのミスについては原因が判明。「上体が突っ込み気味だったので、しっかり下半身から動くように意識した。12番のティーショットで原因が分かった」と、試合中にすぐさま修正できる能力があるからこそ、2日間を通して首位に立ち続けているのだろう。

 単独首位で迎える決勝ラウンドに向けては「まだ2日間あるので分からない。気を引き締めて頑張りたい」と控えめに意気込んだが、メディア対応を終えたあとは練習グリーンに直行してパットの感触を入念に確認。

 今季6勝目と初のメジャータイトル奪取へ、ぬかりは一切なさそうだ。

前年覇者・神谷そらは左ヒジの“痛み”を抱えながらのプレーに

 ディフェンディングチャンピオンとして大会連覇を期待された神谷そらだったが、カットラインにわずか1打及ばず決勝ラウンドへの道が絶たれる結果に。

 予選ラウンドは開幕直前に発症した左ヒジの“痛み”との戦いでもあった。4日のプロアマ戦中に違和感を覚えたというが、試合には利き腕に痛みを抱えたまま挑んだ。

「だいぶ痛かったです。近くの病院に行って痛み止めの薬をもらって、ごまかしながらという感じでした。痛み自体はスタート前からあって、後半に入ったくらいで時間的にも薬が切れ始めるころで……」

 ラウンド中は何度も苦悶の表情を浮かべた。病院では「ヒジに水がたまっている」と診断されたというが、神谷の脳裏に“棄権”の選択肢はなかった。

「(病院の)先生はやめたほうがいいという考えだったと思うけど、途中でやめたくないと思った」

 後半は2つのバーディーを奪取。予選通過を目指して諦めずに戦い、イーブンパーにまで持ち直してホールアウト。ディフェンディングチャンピオンが見せた“意地”だった。

「会場は違えど、ディフェンディングとして迎えて組み合わせも素晴らしい中に入れさせてもらった。学ぶことだらけでこの先の課題が明確になったので、すごく充実した2日間だったと思います」と振り返ったが、大きな“悔しさ”の残る試合となった。

竹田 麗央(たけだ・りお)

2003年4月2日生まれ、熊本県出身。21年プロテスト合格で同期には櫻井心那、神谷そら、川崎春花らがいる。母親はツアープロの平瀬哲子、叔母は元賞金女王の平瀬真由美。24年「KKT杯バンテリンレディスオープン」でツアー初優勝を遂げると、翌週の「フジサンケイレディスクラシック」でも勝ち、2連勝。さらに同年「ブリヂストンレディス」、「北海道meijiカップ」、「ゴルフ5レディス」で勝利した。ツアー5勝。ヤマエグループHD所属。

神谷 そら(かみや・そら)

2003年4月18日生まれ、岐阜県出身。2022年のプロテストに2度目の挑戦でトップ合格。同年のQTで7位に入ってツアー序盤の出場権を獲得すると、デビュー8戦目の「フジサンケイレディスクラシック」で早くも初優勝を手にし、公式戦「日本子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」で2勝目を挙げた。平均飛距離250ヤードを優に超えるティーショットが武器。郵船ロジスティクス所属。

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